片手にラヂヲ♪ホームひとりごと「癒し」をCDに求めて「虫」

作成日:2007/10/25
最終更新日:2017/01/09

「癒し」をCDに求めて〜癒しCD・風景音CDレビュー〜

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河川 秘境
カエル お経 恐怖
幕の内 鉄道 睡眠 解脱
特殊 弛緩 育児 苫米地 観光

<参考>虫がお好きな方は「秘境系」もぜひ。


「虫」のCDは,カエルに比べれば出ていると思います。ただ,虫の声だけのものとなると,意外と少ない感じもします。(虫の声は「秘境系」で紹介しているCDでもけっこう聞こえるのですが。)

鳥やカエルに比べると,虫の声はキーは高め,音色にはノイズっぽい音が入っていて金属的,長く持続する傾向があると思います。


「自然の音シリーズ 「虫」〜α波1/fのゆらぎ」
「虫たちのコンチェルト / EARTH SOUND〜大地からの大きなゆらぎ1/f〜」
「α波1/fのゆらぎ 虫たちのハーモニー 静寂の中で/清里高原」
「効果音 こころのやすらぐ自然の音 秋と虫の音物語〜初秋から晩秋〜」
「心のやすらぐ自然の音 効果音 蝉しぐれ・セミ物語 (初夏から初秋)」
「ストレス解消マインド・リフレッシュ・シリーズ 第6集 Autumn Night Fantasy」 NEW!
「虫のシンフォニー ネイチャー・サウンド・ギャラリー」
「音と映像でつづる自然からの贈りもの 虫」
「Virtual Trip Nature's Ecstasy - Insects in Tahiti」
「日本産セミ科図鑑」
「愛媛のセミ CD図鑑」
"Environmental Sounds - Sounds of Summer Evening"
"Broken Hearted Dragonflies - Insect Electronica from Southeast Asia"
Chris Watson & Marcus Davidson "Cross-Pollination"

「自然の音シリーズ 「虫」〜α波1/fのゆらぎ」

  • 日本盤 F.I.C EX-1037 (制作年不明)
  • TT:47'06"(1トラック)

最初は「ちっちりっ」と規則正しく鳴く虫の1匹の声の繰り返しのみ,少しするとその背景に他の虫の声が入ってきて,2分目以降から,音色がどんどん増え,以後音が少しずつ入れ替わっていきます。音楽的には,教科書的な展開,構成です。(^^;)
後半には,カエルさんの声もいっしょに聞こえていて,賑やかになります。

余談ですが,この「F.I.C」という会社,CDの盤面にキャッチフレーズを一言入れているのですが(「河川」の項参照),この盤では「人恋しさとひとときのやすらぎをテーマに」とあります。微妙に味わい深いです。(^^;)

(2009/03/08) △上に戻る

「虫たちのコンチェルト / EARTH SOUND〜大地からの大きなゆらぎ1/f〜」 "A Chirping Concerto of the Insects"

「虫たちのコンチェルト / EARTH SOUND〜大地からの大きなゆらぎ1/f〜」
  • 日本盤 クラウン CRCI-20130 (1994)
  • TT:42'15"
  • 1.魅惑のコンチェルト〜エンマコオロギ An Enchanting Concerto(5'05") / 2.キング・オブ・ボイス〜カンタン King of Voice(6'05") / 3.スプラッシュ・コンチェルト〜アオマツムシ A Splashing Concerto(6'04") / 4.虫たちのコンチェルト A Chirping Concerto of the Insect(5'24") / 5.季節へのいざない Allure of the Changing Seasons - From Spring to Summer(19'35")
  • 監修:斎藤茂太 / 解説:大場照代
  • 録音地:千葉県立中央博物館生態園

たいがいの虫の声CDが,環境全体のサウンドスケープを聴かせるものが多い中,特定の虫の声もじっくり聞かせてくれる貴重な一枚。
千葉市内での収録は意外ですが,聞こえる虫の声は,東京に住む筆者にも聞き覚えのあるものです。 解説も手短ながら,わかりやすくまとまっていて,収録地,収録日,気温まで記されています。

1.は,日本で「コオロギ」と言えばこれ,というほどありふれた種。「りりりりり,りーりりり…」とときどき休符やシンコペーション^^;が入りながら続きます。あらためて聴くと,意外と美声。
2.のカンタンは,ほとんどリズムを揺らさない「ききききききき」と続く声。 3.に収録のアオマツムシは複数いるようで,「ぴーぴーぴーぴーぴぴー」という声が重なって聞こえています。

4.は,秋の夜の虫の声。コオロギの声と,高めの音で「しーーっっ」という虫の声,背景にごく小さく川の流れの音がしています。
5.は,解説によると,1991年5月から10月にかけて「常緑広葉樹林が隣接する小道で,午後9時頃に聞こえていた音」とのこと。2〜3分で,音が変わっていきますが,それぞれだいぶ違う音が聞こえていて,季節の変化がわかります。

(2011/04/02) △上に戻る

「α波1/fのゆらぎ 虫たちのハーモニー 静寂の中で/清里高原」

  • 日本盤 日本クラウン CRCI-20525 (2001)
  • TT:60'10" (1トラック)

鳥の声などでもおなじみの「清里高原」の虫の声です。
コオロギ主体で,「きりりきりきりきり…」という声が時々入ってくる,鳥の声と同様,日本の高原の典型的サウンドスケープです。

このCDの虫の声は,かなり近めで録っているようで,音全体も中音域を中心に聞こえています。そのため,虫の声一つ一つはよく聞こえますが,その場の空間的な広がりは感じにくいものではあります。
虫の声はかそけきものと思いつつ,意外と音量もあるので,ちょっと音量は小さめにした方が楽しめるかもと。

(2010/05/23) △上に戻る

「効果音 こころのやすらぐ自然の音 秋と虫の音物語〜初秋から晩秋〜」

  • 日本盤 サン・スマイル・ミュージック(製造:King Record) SS 16(1993)
  • TT:44'44"
  • 1.初秋の湘南(7'26") / 2.丹沢の秋の始まり(4'42") / 3.伊豆の秋(7'34") / 4.会津の秋(7'53") / 5.秩父山系の晩秋(10'09") / 6.中津渓谷の晩秋(6'59")

ちょっと前まで駅でよくみかけたワゴン売りのCD。
「効果音」を癒やしCDに仕立てる安直さがなんとも。(^^;)

収録されている虫の音は,そう悪くありません。
各トラックはほどほどの長さで,違う組み合わせの虫の音が楽しめます。
録音が古めなのか,いずれも中音域の強い音です。
細かいことですが,1.,5.はそれぞれ3種類の音の組み合わせ。

(2014/01/18) △上に戻る

「心のやすらぐ自然の音 効果音 蝉しぐれ・セミ物語 (初夏から初秋)」

  • 日本盤 サン・スマイル・ミュージック (製造:キングレコード) SS-18 (1993)
  • TT:39'27"
  • 1.蝉しぐれ(11'45") [ハルゼミのコーラス/ニイニイゼミの蝉しぐれ/ヒグラシのコーラス/アブラゼミの蝉しぐれ/クマゼミのコーラス(6'25) ミンミンゼミのコーラス(2'08") ツクツクボウシのコーラス(1'46")] / 2.ハルゼミ(1'09") / 3.エゾハルゼミ(1'16") / 4.ニイニイゼミ(1'03") / 5.ヒグラシ(1'23") / 6.ヒメハルゼミ(1'01") / 7.アブラゼミ(1'26") / 8.クマゼミ(1'26") / 9.ミンミンゼミ(1'18") / 10.エゾゼミ(1'17") / 11.コエンゼミ(1'04") / 12.チッケゼミ(1'05") / 13.ツクツクボウシ(1'13") / 14.オオシマツクツク(1'21") / 15.リューキューアブラゼミ(0'51") / 16.オオシマゼミ(1'41") / 17.クサゼミ(0'56") / 18.セミと渓流(3'02") / 19.黄昏の時のセミと蛙の合唱(5'08")

駅のワゴンで売られていたタイプのCDです。
ありそうでない「蝉しぐれ」のCDですが,期待したものの,効果音を寄せ集めたもの。
トラック1.も,1トラックは12分弱ありますが,7種類の音源の寄せ集め。
それでも,セミの声の市販のCDは珍しいので,ファン^^;にはありがたいです。

セミの声は,ちょっと耳に痛いところもあるのですが,この盤の音質は比較的マイルド。
ちょっとした清涼感を味わえます。

(2016/04/23) △上に戻る

「ストレス解消マインド・リフレッシュ・シリーズ 第6集 Autumn Night Fantasy」

  • 日本盤 CBSソニー 30DG 5041(1985/1989)
  • TT:51'07" (1トラック)
  • INDEX 1.[00:00]スズムシ / 2,[2:11]マツムシ / 3.[4:11]エンマコオロギ / 4.[5:36]モリオカメコオロギ / 5.[10:48]スズムシ / 6.[16:25]ハラオカメコオロギ / 7.[22:25]アオマツムシ / 8.[23:30]ツヅレサセコオロギとケラ / 9.[30:26] ツヅレサセコオロギとモリオカメコオロギ / 10.[43:46]カンタン / 11.[46:33]エンマコオロギ / 12.[48:18]クツワムシ
  • 録音:蒲谷鶴彦

野鳥の録音の巨匠,蒲谷鶴彦氏の録音での虫の声のCD。
ブックレットには氏の解説のほか,エンマコオロギ,マツムシ,スズムシ,ツヅレサセコオロギの波形図も掲載されています。

最初の2分間は,スズムシの声だけが断続的に聞こえ,2分後からは別の虫の声が同様に断続的に聞こえてきます。
時間が進むに連れ,多数の虫の声が聞こえる秋の夜長の風景,という感じの音になります。
ただし,手前で聞こえている虫の声は,インデックスにある通りに入れ替わっていきます。
それ以外の音はほとんどありません。

よく聞くと,45分目以降数回,小さくですが電車の通過音がしています^^;。
インデックス11,12では,川の流れの音も小さく聞こえます。

注)当初,2008年4月5日付で,ソニーファミリークラブの通販商品のセット物「地球の詩」(1992)の一枚として入手した盤(FCCL-186)のレビューとして掲載しました。
今回ご紹介した盤には,解説書もありインデックスの詳細等も判明しましたので,あらためて掲載しました。

(2017/01/09) △上に戻る

「虫のシンフォニー ネイチャー・サウンド・ギャラリー」

「虫のシンフォニー」
  • 日本盤 デラ DLNS-109 (2007)
  • TT:61'41"
  • 1.虫たちのシンフォニー(7'59") / 2.エンマコオロギ(10'03") / 3.小川のせせらぎと虫たち(9'59") / 4.高原の虫たち(9'02") / 5.渓谷沿いの虫たち(8'37") / 6.葡萄畑の中のコオロギ(7'32") / 7.虫しぐれ(8'27")

環境音をそのまま切り取った感じのバランスのとれた音で,虫の声CDとしては正統派,王道です。各トラックも短すぎず長すぎず,聴きやすいです。

聞こえる音風景は,タイトルほとんどそのまんまです(^^;)。3,5では,確かに川の流れの音が,控えめながらいっしょに聞こえています。

データも比較的しっかり記されていて,1,2が埼玉・入間郡阿諏訪川沿い,3が同じく入間郡宿谷川上流,4が山梨・乙女高原,5が山梨・牧丘町,杣口,6.が同じく牧丘町,倉科です。マイクは,ドイツのショップス社のボールバウンダリマイク,録音時期は「9月上旬」とのことです。

この手のものの愛好者の趣向を意識してか,パッケージも紙製で一部に生分解性プラスチック使用と銘打っています。


「音と映像でつづる自然からの贈りもの 虫」

  • 日本盤 Disk Japan TSP-4002 (1996) CD Graphics
  • TT:30'22"(1トラック)

珍しいCD-Graphics(CD-G)の虫の声CD。音声の他の写真は,日光,鎌倉での17点。

それにしても変わっているのは,小音量ながら虫の声のバックに琴のBGMをわざわざ入れているところです。
「このCD-Gにはよりリラクゼーション感を味わっていただくために全体を通して流れている自然音のバックに音楽が小音量で収録されております。」とあります。

しかし,この類例のないこの取り合わせ,何かみょーです。(^^;)


「Nature Symphony - The Sound of Criket / 虫のコーラス」

  • 日本盤 ピジョン FX-22 (1991)
  • TT:40'06" (1トラック)

いくつかの虫の声のバランスを変えながら,切れ目なしに続いていきます。

最初は前面に「りりりー,りりー」と規則的に聞こえる虫の声が聞こえます。背後にも,他の虫の声が聞こえていますが,ごく小音量です。
数分すると,「きりきりきりきり」という声も同じくらいの音量で入ってきます。
13分目には音が少し変わって,「きききききっ」という声も聞こえてきます。
20分目以降は,背景の虫の合唱の音も聞こえてきます。

(2008/01/12) △上に戻る

「Virtual Trip Nature's Ecstasy - Insects in Tahiti」

  • 日本盤 ポニーキャニオン PCCB-00095 (1992)
  • TT:25'34"(1トラック)

ただでさえそう多くない虫の声のCDですが,これまた珍しい,タヒチの虫の声。

最初の1分半は,虫の声はなく,遠くで低く静かに「どぉぉぉぉぉ」とうねる音がする中,「ちゃぽちゃぽ」という波ともせせらぎとも判別できない水の音がしています。
そのうち,虫の声が聞こえ始め,3分半くらいまでには,最初に聞こえていたうねる音も水の音もなくなります。

虫の声は,それほど変わったものもなく,日本の高原などのものとそう違いは感じられません。最初の1分半の音は,そこを意識した演出かもと。(^^;)

収録時間の短さは残念ですが,飽きずに聴き通すには,このくらいでもいいのかもしれません。
ちなみに,他コーナーで紹介した「Tahitian Wave」,「Jungle Cruise」とで,タヒチ物のシリーズらしく,これらを揃えて聴くとちょっと違ったイメージも湧いてくるかもしれません。

(2010/12/12) △上に戻る

「日本産セミ科図鑑」

「日本産セミ科図鑑」
  • CD付書籍(B5判ハードカバー/224p/4,600円+税)
  • 林正美・税所康正(編著)
  • 誠文堂新光社(2011年2月22日発行/2011年2月22日発売)
  • 付録・全種鳴き声CD
    • TT:69'44"(65トラック)
    • 録音・編集:税所康正
    • ナレーター:坂和奈々・柴崎紫帆

ついに出ました,待望のセミの声のCD付,日本初の日本産セミ全種(35種1亜種)のを網羅したセミ図鑑。

CDは計65トラック,CDの目的からして,音源に寄せたオンマイクで収録した音1分程度で,各トラック冒頭にナレーションもあって,観賞用としては微妙です。
しかし,ほかでは味わえないセミの声三昧は格別です。(^^;)

同じセミでも,本土産や沖縄産などの違いなどまで網羅してあります。
例えば,1,2.には「ニイニイゼミ」の広島県と沖縄本島で収録されたものがあって,本土のものはほぼ「ちーーーっーーーっーー」と高めの同じ音がしているのに対し,沖縄産のものは途中で低くうねる変化があるのがわかります。

なんといっても白眉は,36.「ヒグラシ(夜明けの合唱)」。
一番長い3分間,しかもこれのみバイノーラル録音。これは,フルロングで聞きたいです。

図鑑本文には,フルカラーの写真,分布,形態,変異,生態,鳴き声が記されています。
鳴き声に関する記述も詳細で,概論では鳴き声の分類(主鳴音=本鳴き,交尾誘導音=誘い泣きほか)や,主鳴音も序奏やサビ,後奏がはっきりして歌を感じさせる「歌曲型」,一定のパターンを続ける「連続型」などと分類されています。

また,各論では各種の鳴き声の概説のほか,音声波形や周波数分布のグラフまであります。
例えば,前記の「ニイニイゼミ」は,8kHzあたりに大きなピークがあり,パルス幅(周期)は本土産はほぼ1.89-2.25msなどと解説されています。サウンドの味わいが増します。(^^;)

ちなみに,収録音源のインデックス(p.218)の最後に,「【注意】セミの鳴き声は高い周波数成分を含むため,長時間もしは大音量の試聴は耳(聴覚)に傷害を与える危険性があります。」とあります。
確かに一気に聞き通したら,耳がツーンとしてます。^^;;
私,マニア心のために,そんなキケンなものにまで手を出してしまったんでしょうか。(^^;)

(2011/12/12) △上に戻る

「愛媛のセミ CD図鑑」

「愛媛のセミ CD図鑑」
  • 日本盤 特定非営利活動法人 西条自然学校 (無番号,2014)
  • TT:49'13"
  • 1.ハルゼミ 本鳴き(0'25") / 2.ハルゼミ アカマツ林で合唱(1'12") / 3.ハルゼミ 車の音に反応(0'32") / 4.エゾハルゼミ 本鳴き(1'07") / 5.エゾハルゼミ 本鳴き・長い前奏入り(1'22") / 6.エゾハルゼミ 林で大合唱(0'56") / 7.ヒメハルゼミ 本鳴き(1'10") / 8.ヒメハルゼミ 夕方の大合唱(4'44") / 9.ニイニイゼミ 本鳴き・つなぎ入り(9'00") / 10.ニイニイゼミ 誘い鳴き(1'44") / 11.ヒグラシ 本鳴き・合唱(1'04") / 12.アブラゼミ 本鳴き・つなぎ入り(2'07") / 13.クマゼミ 本鳴き・つなぎ入り(1'03") / 14.クマゼミ 神社の森で大合唱(1'03") / 15.エゾゼミ 本鳴き(1'06") / 16.アカエゾゼミ 本鳴き(1'23") / 17.アカエゾゼミ 誘い鳴き(0'41") / 18.コエゾゼミ 本鳴き(1'49") / 19.キュウシュウエゾゼミ 本鳴き(1'41") / 20.エゾゼミ・キュウシュウエゾゼミ 混声二部合唱(1'07") / 21.ミンミンゼミ 本鳴き(3'38") / 22.ミンミンゼミ 誘い鳴き(4'37") / 23.ツクツクボウシ 本鳴き(1'30") / 24.ツクツクボウシ 本鳴き・あいづち入り(2'38") / 25.チッチゼミ 本鳴き(1'31")
  • 録音・執筆・CD原版制作:今川義康

愛媛県の野生動植物の調査,紹介の事業をしている特定非営利活動法人「西条自然学校」が制作した,愛媛県のセミの声14種の鳴き声を収録したCD。

それにしても,なぜセミ?と思ったりもしますが,西条自然学校のWebサイトによると,このCDを制作したスタッフ,セミ捕りをきっかけに自然への興味を持ったという今川義康氏は,日本セミの会会員,日本直翅類学会会員なのだそうで。
もっとも,それは知らなくても,このCDを手にした時点で,今川氏のセミへの愛情,熱意はすぐにわかります。

ジャケ,40ページにわたるブックレットともフルカラーの美麗な写真が豊富で,ブックレットの内容も,解説のほか,鳴き声のソナグラム,分布や生息環境の写真やグラフなど,「図鑑」のタイトルに相違ない内容です。
そうした情報は,CDのイメージもふくらませてくれます。

CDに収録された音は,別項で紹介した「日本産セミ科図鑑」よりも,種類が絞られている分,各トラックは比較的長め,ナレーションもないので,観賞用としてもイカしています。
セミの種類は,山野などでよく聞かれるもののほか,東京在住の私にも馴染みのある都市で聞こえるものもあって,あらためて聴いて覚えると,日常の楽しみも増しそうです。

種ごとに,鳴き方で「本鳴き」「誘い鳴き(交尾誘導音)」などを分けて収録,合唱を収録したものもあります。
中でも,「9.ニイニイゼミ」は,9分かけてフルコーラス収録という快挙。(^^;)
変わったところで,「3.ハルゼミ 車の音に反応」は,車の音を仲間の声と勘違いして鳴くことがあるのだそうで。
そういえば,「24.ツクツクボウシ」の「あいづち」も,オスが近くで鳴く別のオスへのアピールで短く鳴くのだとか。

メタリックでテクノなセミの声の数々ですが,ブックレットの「手引き」のページに,例によって「高周波音による聴覚への障害を防ぐため,大音量で,または長時間集中して聞き過ぎないよう注意して下さい」とあります。
ファン的にはつらいところ。(^^;)

(2015/06/27) △上に戻る

"Environmental Sounds - Sounds of Summer Evening"

  • 米国盤 The Nature Company NC-243212 (1988)
  • TT:59'36"(1トラック)
  • produced by Bernie Krause

終始「じぃぃぃぃぃぃ」という虫の声をメインに,「きっきっきっきっきっ」「ぴーぴーぴーぴー」という音色もテンポも違う虫の声,ときどきフクロウの声が聞こえます。
ジャケの説明では,「コオロギ,セミ,キリギリス,ときどきウシガエル,アメリカワシミミズク」とあります。

トラックは1つですが,30分目に一度フェードアウト,またフェードインします。
しかし,最後まで変化はほとんどなし。そこが良さといえば良さ。(^^;)

解説書には,録音場所などのデータはなく,"Special Thanks"のクレジットに,"Cornell University Library of Natural Sounds (Great Horned Owl)"とあるので,複数の音源をミックスしているようです。

(2012/05/05) △上に戻る

"Broken Hearted Dragonflies - Insect Electronica from Southeast Asia"

  • 米国盤 Sublime Frequencies SF913 (2004)
  • TT:40'01"
  • 1.Morning Fanfare(10'46") / 2.Partice Swarm Intelligence(11'55") / 3.Brood X(13'30") / 4.The Dusk Singers(3'48")

このCDを出しているSublime Frequenciesについては,東南アジアや中東のラジオの音のサウンドスケープを収録したCDを別ページで紹介しています。そのほか,東南アジア各地のポップスなどおもしろいものも出しています。

このCDはその中にあって,虫の音ばかり入っている異色中の異色作です。音源は,2000年12月にタイ,ビルマ,ラオスで収録されたもの。
虫の音は雑音としか感じられないと言われているガイジンさんとしても,こうしたものを採り上げるのは異例かもしれません。(^^;)

しかし,すごいのはその音です。場所柄,セミの声などが中心ですが,終始ものすごい超高音がしています。人によっては,めまいもしてくるかもしれません^^;。"Insect Electronica"という売り文句に,偽りはありません。

よく考えてみると,虫は人に聞きやすいように手加減はしてないわけで,調整しないとこんな音になるのかもしれません。

1.は朝っぱらからいきなりセミの大群の声です。音はそのまま2.につながりますが,ここで「ひぃーっ」という,まるでモジュレーターをかけられたような音色の超高音が現れます。虫の声同士が干渉しているのでしょうか?
3.もとくに後半,深く静かに「きーーっ」と超高音がたゆたっています。
4.は4分弱のトラックですが,なぜか最後の1分間は無音になっています。癒しどころか狂騒の虫の声の数々,最後は沈黙で締めるところはワビサビかと^^;。


Chris Watson & Marcus Davidson "Cross-Pollination"

  • 英国盤 Touch Tone 43 (2011)
  • TT:48'22"
  • 1.Chris Watson "Midnight at the Oasis"(28'13") / 2.Chris Watson & Marcus Davidson "The Bee Symphony"(20'07")
  • "The Bee Symphony": Recorded live at The Rymer Auditrium, Music research Centre, University of York, England on December 17th 2010
  • Composed and arranged by Marcus Davidson using recordongs made by Chris Watson & Mike Harding
  • The Bee Choir : Dylan de Buitlaar, Lisa Coates, Lewis Marlowe and Shendie MacMath

フィールドレコーディングで知られる,Chris Watsonの作品2作をまとめたCD。
いずれも虫の声がメインなので,ここで採り上げました。

1.は,南アフリカのカラハリ砂漠の日暮れから夜明けまでを28分にまとめたもの。
終始,高い「しーーっーっーー」という虫の声がしています。

それにしても,アフリカの砂漠の音風景というのも珍しく,虫も鳥も聞きなれないタイプの声がしています。
最初は鳥の声もしていますが,7分目あたりまでで聞こえなくなり,後は虫と動物の声になっていきます。
時々ですが,小さく低いジェット機の爆音らしいものも入ってきます。
こういう音も排除しないところが,この人のポリシーか。(^^;)

20分目あたりからまた,鳥の声がし始めます。
虫か鳥かわからない「ひゅい〜〜〜ひゅい〜〜〜」という声,「かたかたかたか…」というキツツキ系らしき音も特徴的。

2.は本盤の白眉,Watsonさんが録音したハチの羽音に,人間のコーラスを絡ませるという,凄まじい企画。
しかもライブ録音。(^^;)

最初は,鳥のさえずりから聞こえ始めますが,2分目あたりからハチの集団の羽音がし始め,それと同時に男女5人のコーラスが絡まり始めます。
歌詞はなく「ぉおえぇぁぃいぁあ」という感じで,メリスマティックな(音程を連続的にうねらせる)ヴォーカリーズです。

作曲者のMarcus Davidsonのコメントによると,音程は標準ピッチの440Hzのオクターブ下のAで,コードまたはクラスターは人も歌いやすいので,ハチの羽音をまんまスコアにしたとか。
それにしても,ハチの羽音で合唱とは,世の中にはいろいろなことを考える人がいるものです。(^^;)

(2013/02/05) △上に戻る

(c) 2007-2017 gota

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