サウンドスケープといっても,大自然やら生き物ばかりではありません。
世の中にはいろいろな人がいて,人工音でも癒されるなんてこともあります。(^^;)(ラジオの音のサウンドスケープは,別ページでご紹介しています。)
※掲載していた半数の記事を「観光」ページに移設しました。
「爆音 GP Car Sound - 音の浪漫館 Relaxation CD Club ストレスマネージメント」
- 日本盤 ARC T15P-110 (制作年不明)
- ロケーション:鈴鹿サーキットにて / 録音年月:1991年5月
- TT:32'21"(1トラック)
リラクセーションCDに「爆音」って,あまりに無茶な企画です。(^^;)
録音年月の1991年と言えば,あのF1がブームだった頃です。要は,それとヒーリングをムリヤリ結びつけた,ブーム便乗商品ということではと。
かえってストレス増大しないか,と心配しつつ聞いたものの,やっぱりやかましいです。^^;;
ところどころ場内アナウンスが聞こえるほかは,本当に爆音ばかりです。
で,最後数分間は,場内の拍手歓声の音なのですが,そこにまたもやARCさんお得意の,状況に合ってるのか違うのかわからないクラシックの名曲^^;,ここでは「ラデツキー行進曲」が被ってきます。(「波」「巨鯨」「港」参照)
Archival Sound Series : Ludwig Koch
- 日本盤 Concrete 001 (2010)
- TT:56'35"
- 1.Hungarian dances (Johannes Brahms performance), 1889(0'30") / 2.Der Wald Erschallt, 1934(2'49") / 3.Platte 1 Vorderseite Koln im Dreiklang, 1934(3'23") / 4.Alderney: Adult Puffin, Burhou Island , 1947(4'24") / 5.Singing Birds of Laeken: Icterine Warbler, 1938(1'20") / 6.Atlantic Coast: Water Effect, 1947(3'35") / 7.Nightingale, 1938(3'39") / 8.Paris, a feature of everyday life 1, 1952(7'32") / 9.Platte 1 Ruckseite Koln im Dreiklang, 1934(2'42") / 10.Platte 2 Ruckseite Koln im Dreiklang, 1934(3'24") / 11.Wren Singing Birds of Laeken, 1952(0'59") / 12.Gesang der Kanarienvogel, 1928(2'53") / 13.Bird Noises at Woodnorton Manx Shearwater, 1947(3'04") / 14.Platte2 Vordeseite, Ruckseite Koln im Dreiklang, 1934(3'22") / 15.Der Wald Erschalt side A, 1934(3'31") / 16.Paris a feature of everyday life p.2, 1952(8'01") / 17.Singing Birds of Laeken: Song Thrush, 1938(1'25")
- Field Recording by Sir. Ludwig Koch
- Compiled by Yasuhiro Morinaga / Sponsored by Ministry of Cultural Affairs Japan & Sound Continuum 2009
なんと,1930年代から1950年代にかけてのサウンドスケープ集。
Wikipediaによれば,Ludwig Koch(1881-1974)は,サウンドスケープ録音の先駆者の一人とされる人物。
ドイツで生まれ音楽教育を受けつつ,1889年,8歳(!)の折には動物の声の録音に手をつけていたと言います。
ドイツでレコード会社の仕事をしたり,後にイギリスでBBCの録音技師にもなり,多くのサウンドスケープの録音を遺したようです。
ここに収録されている録音は,まだ磁気テープもなく,おそらくはレコード盤(アセテート盤)に記録していた時代のものが集められています。
プチプチとスクラッチノイズはしていますが,サウンドは驚くほど生々しいです。
今でさえ,風景音の録音は易しくはありませんが,当時の苦労はなおさらではないかと。
収録された音は,この頃から既に定番の鳥の声が多いのですが,3,8,9,10,14,16.のような街の風景音があります。
状況を英語で説明しているところがあったり,なかなかおもしろく聞くことができます。
1989年のブラームス本人の声とピアノ演奏が聞こえる1.は,現存する最古の録音の一つとして有名なもので,Koch自身の録音ではないのですが,その録音に後々関わり合いがあるらしく,その関連で入れているようです。(この録音を巡るお話は,こちらが詳しいです。)
それはそうと,ジャケはKoch氏の録音風景の写真ですが,オタクっぽい入れ込み様を感じさせる風貌で,何かシンパシーのようなものを感じます。(^^;)
「焔−厳冬の夜の炉辺にて−」"Vermont Hearth - In the Absence of Man Series - The Sounds of a Cracking Winter Fire"
- 日本盤 NECアベニュー A32C-55 (1988)
- TT:59'59"(1トラック)
- produced by: Mason Darling
- 米Darling Records原盤
なんと,暖炉の火が燃えている音だけを延々1時間収録したCD。(^^;)
「癒し系CD」と呼ばれる分野のCDを漁っていると,思いもよらないものに驚かされるものですが,これもその一つ。
英文の解説書によると,アメリカ北東部,カナダ国境近くのバーモント州ウェストンの家屋内の暖炉(家屋の見取り図も掲載)で収録されています。
かそけき暖炉の炎の収録に,人為的な音が一切入らないよう,夜に行われた録音中もスタッフは別の家屋に移動するという手のかかりようです。
そうしてできたCDは,本当に「ぱちっ,ぱちっ」という,かすかな木の燃える音だけがしています。
鑑賞に耐え難いほど単調でもなく,パチパチ音も微妙にランダムで,5分に1度くらい「どかっっ」という燃えた薪が折れて転がる大きめの音も入ってきます。その微妙な音の揺れ具合で,思いのほか心地良かったりします。(^^;)
解説書にはありませんが,ヘッドホンで大音量で聞くのも楽しみ方の一つ。(^^;)
音量を上げると,バックに「ごぉぉぉぉぉぉ」と唸る重低音がしているほか,木の燃えるパチパチ音も刺激的,さらに時折する木が折れる音も岩が落ちてくるような,スリル満点の大音響と,かなり過激な電子音響に。(^^;)
そういえば,電子音楽の大家Iannis Xenakisの代表作の一つ,"Concret-PH"(1958)が,炭が燃える時の「ちりちり」音を音源にしていたという話も思い出しました。(^^;)
「Cima シーマは,今,環境について考えています。」
- 日本盤 NISSAN NIS-9705 (1997)
- TT:48'10"
- 1.夜明け〜誕生(11'00") / 2.水のささやき(11'10") / 3.森は生きている(7'52") / 4.Air(9'08") / 5.Lagoon(8'50")
- 制作:デラ / 製造元:三洋マービック・メディア
なんと,あの超高級車,日産・シーマの名前を冠したリラクセーションCD。カーコンポのデモか,ユーザー中心に配られたものではないかと。
中古レコ屋に紛れ込んでいましたが,庶民の中の庶民,筆者ごたさん的に,こんなところでおこぼれにあずかるとは。(^^;)
クレジットから,制作は自然音,環境音楽の専門レーベル「デラ」のようです。よって,同社の既発音源の流用と思われます。
解説等は,各トラックに付されたごく短い文章だけです。
各トラックとも,自然音+ゆったりしたテンポの音楽。
1.は,比較的穏やかな波の「さぁーっ,ざぱっ」という音に「ゆったりしたメロディ」。
2.は,水の流れの「ちょぽちょぽ」という音に「透明感あふれるサウンド」。
3.は,鳥の声に「エスニックなサウンド」。
4.は,最初は雨の音,そして鳥の声にシンセ音楽。
5.は,イルカやクジラの声に,女性ボーカル入りの環境音楽。
しかし,日産絡みとは言え,運転中にかけたら眠気を誘いそうな音。"運転中は聞かないでください"という注意書きもないですけど。^^;
「日本の風物詩(自然の音シリーズ) 風鈴と虫たち Relax Sound」
- 日本盤 Planning Products (made by Apollon) SE-013 (1992)
- TT:40'21"(1トラック)
駅売りの1000円CDでおなじみのメーカーのCD。
風鈴と虫の声の組み合わせは,ありそうで案外なかったりします。製作は,当時あった大手メーカー,アポロンのようですが,アポロンでも出していたのでしょうか?
音はまず,ヒグラシの声から始まります。セミの声の聴けるCDも案外少ないので,ちょっとうれしかったりします。(^^;)
ただし,それが聞こえるのは1分半ほどで,入れ替わりに風鈴の音が入ってきます。風鈴は,音程の違うものが複数あるようで,ちょっとしたミニマル音楽的フレーズにも聞こえます。
以後は,約5分毎に自然音が現れ,風鈴の音が入れ替わるパターンが続きます。15分目以降は,夜の虫の声になります。
よって,メインは風鈴の音ですが,適当な間隔で虫の声が入ってくることで,聞き飽きません。単純な癒し用の音というよりは,サウンド・インスタレーションのように響きます。こういうCDであるからして,作った側はそういうことは意図していなさそうですけど。(^^;)
「日本の風物詩 (自然の音シリーズ) 花火の饗宴 Relax Sound」
- 日本盤 Planning Products SE-014 (制作年不明)
- TT:40'11"(1トラック)
- Made by Apollon
最初は,いきなり連発花火の「ぽっっ,ぽっっ,ぱんっ,ぱぱんっっ」という音から。
音量は,最初に聞こえるこの音に合わせておけば,後は唐突にでかい音は出てきません。(^^;)
少し距離はありますが,観客の声も聞こえています。
その後次々と花火があがりますが,発射音や破裂音などを聞いているだけでも,違う種類の花火が上がっているのがわかります。
観客の歓声とあいまって,なかなか臨場感ある音です。
こうして聴いてみると,花火って,音だけでもけっこう楽しめるものなんだと発見。(^^;)
「こころのビタミン・α波マインドコントロールサウンド 風鈴の音とクラシック」
- 日本盤 Seagull Project (manufactured by Apollon) ACS-5004 (1991)
- TT:46'31"
- 1.モーツァルト:ピアノと木管のための五重奏曲第2楽章(7'44") / 2.ベートーヴェン:月光ソナタ(6'48") / 3.J.S.バッハ:ブランデンブルグ協奏曲第5番第2楽章(6'34") / 4.モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲第2楽章(7'33") / 5.モーツァルト:ピアノ協奏曲第26番第2楽章(6'42") / 6.シューベルト:弦楽四重奏曲「死と乙女」第2楽章(11'08")
癒し系CDでは,クラシックの有名曲と自然音,例えば波や川,鳥,あるいはイルカやクジラなどの音を組み合わせたものは,かなりありふれていて,本コーナーでも基本的には採りあげていません。
しかし,本盤の「風鈴」というのは意表を突かれたので,採りあげてみました。(^^;)
1.は,冒頭セミの声と風鈴が聞こえてきますが,音楽が始まると消えてしまいます。以下2.でも虫の声と風鈴の組み合わせの音が冒頭聞こえますが,音楽が始まるとフェードアウト。
以下同様で,音楽と風鈴の絡むところがなく,期待はずれ。(何を期待してたんだ>筆者^^;)
…セミの声がする中,軒先に風鈴が下がったところで,のんびり音楽を聴ける夏休みがほしいわぁ,とふと思ったりします。(^^;)
「響 Echoes - Spherical Sound」
- 日本盤 アポロン APCS-5002 (1989)
- TT:38'41"
- [A] 渓流のささやき Stream in the Nature 1.パートI(5'31") / 2.パートII(4'41") / 3.パートIII(14'20") / 4.パートIV(3'19") [B] 風鈴 Wind Bells 5.タイプI(3'23") / 6.タイプII(2'42") 7.[C] 水のリズム Rhythm of Water Drop(4'43")
サブタイトルにある"スフェリカル・サウンド"は「独自のユニークなマイクロホンとシステムによって,耳の入力スペクトラムの非直線歪みをシュミレート(ママ)し,実際の人間の耳と脳が,音響環境を知覚する際の,音響心理的プロセスをつくりだしています」(解説書から)というものだそうです。(なんのこっちやねん^^;)
そんなCDですが,収録された音は,オーディオファイル向けというよりは,癒し系にありがちな素材が並んでいます。
[A]1〜4.は,渓流の音。各トラックはつながっていて,トラックごとに水量が増えていく構成ですが,4.でなぜか水源の音らしい「ちょぽちょぽちょぽ」という,1.より細い水の流れの音になります。
[B]5,6.は風鈴の音。5.は,様々な音色の風鈴の音が組み合わされていて,幻想的。6.は,鉄器らしい音色の風鈴ソロ。(^^;)
[C]7.は,普通に水が滴っている音。"水琴窟"に比べると地味な音色ですが,それなりに味わいがあります。
残念なのは,収録時間の短さ。[B][C]は,癒し系でもあまり採り上げられていない素材だけに,もっと浸っていたい音なのですが。
岡野弘幹「MUSIC OF WIND 1000 Windbells Installation」
- 日本盤 アンビエンス AMB-012 (1996/2009)
- TT:64'11"(1トラック)
- 音場:鹿児島県屋久島(1991年4月) / 山形県月山(1991年9月)
音楽家の岡野氏自身がデザインした1,000個の南部鉄風鈴を,屋久島,月山の森に吊るしたもののフィールドレコーディング。
解説によると,屋久島では300m四方の木立に,風鈴を荒縄に吊るして張り巡らせたそうですが,自然保護地区ではしごをかけられないため,数百本の木に登って作業したという途方もない労作でもあります。
まず聞こえてくるのは,渓流のせせらぎ,鳥の声などです。渓流の音は,最後まで通して聞こえています。間をおいて間近で聞こえる虫の声が,生々しく感じられる録音です。
11分目あたりで,風鈴の音が聞こえ始めます。1,000個の風鈴ではさぞ騒々しいかと思いきや,自然音に半分埋もれながらのように聞こえています。解説によれば「怖がっていた鳥達も戻ってさえずり出した」とのことです。
16分目くらいから,小さく管楽器らしき音も重なってきます。自然音や風鈴の音のうねりのようなものに合わせたような息の長い音です。
30分目くらいから再び自然音だけになり,36分目くらいからは夜の風景らしき,鳥の声があまりしない虫の声が中心の音に変わります。
そして42分目から再び風鈴の音,52分目から管楽器の音が聞こえ始めます。夜の風鈴というのは意表をついていますが^^;,案外いい味わいです。
作られたCDの音だと言ってしまえばそれまでですが^^;,1,000個になっても感じられる風鈴の音色の繊細さと,それに相対する自然の大きさも感じられる音になっています。
本作の存在は,ブログ「森と記録の音楽」さんで知りました。いつもありがとうございます。<(_ _)>
風博士「風鈴」
ありそうで案外ない"風鈴"のCD。いろいろな種類の風鈴と自然音の組み合わせがミソ。
"風博士"は,コンセプターと録音技師の2人組ユニット。いちおう癒しCDの位置づけですが,ユニット名でCDを出すあたり,表現としての音響作品のカラーも感じられます。
「風鈴 その壱 〜川〜」
- OMCA-1065 (2007)
- TT:63'59"
- 1.夜虫風(31'54") / 2.河原風(32'03")
「その壱」では,金属の風鈴を使っています。
1.は,明珍火箸風鈴+虫の声。金属的な長く延びる音色の風鈴で,トライアングルの音色にも近く,音楽的に聞こえます。虫の声との音のバランスはどっこいどっこい。このトラックに限らず,風鈴の音はあまり間を入れず鳴っている傾向があって,もうちょっとまばらな方が筆者好み。
2.は,南部三連風鈴+京都・鴨川の流れ。風鈴は1.と比べれば,ずいぶん落ち着いた音色です。川の流れの音は,風鈴の音の合間に小さく聞こえています。
「風鈴 その弐 〜海〜」
- OMCA-1066 (2007)
- TT:68'12"
- 1.渓流風(34'10") / 2.浜潮風(34'00")
「その弐」の1.は,焼き物風鈴と渓流の音。風鈴の音は「ちりんちりん」というよりは「ころんころん」という感じで,暖かくも感じられます。渓流の音は,水の流れの音のほかに鳥の声も聞こえています。両者の音のバランスも良く,この3枚のCD中の筆者お気に入りの一つ。
2.はガラス製の江戸風鈴+波の音。ガラスの風鈴のあまり響かずそっけなく鳴る音の合間に,控えめな音量の波の音が聞こえてくる感じです。
「風鈴 その参 〜山・蝉時雨〜」
- OMCA-1088 (2008)
- TT:71'04"
- 1.山寺風(35'33") / 2.石庭風(35'29")
風鈴CDのシリーズ3枚目にして「3部作完結」なのだそうで。
1.は「サヌカイト風鈴」+「里山にある山寺で収録した蝉時雨」。
ところどころお寺の鐘の音が入るほかは,ひたすら風鈴の音と蝉時雨が続いています。
"讃岐の石"という意味のサヌカイトは,「カンカン石」の別名があるように叩くと澄んだ金属的な音がする鉱物です。その音色や,"鉱物"の持つ神秘的なイメージもあってか,癒し系音楽では割に良く聞かれる名前でもあります。
もっとも,サヌカイトの風鈴の音は,他の金属系のものとそれほど違った感じでもないのですが。
2.は,愛知県常滑の常滑焼の「とこなめ風鈴」+シシオドシ+水琴窟(「水の音」参照)という,必然性があるのかそうでないのかよくわからない組み合わせ。^^;
通奏低音のように流れる水の音,規則正しいシシオドシの音,その上を舞っている焼き物の乾いた音色の風鈴の組み合わせは,音響作品としては絶品。中盤以降には,なんと雷の音,雨音まで。(^^;
これがいっぺんに絡むと,ちとやかましいのではと心配にもなりますが,このトラックでの風鈴の音は1個だけで風鈴の音も控えめ,他の音も風鈴の背景に徹している音量,トーンで,シリーズ中一番しっとりした音に感じられるくらいです。
この3枚のCDの中では個人的にベストトラック。「三部作」のシメに相応しい出来映えです。
(2008/01/22 記事追加 2008/06/18) △上に戻る
「A Path To Solitudes」
- 日本盤 キティ KTCI-2019 (1998)
- TT:73'15"
- 1.A Path to Solitude 静寂への誘い(6'47") / 2.The Mist Clears 霧の晴れた朝(6'48") / 3.Wandering Piper ワンダリング・パイパー(6'24") / 4.Basking the Warmth ひなたぼっこ(7'39") / 5.Inner Sea 内なる海(15'11") / 6.Skimming Waves イルカに誘われて(6'03") / 7.Up Through the Water オルカの詩(8'25") / 8.Voices of Peace 安らぎの中に(6'35") / 9.Revitalse 生命の芽生え(6'46") / 10.Saskatchewan サスカチェワン州(5'13")
本コーナーでも「秘境」ほか随所で紹介している,カナダの自然音録音の第一人者,Dan Gibsonのシリーズのサンプラー。今はなきキティから国内発売されていたのは,知りませんでした。(^^;)
収録されているのは,鳥,海,イルカなどの自然音とアコースティック楽器中心のニューエイジ風音楽の組み合わせ。
自然音+音楽のCDの海外物は,いささか音楽の表現が強すぎに感じられるものが多いのですが,この盤に収録されたものは,自然音も同じくらいの音量で流れ続けていて,聴き手が自然音,音楽どちらにもフォーカスを合わせられます。
例えば,2.は生のオーケストラを使った壮大さもある音楽で,音楽だけでは飽きてしまいそうなところを,自然音とのバランスの良さで聴かせてくれます。
筆者個人的には,鳥の声+波の音+低めでゆったりうねるストリングシンセが心地良い4.も好み。
ほかのトラックの音楽も,ゆったりした自然音のテンポに合わせたもので,よく練られています。
ちなみに,この盤のインレイカードには,各トラックに収録されている鳥やイルカなどについて簡潔なコメントがあります。ちょっとしたことですが,親切。(^^)
「Best Select Library 決定版 四季を彩る効果音」
- 日本盤 キング KICW 8659 (2001)
- TT:68'11"
- 〈春〉1.「ヴィヴァルディ:四季」〜「春」の第1楽章の冒頭部分(0'33") / 2.ヒバリ(0'23") / 3.小川のせせらぎとヒバリ(1'36") / 4.ウグイス(0'32") / 5.小鳥のコーラス(0'34") / 6.しっとり降る春雨(3'00") / 7.春雷(3'06") / 8.のどかな春の海(3'08") / 9.三社祭り(2'22") 〈夏〉10.「ヴィヴァルディ:四季」〜「夏」の第1楽章の冒頭部分(0'39") / 11.蛙の合唱(2'22") / 12.ホトトギス(0'24") / 13.渓谷の瀬音とカッコウ(1'37") / 14.雷(3'25") / 15.アブラゼミ(1'04") / 16.花火大会(3'30") / 17.夕立(3'01") / 18.風鈴(1'00") / 19.カナカナゼミ(1'34") / 20.プール(3'16") 〈秋〉21.「ヴィヴァルディ:四季」〜「秋」の第1楽章の冒頭部分(0'22") / 22.ツクツクホウシ(1'01") / 23.鈴虫(0'57") / 24.幼稚園の運動会風景(2'23") / 25.秋祭り(1'21") / 26.枯葉の舞う音(3'06") / 27.虫しぐれ(2'58") / 28.モズ(0'28") / 29.コオロギ(0'55") / 30.酉の市(0'45") 〈冬〉31.「ヴィヴァルディ:四季」〜「冬」の第1楽章の冒頭部分(0'33") / 32.木枯し(2'54") / 33.火の用心(1'13") / 34.丹頂鶴(0'23") / 35.雪の上を歩く音(1'16") / 36.雪かき(1'32") / 37.Xmasの雑踏(1'37") / 38.除夜の鐘(1'47") / 39.初詣(1'02") / 40.チャルメラ(0'37") / 41.豆まき(2'10")
- New Sounds Projects(1,10,20,31) / 日本サウンドエフェクト研究会(2〜9,11〜20,22〜30,32〜41)
効果音のCDとはいえ,それぞれの季節のパート冒頭に,ポップスアレンジの「ヴィヴァルディ:四季」を使っていたり,解説にも「ハイテク時代の精神的な疲れを,ぜひ癒していただければと思います」とあるので,ムリムリ仕立てた癒し系CDの位置づけではと。(^^;)
自然音だけでなく,季節の行事のサウンドスケープもあって,思いのほか楽しめます。
個々の収録時間が短い,ヴィヴァルディのアレンジがイマイチ安っぽく風情がないとか,難点はありますが,CD1枚に日本のサウンドスケープのサンプルがまとまり,しかも観賞用になるということでは,案外ありそうでない一枚かもしれません。
「Virtual Reality Sound」
- 日本盤 ケンウッド W01-0829-05 (1993)
- TT:72'17"
- 1.Good Morning 〜wake up sound(2'14") /2.鳥たちの会話(4'00") / 3.夜の夜長(4'05") / 4.晩夏とひぐらし(8'11") / 5.潮騒(4'04") /6.木かげのある浜辺(8'09") / 7.雪解け(4'05") / 8.せせらぎと鳥のシンフォニー(4'06") / 9.雨(4'06")/ 10.雷鳴(4'04") / 11.黄昏の埠頭(3'46") / 12.故郷(3'55") / 13.風鈴と懐かしい下町(4'02") / 14.CAR RACE(4'05") / 15.ARENA(4'06") / 16.JAZZ CLUB(4'04") /
17.STADIUM(4'05") / 18.バーチャル・リアリティーサウンドの世界(5'17")
これは,中古CDとして入手したのですが,市販されたCDではなく,ケンウッドのコンポの付属品だったもののようです。
制作意図としては,これらの効果音的な音に,既存の音楽をミックスして楽しむよう考えられています。
ブックレットには各トラックについて,イメージを膨らませる文章とともに,こんな感じの曲が合っていますというコメントがあります。
各トラックとも,4分程度(もしくは8分)の時間がとってあり,ミックスする曲は1曲4分として考えられているようです。その音単独でもそれなりに楽しめます。
1.は,小鳥のさえずりにはじまり,朝ご飯を作るキッチンの音,そして「おはよう,起きてっ,起きてください」というお姉さんの声(さすがに「ご主人様」とは言いませんが,けっこう萌えます^^;)。
18.は,このCDの使い方を解説したナレーションと,音楽のミックス例を示したトラック。
おもしろいのは,15,16.で,肝心の音楽はなく,観客の拍手・歓声や会場のノイズだけが聞こえているという,それだけを聞くと妙なトラック。
しかし,これに音楽を被せると,確かにエセライブの音源一丁上がりという感じです。(^^;)
「3D Virtual Reality Sound」
- 日本盤 ケンウッド W01-0860-05 (1994)
- TT:62'32"
- 1.季節〜雪解けから晩秋へ(10'05") / 2.緑の中の或る日(6'05") / 3.Jungle Cruise(5'04") / 4.Airport(5'05") / 5〜9.3D Exciting World 5.ジェットヘリ(1'21") / 6.ジェットコースター(1'33") / 7.F1(フォーミュラ・ワン)(1'06") / 8.サッカースタジアム(1'01") / 9.戦闘機(1'18")/ 10.Arena(5'07") / 11.Jazz Club(5'05") / 12.Stadium(5'05") / 13.3D Magical Music(5'03") / 14.バーチャル・リアリティーサウンドの世界(9'32")
上記同様,ケンウッドのコンポの付属品の別バージョン。
制作意図も同様ですが,収録されている音の構成は変えてあります。
1.は,せせらぎの音に始まって,鳥,雷雨,セミ,波の音など,様々な自然音がつなげられ,シメはなぜか蒸気機関車の汽笛。
2.もほとんど同じような,森林の環境音。
3.はその熱帯雨林バージョンで,途中民族音楽っぽいパーカッションの音も。
4.も空港ロビー,ジェット機の離陸音,コクピット,客室内の音など。
5〜9.はそれぞれ冒頭に女性のナレーション付き。
10〜12.は前作にもあった,観客の拍手・歓声や会場のノイズだけのトラック。前作でもそうですが,これに合わせて音楽つけるってのは,ちょっと無理だと思うんですが。(^^;)
13.は,唯一の音楽らしい音楽。フュージョンですが,解説書には「あたかも自分がステージで楽器を演奏しているかのよう。かと思えば客席に。」と書いてあるので,音像が左右逆にでもなるのかと思ったら,途中で拍手歓声が入るだけでした。意味不明。(^^;)
14.は,このCDの使い方を解説したナレーションと,音楽のミックス例を示したトラック。
それにしても,冒頭の男性のナレーターの声,いくら「ヴァーチャルリアリティ」ったって,無駄に左右に揺れるのが気持ち悪いんですが。(^^;)
「超本格宴会御用達効果音楽―盛り上げCDスペシャル」
- 日本盤 コナミトロイマー(番号なし,1994?)
- TT:26'28" (50トラック)
- [隠し芸](1〜16) / [クイズ](17〜33) / [表彰式](34〜39) / [その他](40〜50)
宴会用BGM,効果音のCD。
上記4つのシチュエーションのための音が用意されています。
「かくし芸」では,出囃子や拍手,笑い声などがありますが「8.往復ビンタ」という意図不明のものがなんとも。(^^;)
「クイズ」では,かのウルトラクイズ風の音もありますが,30〜33.には「間があいたら使ってBGM」というのがあり,「32.皇室調」というこれまた意図不明^^;のクラシック調の曲は,リロイ・アンダーソン風。
「表彰式」は,ファンファーレが並んでいますが,「38.中華風」とか「39.競馬ファンファーレ」なんてのも。
「その他」では,いきなり「40.ウェディングマーチ」なんてのが(^^;)。「50.これでさよならエンディング」は,ピアノの音中心のアンサンブルで,しんみりさせられる拾いものの佳曲。
それにしても,これだけ賑やかな宴会用音楽のCDですが,ふと気がつくと部屋に一人。なんか,ムナシイです。(T_T)
「効果音 こころのやすらぐ自然の音 夏模様物語〜花火・風鈴・風物〜」
- 日本盤 サン・スマイル・ミュージック(製造:King Record) SS 20(1993)
- TT:39'13"
- [花火] 1.線香花火(1'09") / 2.ねずみ花火(イ)(0'22") / 3.ねずみ花火(ロ)(0'22") / 4.電気花火(イ)(1'38") / 5.電気花火(ロ)(0'59") / 6.回転花火(イ)(0'30") / 7.回転花火(ロ)(0'43") / 8.吹き上げ花火(イ)(0'30") / 9.吹き上げ花火(ロ)(0'45") / 10.打ち上げ花火(イ)(0'20") / 11打ち上げ花火(ロ)(0'15") / 12.打ち上げ花火(ハ)(0'33") / 13.爆竹(イ)(0'13") / 14.爆竹(ロ)(0'23") / 15.かんしゃく玉(0'32") / 16.花火大会風景(イ)(6'03") / 17.花火大会風景(ロ)(6'02") [風物] 18.火の用心(1'17") / 19.長良川の鵜飼(1'36") / 20.ホラ貝(0'43") / 21.鹿おどし(1'03") / 22.風鈴(イ)(3'04") / 23.風鈴(ロ)(3'04") / 24.風鈴と虫(7'05")
効果音を癒やしCDとして売ろうとする,駅のワゴン売りのCDの典型。(^^;)
このCDでは,「夏」をイメージする「花火」「風物」のカテゴリーで選ばれた音が入っています。
「花火」のパートは,ほとんどが花火単体の効果音。
例えば,1.の線香花火が赤い玉になる「じぃぃぃぃんんん」という音から,「ぱぱぱっ」と散る火花の音までよく再現しています。
ただ,ねずみ花火や爆竹などの破裂音は,CDの不具合みたいなノイズになってしまっていて,イマイチ。(^^;)
その点,花火大会の音は,いくらか距離もあるせいか,丸く良い音がしていますし,適度に繰り出される音のつながり,花火が上がった時の歓声が案外心地よかったりします。
「風物」ですが,「夏」がテーマのCDに「火の用心」とか「ホラ貝」ってどうなんでしょうか。
ちなみに「火の用心」は,拍子木だけで掛け声はなく,拍子木のリズムもありがちな2回打つものではなく,「かっ,かっ,か,かっ」と4回打つちょっと変わったものです。
このパートでは,22〜24.の風鈴,虫の声の流れが気持ちよく聴けます。
「やすらぎのネイチャーサウンド-9 花火〜大空の大輪」
- 日本盤 ダイソー CD-K-109 (制作年不明)
- TT:45'23" (1トラック)
ダイソーの100円CD。「隅田川,利根川,淀川など国内有数の花火大会にて収録」とジャケに記されています。これまた珍しい,花火の音です。
花火大会を見に行った経験でいくと,かなりの大音量で,しかも大勢の観衆の音もあるのでは,と思いましたがそうでもないです。
音はやや遠くから狙っているらしく,花火の音は無難に収まっています。ただし,低音がやや足りない感じもします。
良いオーディオの大音量かヘッドホンで聴くと,花火が炸裂した後,空に拡がる「どぉっぉぉぉぉぉぉっ」という音が感じられるのがなかなかたまりません。
ですが,ショボいラジカセなどで再生すると,単に「ぶつっ,ぽちっ」と相応にショボい,ラジオの雑音みたいな音にしか聞こえません。^^;A
遠くから狙っているからか,観衆の音がほとんどありません。よく聞くと,花火が連発で上がった直後に歓声が上がっているのが,ごく小さく聞こえます。ここは賛否あると思いますが,花火大会のムードを味わうには物足りなくも感じます。
「音景色 大木本実の世界 2 NHKSC Sound Effect Libraryより」
- 制作:NHKサービスセンター / 企画・発行:日本映像ネットワーク GES-9109 (制作年度不明)
- TT:59'47"
- 1.あなたもファーブル先生(19'33") / 2.ある夜の銀河鉄道(9'45") / 3.いちかばちか(11'29") / 4.太鼓の響き(11'55") / 5.人間万歳(6'59")
偶然,中古で見つけたCDです。「効果音」の棚にありましたが,効果音だけで構成されたせりふのないラジオドラマの趣です。ただし,物語性はあまりなく,情景描写に徹しています。
CDの解説書には,各作品で使われている音やストーリーの解説はあるのですが,制作の経緯などはわかりません。
1.は,古いヨーロッパを思わせる,角笛,鐘,鍛冶屋の音から始まり,枯れ草を踏みながら進む足音とともに,次々と様々な鳥や虫の声が聞こえます。
2.は,そこは空想の鉄道の音で,ほとんど電子音楽とも言える音響です。まず,低く立ちこめる電子音,楽音を変調した音で始まります。汽笛や列車の走行音の音もしますが,かなり深くエフェクトがかかっています。中盤,列車が何かにぶつかる音,警報音のような音もしますが,また列車は走っていきます。
3.は,競馬場,競輪場,勝負ということでボーリングやビリヤード,最後は競艇場の音でシメです。
4.は様々な太鼓の音がつなぎあわされ,京都・二条城の大太鼓,八丈太鼓,江戸囃子の太鼓,池上本門寺のお会式の太鼓,最後は佐渡の鬼太鼓まで。八丈太鼓では波の音,鬼太鼓では謡曲が重ねられたりもしています。
5.は子供の声のコラージュに始まって,胎内の心音・産声,乳幼児の声,最後は唐突に拍手歓声とハトの群れが飛び立つ音,鐘の音でシメ。
「癒し」CDとはちょっと違って,聞き流しにくく展開が気にかかりますが,聴き手に情景が見えてくる楽しみがあります。それでいて,音楽ほど強い表現になっていないところは,黒子である効果音のプロらしさかと。
「Soundscape Carrozzeria by Pioneer」
- 日本盤 パイオニア CPJ 1001-A (1994)
- TT:61'03"
- 1.Seashore(浜辺)(4'52") / 2.Ocean(波間)(4'56") / 3.Scuba(水中音)(5'01") / 4.Stream(小川のせせらぎ)(4'50") / 5.Birds(小鳥のさえずり)(5'10") / 6.Space(宇宙音)(5'10")/ 7.Rain(雨)(4'00") / 8.City(都会の雑踏)(5'09") / 9.Harbour 1(港1)(2'58") / 10.Harbour 2(港2)(2'54") / 11.Blue Note(クラブ)(3'04") / 12.Applause(拍手)(0'20") / 13.Cheer 1(歓声1)(0'23") / 14.Cheer 2(歓声2)(0'25") / 15.Ferrari(フェラーリ)(4'59") / 16.Heart(心拍音)(3'16") / 17.Silence(サイレンス)(3'34")
後述CDの姉妹盤と思われます。これもブックオフで250円で入手。(^^;)
前半に自然音,後半に各種人工音という構成,音の提示順(さらにイメージを持たせるための解説書)はほぼ同様ですが,"II"はここに収録されているトラックを若干差し替えているようです。(もっとも,他の同じタイトルの音も,同一音源かは検証していないのですが…。)
3.はスキューバでの呼吸音をともなった水中音。
6.は「しゅぅぅーーっ」という電子音(ホワイトノイズにフィルターやエフェクトをかけた感じの音です)に,「きらきらきら」という音がともなっています。
8.は"II"同様市電の音に時折足音,周囲の環境音がする構成です。周囲の会話らしいものも聞こえますが,日本語ではなさそうなものの,言語の判別はできません。
9.「港1」は,通り過ぎる船の汽笛やエンジン音に,かすかな波の音。10.「港2」は,解説書によるとヨットハーバーらしく,係留しているロープがたてているらしい「ぎっ」という音が聞こえます。
11.の英語の会話が聞こえる「クラブ」は,かのブルーノートで収録した音らしく,thanksノートにも記されています。
15.もthanksノートにフェラーリの名前が記されています。そして,その騒々しいエンジン音が突然消えて,16.の心拍音に。これは,ホントの心拍音っぽいです。最後に無音の「サイレンス」でシメるのは"II"と同じ。
"II"同様,題材,サウンドともによくできていますが,改訂版らしき"II"の方が,音のバラエティには富んでいる感じはします。
「Soundscape II Carrozzeria by Pioneer」
- 日本盤 パイオニア CPJ 1003-A (1994)
- TT:62'00"
- 1.Seashore(浜辺)(4'52") / 2.Wavelet(波間)(4'52") / 3.Dolphin(イルカ)(3'02") / 4.Province(プロヴァンス)(5'09") / 5.Birds(小鳥とせせらぎ)(5'02") / 6.Rain(雨)(4'04") / 7.City(都会の雑踏)(5'03") / 8.Club(クラブ)(3'02") / 9.Carriage(馬車)(4'02") / 10.Racing(レーシング)(5'04") / 11.Jet Fighter(戦闘機)(4'07") / 12.Applause(拍手)(0'21") / 13.Cheer 1(歓声1)(0'23") / 14.Cheer 2(歓声2)(0'24") / 15.Space(H-IIロケット)(3'31") / 16.Zen(禅)(5'08") / 17.Silence(サイレンス)(3'52")
これまた非売品の,おそらくはタイトルどおりカーコンポのデモ用CD。
ジャケには「96kHzハイサンプリング収録素材を使用したパイオニア・オリジナル音源」とあります。
そのうえ"Special thanks to"の欄にはニースのホテルや航空自衛隊,京都の庭園などが記されています。そんな手のかかった音源が,ブックオフで250円で売られているのは,何とも。(^^;)
各トラックは,ある程度類似性のイメージのあるものが順に並べられ,ブックレットには各タイトルにイメージを膨らませるキャッチコピー程度の文がついています。
収録音源にはマニヤ心を誘う^^;ちょっと変わった音が多く,そんなものをピックアップしてみます。
4.は,最初に狭い空間での人の話し声(フランス語なのがわかります),ビリヤードと思しき音が聞こえます。後半は,牧羊の鈴の音が「こんこんっ」と聞こえます。
6.は「雨」とありますが,冒頭雷が鳴って,やがて雨音が強くなっていきます。なぜか,男女のフランス語の会話が聞こえ,車に乗り込む音,雨中を走行中の車内の音がします。
7.は,最初は市電らしき駅のホームでの鉄道の音に始まり,次に車の音をともなった街中の音で教会の鐘の音,これまたフランス語の声がする雑踏の音などが聞こえます。
8.は,カクテルをシェイクする音から始まり,ざわざわした会話の音(よく聞くとこれもフランス語),食器の音などが響いています。
9.は,馬車に乗って録っていると思しき音で,車輪の「ごろごろ」音,馬が歩く「かぽかぽ」音が延々聞こえます^^;。途中,これまた手綱をとっているらしき人のフランス語も聞こえます。
10.は,レースの音を定点で録ったもので,約5分,やかましいこと。(^^;)
11.は,地上からのジェット戦闘機の通過音に始まり,続いてスタンバイ状態から発進するまでの音も。
12〜14.は拍手の音ですが,12.はライブスポットのような狭い空間でのもの,13,14.は広いホールでのもの2種。
15.は,案外レアかもしれないロケットの発射音。最初に地上から捉えた,よくある発射音。続いて,「こぉぉぉぉ〜〜っ」という高空へ飛び去っていく音。
16.は,時折鳴る「ごーん」という鐘の音と,「こんっ」という水の音を「ちょろちょろ」とともなったシシオドシの音。
17.は,本当に何の音も,空間を感じる音さえしていません。タイムは4分33秒ではないので,ジョン・ケージの歴史的名曲ではありませんね。(^^;)
この種の音は「効果音」CDでも聞けるのですが,このCDではそれよりも収録時間が長く,気に入った音があるとけっこう楽しめます。
てなわけで,意外なものがごたさんお気に入りの1枚に。(^^;)
「日本の風物詩 おまつり - Relax Sound」
- 日本盤 ピジョン SE-018 (1992)
- TT:40'22"(1トラック)
こんな音まで「リラックスサウンド」として世に出ているというのは,ある意味驚きです。
最初は,「どんどどんどん」という太鼓と笛のお囃子で始まります。この音が終始基調音になっています。何のお祭りかは,クレジットがなくわかりませんが。(ジャケにはねぶたらしき写真が使われています。)やがて,その音にかけ声,群衆の音も重なってきます。そんな音がフェードアウト,フェードインを繰り返しながら続きます。
しかし,気持ちを高揚させるはずのお祭りの音も,CDで聴くとけっこうくつろいで聞けるのでフシギです。
「決定盤!!小鳥,虫のシンフォニー」
- 日本盤 ポニーキャニオン POCK 20049 (1971/2009)
- 作・編曲:横山菁児
ただ単に,虫や鳥の鳴き声をバックに音楽をつけた癒し系CDはあまたありますが,この盤は鳴き声に合わせた綿密なアレンジがなされている,ありそうでない珍盤。しかも,それが見事成功しています。(^^;)
オリジナルLPは,なんと1971年の制作ですが(@_@),その時代の人力のオーケストラサウンドは,今となってはとうていできない丁寧な仕事でしょう。
1989年にも一度CD化されていますが,2009年10月に2枚1組で再発されています。この手の地味な盤としては,まさに奇跡の再発と言えます。(^^;)
各CDともラストは,それぞれ鳥,虫の声のみのトラック。CD化の際に付け加えられたトラックのようです。
作曲は横山菁児氏。所属事務所によるプロフィールによると,「キャプテンハーロック」,「聖闘士星矢」,「まじかるタルるートくん」など,アニメの音楽も多数モノにしている大家だったりします。
本作を,1971年に成し遂げていたスタッフの皆さんに,遅まきながら敬意を表します。<(_ _)>
「ナチュラルサウンドシリーズ 小鳥のシンフォニー 春・夏・秋・冬」
- TT:58'04"
- 1.春の小鳥と音楽 朝,のどかな午後-夕暮れ(9'58") / 2.夏の小鳥と音楽 輝く太陽と湖-小鳥と音楽の遊び-静かな夏の終わり(10'00") / 3.秋の小鳥と音楽 序奏,雨の降る森-さわやかな雨上がりの気分-終曲(9'59") / 4冬の小鳥と音楽 冬を迎えて-雪-静かな冬の夜-春への憧れ(10'02") / 5.さまざまな小鳥のさえずり(18'03")
- 演奏:植木三郎・板橋健・平尾真伸・金田幸男(Vn)/菅沼準二・三宅建一(Vla)/服部善夫・井戸聡(Vc)/田中雅彦(Cb)/野口龍・播博(fl)/似島健彦(Ob)/浜中浩一(Cl)/霧生宗弘(Fg)/黒沢勝義・山代雅之(Hr)/山川恵子(Harp)/岡田知之・安倍圭子(Perc)/軽井沢の鳥たち
編成,曲とも全体にクラシック色が濃く,クレジットされている演奏者も,現在ではクラシック界の大家と見なされている錚々たる顔ぶれです。
各トラックの曲想は,1.はいかにものどかそうなホルンの音で始まり,2.ははつらつとした感じ,3.はちょっと憂いを帯び,4.は静謐な感じから,ラストは再び春に向かう感じの盛り上げ方で終わるという,ベタと言えるほどのものではあります^^;。
しかし,鳥の声を模倣する楽音や,楽音の隙間を埋めるように入ってくる鳥の声など,心にしみる瞬間に満ちています。(^^)
「ナチュラルサウンドシリーズ 虫のシンフォニー」
- TT:59'30"
- 1.生命 序奏/虫の誕生/さなぎと太陽(10'01") / 2.愛 キリギリスの愛/マツムシの恋/スズムシの夢(9'57") / 3.踊り ヒゲジロスズとクマスズムシのゴーゴー/カネタタキとイソカネタタキのワルツ/コオロギのボサノバ/クツワムシのロック(10'01") / 4.死 夕暮れ/夜/虫の死/繁殖への胎動(10'09") / 5.(虫の鳴き声)(19'22")
- 演奏:千本馨子(vn)/猪俣猛(ds)/鈴木淳(b)/江草啓介(p)/中牟礼貞則(g)/キリギリス科,コオロギ科,セミ科の虫たち
NHK教育TVのテーマ音楽,あるいは70年代アニメのサントラ風の,オーケストラとジャズバンドのかけあいサウンドではあります。
ただ,作曲者のクラシックの素養は十分滲み出ています。1.は,「ツィゴイネルワイゼン」風のバイオリンソロで始まり,2.の冒頭も「美しきロスマリン」風だったりします。(^^;)
それにしても,曲と虫の声との合わせ方が絶妙です。
とくに2,3.では,メロディーも虫の声から採譜してあったり,虫の声をソロ楽器にした協奏曲といっても過言ではないです。
例えば,2.の「スズムシのワルツ」では,スズムシの声の音色に合わせたウインドチャイムの響きあり,3.のリズミカルな曲では,虫の声のテンポに合わせて曲が作られているとか,絶品。
ちなみに,1989年にCD化された際には,「生命・愛」とサブタイトルが付けられていました。
※本稿は,単独盤としてリリースされた,「ナチュラルサウンドシリーズ 虫のシンフォニー 生命・愛」(1971/1989,ポニーキャニオン D19H-1009)を「虫」コーナーに掲載したものを書き改めました。
「東急ホームのテイストシリーズ 〜やすらぎのメロディー〜 ショパンと"せせらぎ"/小鳥のさえずり」 "Tokyu Style - Taste 〜For your relaxation〜"
- 日本盤 (製作者・制作年不明・番号なし)
- Disc A:ショパンと"せせらぎ" ピアノ名曲集 A Chopin. Piano Works & Murmuring of a Stream
- TT:72'40"(全13曲)
- ピアノ:アルトゥール・ルービンシュタイン / サンソン・フランソワ
- Disc B:Feel the Earth 小鳥のさえずり 3次元立体音像
- TT:60'09"
- 1.(30'05") / 2.(30'02")
中古レコ屋で発見した,タイトル通り,不動産会社「東急ホーム」のプロモーション用CDと思われます。
2008年に「東急ホームズ」に社名を変えているので,それ以前の製作かと。
企業プロモーション用の音楽CDの類はよくありますが,2枚組の体裁は案外珍しいかもしれません。
Disc Aは,ありがちな自然音とクラシックの癒しCD。
時折鳥のさえずりも聞こえる,川の上流らしい穏やかなせせらぎの音が,ピアノとのバランスも良い音量で入っています。
筆者的には,この手のものは好みではないので,ここでもあまり採り上げていませんが,たまに聴くと,BGMとしては悪くないと思えたりもします。(^^;)
Disc Bは,鳥のさえずりが30分ずつ2種類。
1.は,時折ウグイスの声も聞こえる,典型的な日本の高原の鳥の声。鳥の声が遠くで響いている感じの,ある意味リアリティのある音です。
2.は,遠く小さく聞こえるせせらぎの音と鳥の声。こちらは,近くでしている鳥の声があります。
余談ですが,ジャケに有名なフランスのイラストレーター,アンドレ・ダーハンのかわええイラストが使われています。
その絵柄は,日本のTVCMで使われたこともあって,Dallymotionで見ることもできます。
"Celestial Dolphin - Dolphin, Whales and NASA Space Sounds"
- 米国盤 Brain/Mind Research (無番号,1993)
- TT:41"11"
- 1.Track 1: Ocean, Dolphins, Whales and NASA recordings from earth orbit (20'35") / 2.Track 2: Ocean, Dolphin, Human Choirs and NASA space recordings from Jupiter's smallest moon Io(20'34")
- Produced by Brain/Mind Research - Dr. Jeffrey Thompson
このCDを出しているBrain/Mind Researchは,宇宙空間の電磁ノイズ類を音声に変換したという"NASA Space Sounds Recordings"を出していますが,その応用商品。
宇宙の音に,これまたアメリカ人的にご利益のありそうなクジラ,イルカの声を混ぜるとは,効き目倍増なのか,お買い得なのか,はたまた闇鍋なのか。(^^;)
でも実は,カオス的音響と音楽らしい音色が絶妙なバランスで絡む,電子音楽の逸品。
随所で紹介しているDr. Jeffrey Thompsonシゴト。
1.では,最初は「どぉぉぉぉぉっ」という低くうねる海原の音から聞こえ始め,それに「ぐぉぉぉぉ」というノイズ(おそらく上記音源"Voice of Earth"の音),イルカの声,その中で低く鈍い音色で,クジラの声をサンプリングした,少しオリエンタルな感じもする,緩いメロディーが聞こえています。
2.は,これも海の波のうねる音,それに似た木星の衛星「イオ」からの音,間を縫って聞こえてくるイルカの声などの音に,絡んでくる女性コーラスの音色がむちゃくちゃ耽美。
"Environmental & Ecological Sounds"
- カナダ盤 Distributions Madacy MAD-2-2301 (制作年不明)
- TT:58'55"
- 1.Tropical Rain Forest(15'04") / 2.Cry of the Dolphin(15'00") / 3.Mountain Retrait(15'10") / 4.Symphony of Whales(13'39")
1枚に,水陸両方のサウンドスケープを集めたCD。もっとも,それ以外にポリシーはなさそうですが。(^^;)
1.はいかにも密林という感じで,鳥や獣の声が賑やかにしていますが,冒頭からいきなり激しい雨の音がし始めます。以後,6分目頃にいったん雨の音が止みますが,9分目からまた雨の音がし始め,その後も雨の音がしたり止んだりします。これを音のバラエティと見るか,演出過剰と見るか,微妙です。(^^;)
2.は,複数のイルカの「きーきー」「にーにー」という声に混じって,やや低くこもった波の音が聞こえています。
3.日本では聞きなれない鳥の声多数に加えて,「ぶぅぅ゛ぅぅ」という虫の羽音が終始聴こえています。音質的には,中音域の強い,ややラジオのような音。それにしても,ラスト,13分30秒ころから唐突に入ってくる,「どぉぉぉぉぉぉ」「どぱどぱどぱ」という大量の水の音は,何なのでしょうか。(^^;)
4.は,複数のクジラの声。遠目に聞こえる「くぅぅぅぅ〜」という声に加えて,間近で「ぐぅぅぅぅぅぅ」と低く唸る声がしています。後半の,遠くから聞こえる高めの群れの声と,近くに聞こえる低めの声との掛け合いは,なかなか耽美的。
"Magic Moods : The Ultimate In Relaxation - Sampler"
- カナダ盤 Madacy MR-2-2800 (制作年不明)
- TT:60'52"
- 1.Ocean Surf(10'03") / 2.Thunderstorm(10'10") / 3.Tropical Rain Forest(10'11") / 4.Chorus of Whales(10'09") / 5.Swim With The Dolphins(10'09") / 6.Cry of The Loon(10'00")
タイトルどうり,"Magic Moods"と題されたリラクセーションサウンドのシリーズからの,きっちり10分ずつ,6トラックの癒し自然音オードブル。
音は,マスタリングのせいか,それとも録音が古いのか,ちょっと甲高く低音が不足気味ですが,悪くはありません。
1.は遠くに海鳴りの音もする,ゆっくりしたサイクルで寄せては返す波の音。
2.は雷の音を含んだ雨音。小さく鳥の声もしていて,手前で水音が生々しくぽたぽたしています。
3.は,いかにもジャングルっぽい,鳥や動物の声が響きわたっている空間の音。
4.は,おそらく群れているクジラの声で,けっこうにぎやかです。
5.のイルカの「きゅーっ,きゅーっ」という声は,波の音が背景で低くする中聞こえています。水中の音と水上の音と両方混ざっている感じです。
6.は再び地上の,たなびく動物の遠吠え。なかなかアンビエントテクノっぽくていいです。(^^;)
"Sound of Nature - Digest CD"
- 香港盤 Tring International ATM999 (日本発売:Keep MMK-612) (制作年不明)
- TT:70'10"
- 1.リラクゼーションを求めて 海の調べと瞑想音楽 Ocean Surf(4'41") / 2.森の森林浴 森林にそよぐ風 The Mighty Rainforest(6'03") / 3.ナチュラル・リラクゼーション 大地の息吹 The Mountain Retreat(3'17") / 4.静寂との会話 雪どけの水辺に The Mountain Stream(6'20") / 5.自己回復 自然の目覚めと野鳥のハーモニー Country Sunrise(5'46") / 6.癒しと安らぎのために 雷鳴と雨音 Lightning, Thunder & Rain(6'50") / 7.瞑想とメディテーションの為に 陽光の息吹に包まれて Sultry Summer Breeze(5'25") / 8.マインド・トラベル 鯨の詩 Whales of The Pacific(7'08") / 9.潜在意識へのメッセージ 大自然への回帰 Bubbling Brook(5'37") / 10.不安からの解放 母なる海に抱かれて Ocean Day Break(5'48") / 11.ストレス緩和 水鳥達のさえずり Sounds Of The Loon(6'32") / 12.マインド・リラクゼーション イルカとの対話 Dolphins Of The Deep(6'41")
別ページでレビューした「イルカとの対話」の"CD2"としてついていた,自然音と音楽を組み合わせた,癒しCDのシリーズのサンプラー。
ダイジェストとはいえ,各トラックとも十分な長さです。シンセ音楽が好きな人なら,楽しめます。
筆者的には,雨音とアンビエントの6.,さらに潮騒の音とギターのロングトーンが響きまくる7.が秀逸。
1〜5.は,Tangerine Dreamあたりから,陰鬱さを抜いたような^^;,リズム,ハーモニー,メロディーとも揃った素直なシンセ音楽。
8〜10.は,様々な自然音に,アンビエントというか,ちょっと重々しいシンセの音が絡んでいます。11.は,水鳥の声に,緩いアコギターの音が絡んでいて悪くありません。
意表をついて楽しめたのは,原題からぶっとんだ邦題の数々^^;。中でも7.は,微妙過ぎて味わい深いです。(^^;)
もっとも,本来イージーリスニング程度の意図のものが,心理深層にまで効く薬のように売られる例は,これだけではないのですが。(^^;)
「海潮自然聲音 Ocean Tide of Natural Sound」
- 錦茂傅播 Chinmao Communication 92617 (6CD)
- Disc1「純浄海聲音」(TT:62'40"/12トラック) / Disc2「静思海聲音」(TT:63'14"/12トラック) / Disc3「洗浄心霊海聲音」(TT:63'14"/12トラック) / Disc4「海洋舒緩聲音」(TT:63'15"/12トラック) / Disc5「海潮触感聲音」(TT:63'18"/12トラック) / Disc6「夏艶海灘聲音」(TT:63'15"/12トラック)
「水中有[气/羊]自然聲音 Natural Pure Music」
- 錦茂傅播 Chinmao Communication 92620 (6CD)
- Disc1(TT:63'17"/12トラック) / Disc2(TT:62'49"/12トラック) / Disc3(TT:62'39"/12トラック) / Disc4(TT:62'43"/12トラック) / Disc5(TT:62'25"/12トラック) / Disc6(TT:62'57"/12トラック)
「自然芬多精 Pure Original Nature Sound」
- 錦茂傅播 Chinmao Communication 94605 (6CD)
- Disc1(TT:63'45") 1.Summertime Fantasia(10'02") / 2.Revival of the Earth(9'54") / 3.Midsummer Raining(10'19") / 4.Streamin a Valley(11'25") / 5.Morning Birds(10'54")/ 6.The Sunrise Bugler(10'56") 純原味大自然聲音 全新編曲録製 Mr.Liu (2002年8月20日朝5時・木柵猫空にて収録)
- Disc2(TT:58'40"/14トラック) / Disc3(TT:55'33"/14トラック) / Disc4(TT:58'22"/14トラック) / Disc5(TT:59'23"/14トラック) / Disc6(TT:61'33"/14トラック)
- Disc2,6 : Brand new arranged and transcribed by Mr.Chen / Disc3-5 : Brand new arranged and transcribed by Mr.Kao
なんと,台湾で売っていた,1セット6枚組で149元,3つまとめて買うと399元という超激安癒しCD。
計3セット,18枚買ってまいりました。聞き通そうとしたら,もはや癒し地獄です。(^^;)
音は悪くありません。
1トラック5分程度のシークエンスで,各トラックごとに様々な音の組み合わせになっています。ただ,その各トラックが,フェードアウトで終わっているのは難点。
「海潮自然聲音」は,波の音を中心に様々な自然音が組まれています。
ところがその中に,川のせせらぎの音はともかく,ニワトリ,豚とかセミとか,およそ海や波とは結びつきがたいものが。むちゃくちゃアヴァンギャルドです。制作担当者さん,脳味噌の構造がひと味違います。(^^;)
「水中有[气/羊]自然聲音」も,同様に自然音の様々な組み合わせ。
Disc1-5とDisc3-12に「狗」(イヌ)とあるのはご愛敬ということで。(^^;)
「自然芬多精」は,主に自然音と音楽の組み合わせ。Disc2〜6の音楽は,ごくごく平凡な洋楽ポピュラーのキーボード編曲物。
おもしろいのは,Disc1で台北の南東,観光地としても知られている木柵猫空で収録したという環境音。加工なし,ガチで録ったものらしく,ちょっと音が荒いところはありますが,かえって新鮮味を感じます。
2.は人家のあるところで収録されているのか,虫の声や小さくせせらぎの音がする中,ニワトリやイヌの鳴き声がむやみにしています。(^^;)
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