片手にラヂヲ♪ホームひとりごと「癒し」をCDに求めて「恐怖」に癒やされるワタシ

作成日:2007/10/25
最終更新日:2011/11/23

「癒し」をCDに求めて〜癒しCD・風景音CDレビュー〜

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「恐怖」に癒やされるワタシ @o@;

<参考>怖がるのもいいんですが,癒やされてみませんか「お経」でも。(^^;)


ここでは,「恐怖」を煽るCD(^^;)や,いわゆる「サウンドドラッグ」系CDをまとめてみました。

こういうものを「癒し」と言って良いのかわからんのですが,自ら進んでホラー映画を見て楽しんでいる人も普通にいることですし,音でだってありではと。^^;
それに加えて,精神世界の深みにあなたを誘う(なのか)トリップ用CDも数々あります。もっとも,電子音楽ファンの筆者的には,よくできたシンセサイザー・ミュージックではあるのですが^^;。


「恐怖のスリラーCD Special 和風+洋風」
「恐怖の霊症体験ゾーン〜マインド・コントロール・サウンド」
「ザ・マリファナCD 〜マインド・コントロール・サウンド」
「Acid - Mind Control Sound」
「ザ・ドラッグ〜マインド・コントロール・サウンド」
「幽霊の音楽 四谷怪談 Music in Yurei」
「マインド・コントロール・ミュージック Vol.15 - トリップ」
ヘンリー川原系サウンドドラッグ^^;
「Sound LSD(Parallel Data Sounds) / Subliminal Sex サブリミナル セックス」
「Sound LSD - Out of Body Experience 幽体離脱体験」
「Sound LSD / Subliminal Sex Xtasy サブリミナル セックス エクスタシー」
「パラサイコシリーズ 臨死体験 / NEAR DEATH」
「Atlantis Red」
「Shaman - Digital Mushroom -」
「ファンタジー エンハンサー [幻覚誘発]」
Henry Kawahara「Yellow Secret Virtual Live」 NEW!

「恐怖のスリラーCD Special 和風+洋風」

  • 日本盤 コナミトロイマー (制作年度不明)
  • TT:34'13"
  • <和風> 1.丑三つ時〜オドロオドロしい音楽〜(1'56") / 2.雷・雨さまよう下駄〜がま沼(2'01") / 3.寺・狂った僧侶のお経(2'50") / 4.琵琶の音色(2'19") / 5.閉じこめられた女のすすり泣き(2'03") / 6.がま油地獄(1'16") / 7.狂犬たち(1'11") / 8.化け猫の最後(0'12") / 9.迫り来る怨霊(1'44") / 10.オドロオドロしい音楽(1'02")
    <洋風> 11.雷〜雨(0'54") / 12.教会の鐘〜狂人挨拶(0'58") / 13.狂人の心臓(0'41") / 14.部屋の中をさまよう狂人(1'54") / 15.狂った赤ちゃん(1'24") / 16.コウモリ出現(1"01") / 17.狂った時計(1'05") / 18.狂人達の遊び・笑い(1'22") / 19.悶え苦しむ息(0'43") / 20.燃え盛る狂炎(3'34") / 21.拷問地獄(1'47") / 22.断末魔の叫び(0'57") / 23.パイプオルガン旋律(1'11")

ジャケには「超本格恐怖系イベント御用達効果音楽」とあります。
そんなわけで,全体的にベタな効果音です。
前半は日本の怪談用の「和風」,後半は欧州ホラー風「洋風」という構成です。

例えば,「和風」のオープニング1.とクロージングの15.は「ひゅーどろどろ」,鐘の音が「ごぉぉぉぉん」,怒った猫の「ふわぁ゛ぁぁ」です。
「洋風」の出だし11,12は激しい雷雨の音に鐘の音,不気味なコーラスという感じで,終始ベタな音が続きます。(^^;)

それにしても,各トラックのタイトルがいちいちすごいです^^;。
とくに「狂った....」とあるのはどんなんだと思いつつ3.を聴いてみると,お経の声に猫の鳴き声が被っている音で,別にお坊さんが荒れ狂っているではありません。15.も赤ちゃんの泣き声が重ねられ,不気味っぽい音楽が被っているだけです。(17.って,時計ってそりゃ狂うこともあるんだけど。^^;)
21.もすごいタイトルですが,これは沼地を歩くような「ずぶずぶ」音に,むち打つような「ぱしっ,ぱしっ」の音と男のうめき声,金属をグラインダーで削っているような音がしています。(なんなんだか^^;)

4.は琵琶の演奏がメインですが,そう,武満徹の傑作テープ音楽「怪談」(1964)を思い出します。9.の水の滴る音は,同じく「水の音楽」(1960)かもしれないです。案外,制作者の志は高いのではないかと思われ(^^;)。

実際,挿入されている音楽,音の重ね方や流れはかなりよく練られていて,純粋にミュージック・コンクレートとして聴くことができます。
拾い物です。実際,これはブックオフで250円で拾ったわけですが。^^;


「恐怖の霊症体験ゾーン〜マインド・コントロール・サウンド」

  • 日本盤 デラ SBB-002 (1995)
  • TT:41'20"
  • 1.第一の扉 移動体霊症体験ゾーン〜終電の憑依霊〜(8'35") / 2.第二の扉 学園生活霊症体験ゾーン〜卒業式の心霊写真〜(11'18") / 3.第三の扉 住宅霊症体験ゾーン〜浮遊霊の溜まり場〜(6'24") / 4.第四の扉 未開地帯霊症体験ゾーン〜ボルネオの蛇女〜(8'05") / 5.第五の扉 暗い夜道霊症体験ゾーン〜あなたを狙う殺人鬼の霊〜(6'56")
  • 構成・音楽:かわさきみれい

今は穏やかなヒーリングCDばかり出しているレーベル「デラ」さんが,かつてはこんなカゲキな(?)CDも出していました。(^^;)

解説書には5つのホラーストーリーが掲載されていて,CDにはせりふなしで,ストーリーに沿った効果音,音楽(まぁ,2時間ドラマノリのものです)が収録されています。
ジャケには「聴感上聞き取りにくい音量,周波数,速度で挿入したメッセージが,潜在意識に働きかけ,あなたを恐怖の世界に導きます。」とあります。(^^;)

例えば,この中ではタイトルがいちばん何のこっちゃねんの3.^^;を,とりあえずストーリーを見ずに聴いてみます。
まず最初にテーマ曲のような音楽,夜を思わせる犬の遠吠えの音の後,「どぶぁ゛っ」という何かを切り裂く音,ホラータッチの音楽,そしてボンボン時計の音,風の音,板の間をゆっくり歩くような「みしっ」という音,水の滴る音,そして瀬戸物が割れるような音数回に,歪んだお経の音,不気味っぽい音楽が重なります。
そして「ばたばた」という人が動く音とともに,三味線の音色の音楽とともに,再び歪んだお経,緊迫感を煽る音楽が重なって終わります。

解説を見ると,住居のある土地は昔は斬首場で,その霊が時折壁や天井に「みしっ」という音を立てる,というだけのお話でした。(^^;)

ほか,1,2,5などは,かなりザンコクなストーリーで,人が息を切らしている音,悲鳴,肉を切る音など,ストーリーはそれなりにわかります。

ただ,音だけを聴いている分にはコラージュとしておもしろく,例えば4.は,他のコーナーで聴いたような熱帯の動物の声などが「どんどこどんどこ」の音楽とともにつなげられています。

でも,これ以上にブキミな現代音楽やノイズ・ミュージックのファンのワタシ(別ページ参照^^;)には,シゲキが足りないのだ。あっはっはっ。(^^;)


「ザ・マリファナCD 〜マインド・コントロール・サウンド」

  • 日本盤 デラ SBB-003 (1995)
  • TT:62'47"
  • 1.(21'34") / 2.(21'04") / 3.(20'07")
  • Music & Programming : Mirei Kawasaki

怪しいネタの宝庫^^;,デラのカタログ番号"SBB"のシリーズの一枚。
ジャケでは「非医薬品/厚生省,文化庁非認定品/警察庁非推奨商品」とか,例によって様々な注意書きでムードを煽っています。もちろん,サブリミナル入り。

1.は,高速で繰り返すシンセのパターンに,変調のかかった人の声のような音,楽音の断片など,様々なコラージュ音が入ってきます。
2.は,シンセの和音が聞こえたと思ったら,音程がぐにゃぐにゃ狂います^^;。その上に「ひゅぅぅぅ」という正弦波音,その他の音がかかります。
3.は最初,いきなり何語かわからない男の声がして始まります。で,なんとメインはダンスビート。この種のCDでこういう音は,意外と新鮮です^^;。そのビートの上に,さまざまなコラージュ音が入ってきます。シメもまた,意表をついてオルゴールサウンド(バッハ?)。

作曲は,デラの他のCDでも名前の見ることの多い,かわさきみれい氏。この種の困った題材^^;に真面目に挑み,いかにもな音に仕上げています。
ただ,ヘンリー川原氏のような,ちょっととぼけたいかがわしい風味はさすがにありませんけど。(^^;)

(2008/06/14) △上に戻る

「Acid - Mind Control Sound」

「Acid - Mind Control Sound」
  • 日本盤 デラ SBB-004 (1995)
  • TT:45'12"
  • 1.脳死(9'30") / 2.甦生(4'18") / 3.虐殺(6'42") / 4.黒魔術(5'02") / 5.精神異(5'11") / 6.拷問台(3'34") / 7.幻覚(10'53")

これまたリラクセーションCDの雄,デラの旧作。
んでもって,またも各トラックのタイトルが,むやみやたらにオドロオドロしいです。(^^;)

用途はともかく^^;,全編テクノというか,実にアンビエントだったりします。個人的には,その分野の隠れ名作かと。^^;
クレジットがなく作曲者は不明です。(かのHenry Kawahara氏の芸風ではないと思います^^;。)
帯にだけ「四カ国語のサブリミナル・メッセージ(日・英・中・韓)」と表示されているのもまた,謎。

1.は「ぽーっ」という持続音の上に,歪んだフルートのような音が乗った静謐なトラック。
2.は人の声とも金属音ともつかない,現れては消えまた現れる長く延びる音で構成されています。民族音楽のような旋律のフレーズも入ってきます。
3.は,フルートの音を逆転したような音の上に,笛の音の緩い旋律が乗っています。タイトルから想像されるような緊迫感はないです。
4.は,高い音の弦をはじくような音がメイン。背景に小さく,モーターのような音がしています。何語を喋っているかわからない人の声も入ってきます。
5.は,ガムランのような音色の短いフレーズの緩い反復。このトラックは,ちょっとBrian Enoっぽいです。
6.は本作中では珍しく,パーカッシブなビートがメインの曲。
7.は,虫の音のような「きりきりきりきり」という音の上に,ノイズっぽい音が漂っています。

(2008/01/22) △上に戻る

「ザ・ドラッグ〜マインド・コントロール・サウンド」

「ザ・ドラッグ〜マインド・コントロール・サウンド」
  • 日本盤 デラ SBB-005 (1996)
  • TT:47'46"
  • 1.(17'00") / 2.(14'38") / 3.(16'06")

「驚異のトリップサウンド!!これは,聴く意識拡張剤です。このCDを聴けば,あなたもハイになれる!」というタタキ文句が,インレイカードに躍っています。(^^;)
例によって,サブリミナル・メッセージ入りだそうで。

それはともかく,内容的にはよくできたテクノサウンドです。しかも,1970年代ドイツのシンセ音楽が好きな筆者にはその影響が透けて見える音で,聴いてて違った意味でハイになってきます。(^^;)

1.は,低く長く延びたシンセの持続音に「ぽよぽよぽよぽよ」というパーカッシブな音が乗っています。右に左に揺れる「ぽよぽよ」音は,水枕を揺すったような音でもあるし,インドの民族楽器"タブラ"のようでもあります。
シンセにパーカッション,ということで,この音の源流はPopol Vuhの初期作品あたりでしょうか。

2.の始めは静寂の中「ひゅぅーっ」という音が繰り返し現れ,やがてその音にシンセの低い持続音,さらにリズミカルな反復音が入ってきます。
その構成,音色と言い,すぐにTangerine Dream "Rubycon"(1975)を思い起こしてしまったのですが。

3.も低くたなびくシンセの持続音,規則的な「ぴぴぴぴ」という電子音やパーカッシブなビートの上に,ランダムな「ひゅぅーっ」という電子音が乗っています。
う〜ん,これはThe Orbあたりが一番近そうだけど,深いところでKlaus Schulzeノリが感じられるかと。(^^;)

こういう売り方のCDゆえ作曲者不詳なのですが,音の向こうの作曲者さんに一音楽ファン的には妙に親近感を覚えるのでした。(^^;)

(2008/04/06) △上に戻る

「幽霊の音楽 四谷怪談 Music in Yurei」

「幽霊の音楽 四谷怪談 Music in Yurei」
  • 日本盤 日本コロムビア COCJ-32179 (2003)
  • TT:58'48"
  • 1.四谷怪談(4'50") / 2.牡丹灯籠(4'27") / 3.番町皿屋敷(5'05") / 4.真景累が淵(3'31") / 5.耳なし法一(6'26") / 6.鈴の音(4'54") / 7.誰哉燈籠(3'24") / 8.雪女(6'07") / 9.化け猫(4'38") / 10.鬼(茨木童子)(3'52") / 11.櫻花のいろ(5'22") / 12.狐火(6'10")
  • 音楽:山屋清 /作調:堅田喜三久/SE・編曲:牧野三朗

あの「ひゅーどろどろ」の音楽12連発かと思いきや,1.ののっけから聞こえてくるのは,なんと電子音。2.に至っては,ほとんどシンセ主体のアンビエント音楽です。(^^;)

そうした電子音や物語ゆかりの効果音などを背景に,例の「ひゅーどろ」の鳴り物や和楽器,あるいはもっとモダンな西洋音楽的(現代音楽的と言うべきか^^;)な表現が入ってきます。「ひゅーどろ」は,サウンド全体を構成する一部として,音のバランスがとられている感じです。

解説によると,幽霊出現の「ひゅーどろ」サウンドの源流は,文政8年(1825),江戸中村座初演の鶴屋南北作「東海道四谷怪談」なのだそうです。
なにしろ本当にあるかどうかわからない,あったところで音がするのかわからない幽霊の音なわけです。「ひゅーどろ」は,そんな想像力をフル回転した,心理的音響の究極の結晶なのでしょう。

それを,現代の電子楽器や音響技術の力も合わせ,再創造する視点で制作されたのが本盤ではと。
あるいは,本盤と武満徹の映画音楽の傑作「怪談」(1964)を聞き比べてもおもしろいかもしれません。

(2008/07/13) △上に戻る

「マインド・コントロール・ミュージック Vol.15 - トリップ」

  • 日本盤 ビクター VICG-5235 (1992)
  • TT:50'00"
  • 1.Voice from inner world(6'14") / 2.Discommunication(6'13") / 3.Don't Stop(4'54") / 4.Inner space(10'12") / 5.Brain Washer No.3(11'54") / 6.輪廻転生(10'31")

解説書の「プロデューサーノート」によると,「聴いて合法的にトリップでき,ダンサブルでなおかつリラックスできるもの,こうした両立不可能な要素を取り入れた音楽」という,シリーズ中の異色作。

そうしてできた音楽は,確かにダンスビートやエレキギターの音が鳴り響いていて,もはや「癒し系」の範疇を逸脱しています。
ただ,良くも悪くも作曲者の自己主張はほどほどな感じで,そこは本分を全うしているとも言えます^^;。
そんなわけで,架空の映画のサントラと思って聴くと,案外かっこいい一枚。

1.からして,ダンスビートやチョッパーの音色のかかったベースがメイン。ソプラノのヴォーカリーズや声明の音が入ってくるあたりは,Enigmaっぽくも感じますが。
2.は,これまたロック風インスト。オルガンの音色といい,ギターソロといい,「吹けよ嵐…」だと思ったら,ホントにインスパイア元として"PINK PLOYD"の名前が挙がっていました。(^^;)
3.は,延々続くダンスビートに様々なSEが被され,もはややかましいです。この曲に限っては,ヘンリー川原氏の芸風に近いものがあります。(^^;)
4.の前半は,シンセの持続音の上にエレキギターのトレモロがたなびく,アンビエントっぽいムード。後半は,ドラマのサスペンスシーン風という感じではあります。ここにも声明のSEが入ってます。
5.は同じ作曲者による「覚醒」収録曲の続編。ただ,こちらはミニマル色はあまりなく,むしろTangerine Dream風のシンセ音楽。
6.は,フリーキーなギターの音に始まって,様々なSEが入りつつ目まぐるしく展開,最後は波の音でシメです。

(2008/09/30) △上に戻る

ヘンリー川原系サウンドドラッグ^^;

その名は,「サウンドドラッグ」と呼ばれるCDを集めていると,避けて通れない名前です。(^^;)
1990年代前半あたりに,癒し音楽のの専門レーベル"グリーンエナジー"に大量に作品を提供していて,その全容も筆者にはつかめませんし,いかなる人物かの情報もありません。

正直,軽薄,粗製濫造感は否めません。しかし,その大仰な能書きとのギャップに,ちょっとトボケたキャラも感じられて,ムキになって批判しようという気にならないところがなんとも。(^^;)

ここでは,氏に敬意を表して,筆者の手元にある氏の「サウンドドラッグ」系作品をまとめてみました。(ほか[海]ページに「エンドルフィン enDolphin」という傑作もあります。) (2008/06/30)

「Sound LSD(Parallel Data Sounds) / Subliminal Sex サブリミナル セックス」

  • 日本盤 グリーンエナジー GECA1023 (1991)
  • TT:42'25"
  • Song 01:Sequence Bed 1.(13'22") / Song 02:3P (9'18") / Song 03:69 with B-Dog(4'55") / Song 04:Come!!(14'53")
  • Composed by Henly Kawahara

「多彩な周波の特殊パルスがあなたの脳を強制誘導 / 一度はまればあとは天国 / あなたの意識を異次元へご案内」とジャケにタタキ文句がある,"グリーンエナジー"お得意の"サウンドLSD"シリーズの一枚。
作曲者は,この分野の鬼才^^;,ヘンリー川原氏。しかもお題は「セックス」です。^^;A

各トラックとも,一度フェードアウトしますが,音色は前のトラックのものを引き継いで始まります。 1.は極端に高いリズミカルな音から始まり,川原氏の作品に特徴的な「うにゅ〜」とうねる持続音が聞こえます。そのうち,変調のかかった,テープの回転を狂わせたようにも聞こえるパーカッシブな楽音も入ってきます。
以下2〜4.は,ほぼ1のバリエーションです。4.には,呪文を繰り返すような男性の声も。

ジャケには例によって「使用上の注意(ささやかなお節介)」があり,「4.あの際に使用すると,確実にエクスタシーをむかえます」なんて書いてあります。
もっとも,筆者は試そうにも....いや,どうでもいいんですけどね。( -.-)

(2008/05/06) △上に戻る

「Sound LSD - Out of Body Experience 幽体離脱体験」

  • 日本盤 グリーンエナジー GECA1024 (1992)
  • TT:42'13"
  • 1.Slow(21'07") / 2.Speed(21'04")
  • composed by Henry Kawahara

下記「臨死体験」同様,おどろおどろしいフレコミのCDですが,作曲者もこれまたこの分野の鬼才(なのか^^;)Henry Kawahara氏。それゆえ,音も「臨死体験」と似た音色,構成があります。

1.は,まず「きーーんっー」という高い音が聞こえ,まもなく「うにゅ〜うにゅ〜」という波打つ正弦波音が被ってきます。この2つの音がCDの基本的な音になっています。
そして「きこっきこっ」という,何か機械が回転するような音がしてきます。
さらに,「つーっっ」という別の正弦波音も被ってきます。12分20秒目あたりで,カラスの鳴き声が入ってきて笑えたりもします。
15分目あたりからは,「きこきこ」音が消え,だんだん音量を上げながら,音楽を変調して歪ませたような音,ノイズっぽい音などが入ってきてフェードアウト。

2.は1.の続きのような音で始まりますが,音楽の入ったテープを早回ししたような音が被っています。さらに「うにゅ〜」音と風鈴の音とニューエイジ風音楽が混ざって聞こえるところもあります。
10分目あたりには,唐突に音を中断させるような効果も入れています。
その後も「うにゅ〜」音を背景に,いろいろな音が現れては消えての繰り返しです。

CDに付されたテキストも,ちょいおもしろいです。
ジャケの解説書では「バイノーラル エフェクツ」「ヘミシンク」「3-Dソニックムーブ」など,いかにもな効能の解説があります。
一方,インレイカードには「親切な解説(どうでも良いお節介)」とあって,「2.実験では約70%の人が意識と肉体の遊離感を体験しています。 3.現在まで戻ってこれなかったという報告はありません。」など,同じCDの解説でモノの見方が微妙に割れているところがたまりません。(^^;)

(2008/01/22) △上に戻る

「Sound LSD / Subliminal Sex Xtasy サブリミナル セックス エクスタシー」

  • 日本盤 グリーンエナジー GECA1027 (1993)
  • TT:42'06"
  • 1.Sim Sex(2'37") / 2.Subliminal Sex (exciting club mix)(3'59") / 3.私とあなたの関係に於いて,私は私自身についてベッドの上で考察する(2'13") / 4.Sound LSD #.SS05/7.83HZ(5'36") / 5.Neuro Dancer(sex mix)(9'26") / 6.Primitive Love(6'13") / 7.Dance/Sex/Tanatos(5'25") / 8.Sex after Sex(3'13") / 9.(3'22")
  • Produced by Henry Kawahara / Composed by Henry Kawahara(1,2,4,5,7,8,9), Nami Hotatsu(3,6,9)

まだあるのか,Henry Kawahara氏の「セックス」もの。(^^;)

こちらは,他の「サウンドLSD」シリーズのアンビエント風とは違い,ダンスチューン,ジャズ風など音のバラエティがあります。で,本作全編通して,何らかの形で女性の声が入っています。
曲作りは,Kawahara氏のほか「enDolphin」にも参加していたNami Hotatsu氏。

1.は「あんっ」という女性の声のサンプリング音だけで,リズムを構成した作品。
続く2.はダンス・チューンで,1.の「あんっ」の声が散りばめられています。
3.「私が使用する…」「鏡に映した…」などと聞き取れる女性の声の断片だけで構成した,テープ音楽風。
4.は,変形され重ねられた女性の声や音楽の上に,Kawahara氏の作品ではおなじみのシンセの「うにゅうにゅ」音,「ぴーっ」音が重なってきます。この曲は,他の「サウンドLSD」の音に一番近いです。
5.は解説によると「原曲は2台ピアノのためのピース」とのことで,ジャズっぽいピアノの音がメインです。ほとんどリラクセーション音楽風ですが,よく聴くと,ごく軽く例の「うにゅ〜」音が乗っています。終盤には女性コーラスが入ってきます。
6.も女性の声をごく短く切ってリズムを作り,パーカッションの音を被せています。だんだんテンポが速くなっていきます。
7.は,やや重いダンスビートに,歓声や例の「うにゅ〜」音など様々なエフェクトが入ってきます。
8.は,軽いリズムのミニマル風。ところどころで女性の喘ぎ声っぽい音が入ってます。
9.は,タイトル不明の謎のトラック(^^;)。リヴァーブのかかった女性の喘ぎ声をメインに^^;,パーカッシブな音や「うにゅ〜」音が絡んできます。

(2008/05/10)△上に戻る

「パラサイコシリーズ 臨死体験 / NEAR DEATH」

「パラサイコシリーズ 臨死体験 / NEAR DEATH」
  • 日本盤 グリーンエナジー GECA1049 (1992)
  • TT:43'41"
  • 1.(21'42") / 2.(21'57")

ヒーリングミュージックを揃えたレーベル,グリーンエナジーの旧作。
ジャケには「けっして恐怖を喚起するものではありませんので安心してご使用ください。」とありますが,こわいぞ,けっこう。(^^;)

1.は「つー」という正弦波のような音で始まります。それがいくつか重なり変調されていきます。
じきに,ノイズっぽい音が効果音的に入り,心臓の音をイメージしたような「どっ,どっ,どっ」という音が入ってきます。このテンポ,リズムは,その後もこのトラックのベースで聞こえ続けます。
6分目からは,長く引き延ばされたオルガンのような音も入ってきます。
10分目くらいには,正弦波を変調した「うにゅ〜うにゅ〜」と音程の揺れる正弦波の音に。
中盤13分目からは聞こえるか聞こえないかの音量で,たなびくオルガン風の音が入っていて,15分目から再び「うにゅ〜」音が聞こえてきて,最後はフェードアウト。

2.は,規則的にうねる重低音とともに「きんっ,きんっ」という規則的かつ金属的な音で始まります。このテンポ,リズム感は,最後まで保持されます。
やがて,1.でも聞こえた「うにゅ〜」音を基調に,ビブラートをかけられたオルガンのような長く伸ばされた音,変調のかかったタムのロール音,グラスハープのような音などが入れ替わり現れて展開します。
中盤から後半は,哀愁あるメロディーを持ったオルガンのような音が現れます。
最後は,「うにゅ〜」音がフィードバックしたような音が続き,お開きになります。(このあたりの音の流れ,70年代ドイツのシンセ音楽の香りもします。)

しかし,これはどう考えても,実用音楽に名を借りた電子音楽の傑作。
プロデュース,サウンドアートのクレジットに,「enDolphin」という怪作もあるヘンリー川原氏の名前があります。恐るべし。


Henry Kawahara「Atlantis Red」

  • 日本盤 グリーンエナジー GECA1054 (1995)
  • TT:69'44"
  • 1.Words(5'30") / 2.Day Dream(3'57") / 3.Invitation of New World(Songs from Shaman)(5'36") / 4.Morning(5'06") / 5.Start on A Journey(Songs from Shaman)(3'04") / 6.A Change(Songs from Shaman)(4'50") / 7.Water Garden(6'14") / 8.Passion(5'47") / 9.Crowd(4'22") / 10.The Pathetic Kingdom(8'57") / 11.Season(3'52") / 12.Voice from Atlantis(6'46") / 13.Synthesia(5'41")

本盤は「超感覚的近くを無限に拡大する《サイケデリック・リアリティ》シリーズ」の一環で「精神の黄金の夜明け」をテーマに制作されたそうです。(はあ…^^;)

全編「Shaman」同様の「ずんどこずんどこ」的リズムで,似非オリエンタルサウンドが展開されています。全体的なサウンドは,ずっとテクノ的ではありますが。

冒頭1.では,何語かわからない変調のかかった声らしきもので始まり,ちょいオリエンタルなリズムの上に,現代音楽的無調サウンドが展開されています。本盤では,呪文的な感じのする人の声の音が随所に現れていて,アイデアの中核になっているのが窺えます。
3,5,6は旧作「Shaman」からとされていますが,だいぶリミックスを施されています。

(2008/06/29) △上に戻る

Henry Kawahara「Shaman - Digital Mushroom -」

  • 日本盤 グリーンエナジー GEEC002 (1992)
  • TT:42'04"
  • 1.Mezame - The Invitation of New World(8'41") / 2.Tabidachi - Start on A Journey(2'27") / 3.Deai - A Change(22'05") / 4.Shinri-No-Atoni - Become Enlightened(8'49")

本盤のお題は「マッシュルーム」です。(^^;)

1.は,氏の作品のランドマークの「うにゅ〜うにゅ〜」の音で始まり,オリエンタルなムードのパーカションを中心にしたパートに入ります。
2.は,いったん静寂のパートがありますが,すぐ1.と同じパーカッションの音が始まります。
3.は「うにゅ〜」音を背景に,多少テンポやパターンを変えながら,オリエンタルなメロディー,リズムが続き,最後はバックのノイズっぽい音の中にフェードアウト。
4.は,また違ったリズムパターンの上に,エスニックな笛の音色のメロディーが繰り返されています。

…で「マッシュルーム」は,どうなったのよ。(^^;)

(2008/06/29) △上に戻る

「ファンタジー エンハンサー [幻覚誘発]」 "Henry Kawahara : Sound LSD - Fantasy Enhancer"

「ファンタジー エンハンサー [幻覚誘発]」
  • 日本盤 グリーンエナジー PD-004 (1993)
  • TT:42'07"
  • Mind Research(リアリティの本質) / Sex(催淫効果のあるサウンド) / Brain Damage(ブレインダメージ) / Palanoia(誇大妄想,現実逃避) / Sound LSD(幻覚、あるいは幻聴。説明のつかない状態) / Confused(混乱した意識を更に混乱させる周波数) / Ambient(21世紀の音と環境の関係) / Dance(踊る意識体験)
    • 1.(2'24") / 2.(0'09") / 3.(6'24") / 4.(0'08") / 5.(2'24") / 6.(0'07") / 7.(3'07") / 8.(0'08") / 9.(4'17") / 10.(0'07") / 11.(0'45") / 12.(0'08") / 13.(3'14") / 14.(0'08") / 15.(2'21") / 16.(0'08") / 17.(2'26")/ 18.(0'08") / 19.(2'52") / 20.(0'09") / 21.(5'09") / 22.(0'07") / 23.(1'04") / 24.(0'08") / 25.(1'19") / 26.(0'08") / 27.(2'27") / 28.(0'09")
  • Produeced, Sound Art, Art Direction : Henry Kawahara / Recorded by Ecosystem Sonic Division

インレイカードの「適切なアドバイス(服用上の注意)」の冒頭には,「このCDには,もはや通常の音楽の概念は存在しません。これは音/パルスが直接生体に働き掛ける一種の「幻覚誘発剤」です。」とあります。

タイトルは上記の8つが示されていますが,実際のトラック数は28あって,その対応関係はわかりません。
トラック数の割には,そうバリエーションはなく,一度長尺で作った曲を切り刻んで散りばめている印象です。(実際,上記「アドバイス」には,ランダム再生も示唆されています。)

曲想は,だいたい次の3つに大別できます。
リバーブの深くかかった,ちょっとサスペンスタッチも感じる無調風(1,5.),「ぽよぽよぽよ」と音程が揺れるトーンが現れて,すぐ消えるブリッジ的トラック(2,4,6.ほか),「うにゅうにゅうにゅ」という,川原氏おなじみのサウンドの上に,既製音も含め様々な音がコラージュされているトラック(3,7,9,11.ほか)。

どうでもいいことですが,前述の「アドバイス」が味わい深いので,いくつかご紹介しておきます。(^^;)

  • これまでの実験により,部屋で流しているだけでかなりムズムズする催淫効果が確認されています。良い子は悪いことには使わないようにしましょう。
  • このCDを聞いた後,しばらくの間混乱をきたすことがあるかも知れません。あまり変なことをして人に笑われないようにしましょう。
  • かなりの覚醒意識を促します。時に妙な音が聞こえたりすることがあるかも知れません。きっとあなたの中で何かが変化しているのでしょう。長い人生そんなこともあります。

また「山田茂市(企業依存型アーティスト)」氏による,このCDを聴きながら風呂に体を浮かべて「意識はメディテーションの状態に深く落ちていく」(風呂でのぼせたんだろとツッこむのは野暮です^^;),「なお,この実験を行うときは,家族へ一言「絶対に覗くな」と告げ,入り口に「実験中」の張り紙をしておくのが無難だろう」という解説も。このCDの正統な理解と言えるでしょう。(^^;)

音楽はとらえどころなく,音楽以外のムダな仕掛けの多さがヘンリー川原CDの魅力だとすると,これは最高傑作かも。(^^;)

(2011/08/01) △上に戻る

Henry Kawahara「Yellow Secret Virtual Live」

  • 日本盤 八幡書店 VP93-0003 (1993)
  • TT:56'27"
  • 1.The Filament ザ・フィラメント(8'49") / 2.The Kingdom of Oriental Southern Island キングダム・オブ・オリエンタル・サザン・アイランド(6'45") / 3.Yorokobi-No-Koe よろこびの声(2'17") / 4.Lagoon Ambience #1.Open ラグーンの風景#1.(4'29") / 5.Yellow イエロー(6'54) / 6."VIRTUAL PHONICS" SOUND OF ILLUSIONS #1. 祈りの声と雷鳴(3'35") / 7.A Floating Air 流れる空気(4'33") / 8.Lagoon Ambience #2.compact ラグーンの風景#2.(7'37") / 9.Sing an Anklungs シング・アン・アンクルン(0'57") / 10.YEBISU/Yellow #2. エビス(7'58") / 11."VIRTUAL PHONICS" SOUND OF ILLUSIONS #2. 物売りの子供達と優しくたくましい母(2'31")
  • All songs composed and arranged by Henry Kawahara

「ヒーリング・ミュージックの鬼才,ヘンリー川原氏の「サウンド・オブ・イリュージョン」シリーズ第二弾」(解説書)。

本作は"サウンドドラッグ"は称していませんが,発行元は,なんと,知る人ぞ知るオカルト書専門の出版社"八幡書店"^^;。(八幡書店からは,1990年代前半に川原氏の作品が数点出ていたようです。)

"Virtual Live"と銘打ったとおり,冒頭拍手が聞こえます。ミックスも,ホールでの空間を感じさせるもの。
音楽は,ほとんどがパーカッションの音色中心に,中華メロディー的節回を繰り返す,似非東南アジア民族音楽といった感じの音楽が延々続きます。

その音楽の中に「インドネシアなどで採取した音源」(解説書)も混ぜられています。
中でも,6と11.はサウンドスケープがメインで,6.は祈祷の声が紛れた生活音+雷鳴,11.は物売りの子供の声で,「ハチマイセンエン」という日本語まで聞こえます。(^^;)

川原氏の似非民族音楽作品は,他の作品にも多くありますが,本作はそれを凝縮した感じか。時折入ってくるサウンドスケープに,当地への思い入れのようなものも感じられます。

(2011/11/23) △上に戻る

(c) 2007-2011 gota

片手にラヂヲ♪ホームひとりごと「癒し」をCDに求めて「恐怖」に癒やされるワタシ
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