<参考>この手のものがお好きな方は「波」もご参照ください。
イルカ・クジラ
「音の浪漫館 ストレスマネージメント 巨鯨 The Whale」
- 日本盤 ARC T15P-105 (制作年度不明)
- TT:34'28" (1トラック)
- ロケーション:ハワイ沖 / 録音年月:1990年9月
最初の2分間は,まず鯨の出る現場に向かう船のエンジン音らしきものがています。
その後,波の音の合間に「きゅーっ,きゅーっ」という鯨の鳴き声が聞こえ始めます。
5分目以降は,水中マイクで録ったと思しき,リヴァーブもかかった声になります。群れでいるようで,けっこう賑やかです。
以後,数分単位でいろいろなシチュエーションの音をつないでいます。とくに,15分目から19分目にかけて,複数の声が入り乱れてカオス化するところは,ほとんどクセナキスの電子音楽ノリ。(^^;)
でも,でも,どうして,どうして最後,31分目からラストに,余計な音楽(ヴィヴァルディ「四季−冬」)を入れてくるよっ,ディレクターさんっっ。(同社の「港」でも似たようなことをしています。)
あと,ジャケのキャッチフレーズ「海と戯れるホエールズ。」って,微妙にヘンだぞ。(^^;)
「ナチュラル・サウンド・シリーズ10 海洋 イルカ・クジラ〜サウンド・ウォッチング〜」 "SEA from Whale & Dolphin"
- 日本盤 Joy Sound KC-010 (制作年不明)
- TT:44'33"
- 1.(22'17") / 2.(22'14")
駅のワゴンで千円で売られていたと思しきCD。
どうでもいいですが,英文のタイトル,何かヘンです。(^^;)
トータルタイム,各トラックのタイミング,内容,そしてジャケにある「北極海・ハワイ沖・北太平洋各地でのロケーション」という文言まで,ダイソーの100円CD「やすらぎシリーズ-8 海からのメッセージ クジラ・イルカ」と一致。(よって,内容についてはそちらをご覧ください。^^;)
ちなみに,盤はピクチャーディスクで,さすがにダイソー版より美麗。
それにしても,この音源はどこから来たのでしょうか。この種の盤やダイソー盤のものの中には,旧アポロン(後にバンダイ・ミュージック・エンターテイメントになり解散)のものと思われるものもありますが…。値段から言って,自力で制作は考えにくいです。(^^;)
「マインド・トラベル 鯨の詩 Mind Relaxation - Whales of The Pacific」
- 日本盤 KEEP NSC-608 (1997)
- TT:60'00"(1トラック)
駅のワゴンで1,000円で売られていたらしいCD。
おそらく,ドイツ・Pilzレーベルの"Relax With…"シリーズの1枚と思われます。("Oceans's Relaxing Surf","Thundering Rainstorm"参照)
このCDは,クジラの声だけでなく,バックに音楽も入っています。たいがい,そういうところに入ってくる音楽は,音楽音楽した通俗的なものなのですが,これは実にアンビエントで美しく絡まっています。
波の音が「ざぁ〜っ,さぱぁ」としている中「むぅぅぅぅ」と水中でのクジラの声がしています。
そこに,ベルのような音色の繰り返しパターンの上に,女声コーラスの音色でちょっと哀愁のあるメロディーが流れてきます。
音楽は,通俗的な音楽一歩手前ですが,起承転結のないシークエンスを繰り返し回していて,かろうじてアンビエントになっています。(^^;)
自然音とのバランスで言うと,やや音楽のボリュームが強い感じが筆者的にはちょい不満。とは言え,意外な拾い物です。
「くじらの詩 海の中のもう一つの世界」"Relax With... - Song Of The Whales"
- TT:60'18" (1トラック)
- EU盤 Pilz CD 445439-2 (1993) [発売元:ミカサ通商 UN-108]
駅のワゴンで千円のCDで有名だった,今はなきドイツ・Pilzレーベルの"Relax With..."のシリーズの一枚。
水中でのクジラの声をとらえたもの。
数度場面展開はある感じで,間近で聞こえていたり,遠くからエコーをともなって聞こえていたりします。常に背景に軽く波の音が聞こえています。
この種のものとしては,良くできていると思います。
それにしても,この盤には謎があります。(^^;)
下記「キープ」が発売した盤とPilzのオリジナルのカタログ番号が同じなのに,収録時間がかなり違っています。
聞いた感じでは,同一音源と思えるのですが,なぜこんなことになっているのでしょう?
他の違いは,キープ盤は,ジャケ,インレイカードが日本語のものに差し替えられていますが,このミカサ通商のものは,輸入盤に帯をつけただけのもの。
今や歴史となってしまった千円CD,深い謎も残しています。(^^;)
「シンプル・ヒーリング・サウンドシリーズ マインド・トラベル 鯨の詩 Song of The Whales」
- TT:38'38" (1トラック)
- EU盤 Pilz CD 445439-2 (1993) [発売元:キープ ENK-405]
おそらくは,「マインド・トラベル 鯨の詩」同様,駅のワゴンで1枚千円で売られていたと思しきもの。
クジラの音源は,音楽入りの「マインド・トラベル」と同一と思いきや,収録時間も聞こえているクジラの声もちょっと違っています。
こちらは,波の音はほとんどしていない海中の音。クジラの声は「きゅぅぅぅぅ」「むぉぉぉぉ」という音のほか,唸るように持続する「ぐぅぅぅぅぅ」という低音も聞こえます。
「エンドルフィン enDolphin」
- 日本盤 グリーンエナジー MS007 (1993)
- TT:40'37"
- 1.enDOLPHIN(11'33") / 2.Triton(11'54") / 3.Neuron(11'28") / 4.Therapy Island(5'40")
- composed by Henry Kawahara (1,2)/ Nami Hotatsu (3,4)
イルカのCDですが,これは日本,しかも下関水族館でサンプリングという珍品。
海で収録されたものと違い,波や他の動物など周囲の環境音などがあまり入っていないのが特徴です。そのかわり,イルカの声,波の音などを素材にした,徹底したアンビエント作品として構成されています。
1.はイルカの様々なパターンの声を交錯させつつ,波の音を交えています。背景に金属的な持続音が聞こえますが,これはほかのトラックでも聞かれます。よく聞くと人の声(とくに子供の声)のようなものも入っています。水族館の来場者なのか,それともこれもイルカの声なんでしょうか?
2.は,1.での音数をもう少し整理した感じです。
3.はシンセ音楽が加えられていて,リズミカルなミニマルサウンドの背景にイルカの声が絡んでいます。
4.も音楽付きですが,音楽はややドラマチックな展開。
水口博也「巨鯨幻想 Mind Migration - Voyage to the Whale -」
- ソニー−Aqua Planet SRCL-2411 (1992)
- TT:47'28"
- 1.Prologue-For North(5'22") / 2.Sea Canary(6'18") / 3.Wake of the Forest(4'44") / 4.ORCA(7'17") / 5.Dolphin Encounter(4'36") / 6.Beyond the Reef(3'52") / 7.Whale Song(8'15") / 8.Water Planet(7'02")
クジラやイルカの写真家として知られる,水口博也氏名義の一枚。
紙のケースに,CDと美麗な写真を多数収めたブックレットが収められています。ブックレット,CDのジャケの解説とも,音が収録された状況がよくわかり,聞く楽しみが増します。
収録地は,カナダ,アメリカ西海岸,メキシコに渡っています。
1.は,シャチ,ザトウクジラの声で始まりますが,「氷河の大崩壊の轟音」,崩れた氷塊が溶けて立てている気泡の音というごく珍しい音もあります。
2.は,ベルーガ(シロイルカ)の水中での「きゅーっ」「ぐぐぐ」「ぴぴぴ」といった声の組み合わせ。なかなかテクノ。(^^;)
3.森林と鳥の声,川の音で始まります。そして,「ぶわぁっ」というザトウクジラの息吹の音。
4.は,シャチの「きゅぅーっ」「ふわっ」という水中や海上での声。
5.は水中でのイルカの群れの音。「ぎゅぅーっ」という鳴き声のほか,「エコロケーション」と呼ばれる,自分の位置を知るための「ちちち」というパルス音も。
6.は航海中の音の数々。カモメの群れや,ラジオの天気予報の音も。
7.は「くぅぅぅっ」という,水中でのザトウクジラの声。
8.は,前半海の波の音が延々続いた後,水中のシロナガスクジラの「ぐぅぅぉぅ」という低く唸る声がしてシメ。
「やすらぎシリーズ-8 海からのメッセージ クジラ・イルカ」
- 日本盤 ダイソー CD-K-98 (制作年不明)
- TT:44'33"
- 1.(22'17") / 2.(22'16")
ダイソーの100円CD。ジャケには「北極海・ハワイ沖・北太平洋各地で生息する「クジラ」や「イルカ」の鳴き声を現地ロケーションライブ録音」とあります。
1.では,まず「どぱぁ,ざぁーーっ」という波の音が聞こえてきます。そこに「きゅぅぅ,くぅぅ,きぃぃぃ」というイルカらしき多数の鳴き声がしてきます。水中で録った鳴き声と波の音が重ねられているようです。(これには,賛否あるかもしれません。)
6分目に一度鳴き声は収まり波の音だけになりますが,1分ほどして再び聞こえ始めます。以後もこんなサイクルを繰り返します。
その中で18分目には,クジラらしき「むぅぅ〜〜,くぃぃぃーっ」という声がし始めます。そして,その中でトラックは2.に移ります。同じ鳴き声の流れの中でトラックを分けた意図は,きっちり収録時間の半分という以外にはイマイチわかりませんが(^^;)。
「鯨の交響詩 Sounds and Songs of the Humpback Whales」
- 日本盤 テイチク TECP-20979 (1991)
- TT:59'08" (1トラック)
最初から最後まで,水中マイクで収録された音のみです。
クジラは群れではなく,単独でいるもののようです。そのため,やや間が開くこともありますが,観賞用としては程良い感じです。
クジラの「くぅぅぅぅぅ」「むぅっっ」という鳴き声が,水中でエコーがかかり,さらにロングトーンになって聞こえます。
水中ながら,波の音らしき「さぁぁぁぁ,どぉぉぉぉ」という音も周期的に小さく聞こえています。
海中の音は,普通人の耳では聞けないものでもあり,クジラの声が入っていないところも含めて独特の質感があります。
このCDでは,多少間を空けながらクジラの声が入ってくることもあって,幻想的な水の中の音が楽しめます。
「イルカの詩 Sounds of The Dolphin」
- 日本盤 テイチク TECX-20146 (1992)
- TT:53'56"(1トラック)
- 米・Essex Entertainment原盤
プレイボタンを押すと,いきなりサカリのついた猫のような^^;「あおー,あおー」という声が「どぉーっ」とうねる波の重低音とともに聞こえてきます。
水中マイクで録られた音のようです。
ほかにも水面上で録られたと思しき「きーっ,きーっ」という声なども混在して聞こえます。この種のCDとしては,正統派。
"Dance of the Dolphin"
- 日本盤 プレム・プロモーション PRA-0101 (1993)
- TT:37'44"
- Part 1. ナビゲーション/オリエンテーション 1.エコロケーション(3'35") / 2. a.夕暮れの旅:大きな群れ b.深い海の底に:小さな群れ(4'18") / 3.イルカは遊び好き(3'38") / 4.砂礁にて食事(6'40") Part 2. コミュニケーション 5.信号としてのホイッスル音(5'05") / 6.夜間のコミュニケーション(6'01") / 7.母イルカと赤ちゃんイルカ(2'41") / 8.イルカ同士の強い絆(2'08") / 9.眠らないイルカの休息(2'52")
バハマのマダライルカとバンドウイルカの声を収録。水中で録音した音が,そのまま収録されています。
「きーきー」「にーにー」という声のほか,「ちちちちちち」という短いパルス音も聞こえます。解説によると,これは「エコロケーション」と呼ばれるソナーのような機能を持った音だとか。
それと,一緒に泳いでいる人のシュノーケリングの音が,このCDの基本的なサウンドの要素。
群れになっていたり,シチュエーションによってもかなり複雑な音響になっています。
ジャケは三つ折りながら,この種のCDにしては解説が比較的充実しています。
Larry David, Ray Dretske with Wild Manatee's voice「マナティのささやき Cry Of The Manatee」
- 日本盤 プレム・プロモーション PRA-0106 (1996)
- TT:46'54"
- 1.おうちへおかえり Homecoming(4'59") / 2.光のささやき Whispering light(5'14") / 3.波の万華鏡 Kaleidoscope(6'03") / 4.君をまってる Waiting for you(7'03") / 5.ウォーターダンス Waterdance(6'12") / 6.ソリチュード Solitude(4'29") / 7.ともだち Friends(5'28") / 8.青のイマジオ Imagio(7'24")
- Musicians : Larry David(p) / Ray Dretske(syn, digital wind controller, computers)
- 米Amirra Press原盤
海の動物でCDで声が聴けるものというと,クジラ,イルカあたりがメインですが,これは意外とありそうでない,体長3mの哺乳動物「マナティー」の声入りCD。
ジャケの写真と,ブックレットのイラストがかわええです。(^^;)
各トラックの冒頭で,水中録音のマナティーの声が聴けます。「きゅっ,きゅっ」という高く短めのネズミか鳥のような声です。
音楽は,アコピアノの音中心のシンセ音楽です。ベタな音楽ではありますが^^;,曲はゆったりとしていて,音色も柔らかなせいか,表現が出しゃばっている感じはしません。
解説によると,マナティーの声はアメリカ・フロリダの保護団体が収録したもの。ボートなどとの衝突事故が多いらしく,売上の一部が保護活動にあてられるとのことです。
「ザ・ハワイアン・スピナー・ドルフィン」 "The Hawaiian Spinner Dolphin"
- 日本盤 プレム・プロモーション PRH-0020 (2000)
- TT:60'33"
- 1.Wild Spinners & Humpback Chorus(12'36") / 2.Wild Spinner Birthing Celebration(26'42") / 3.Cetacean Sound Healing(21'12")
- 米・Magical Island Sounds原盤(1998)
ハワイに本拠地を置く,イルカ専門のレーベルが制作した「イルカCD」。
ジャケ画もイルカ専門の画家,日本盤の解説も"ドルフィン・スイム"の専門家が書くという,イルカへの信心の深さが溢れかえっている一枚。(^^;)
収録されたトラックは,いずれも静謐な音で,解説がないとどういうシチュエーションなのかわからないかもしれません。(ある意味,リアルな音なのかなと。^^;)
いずれも,細かいノイズのような「ちちちちち」という"エコロケーション"(イルカの発する高周波音)の音が目立っています。
1.は,「野生のイルカ声のバックで,ザトウクジラが歌っている」(解説)音。
小さめの音で,イルカの「きゅーっ,きゅーっ」という甲高い声らしきもの,そして遠くで「くぅぅっ」というクジラらしき声が聞こえています。
2.は,「3匹の出産直前のイルカを,なんと50を超えるイルカたちが集まって守っている」(解説)という,この種のCDでも珍しいシチュエーション。
イルカの大群というか,「チリチリ」した電子音楽的なノイズの中に,時折「ぐぅっ」「きゅっ」というイルカの声が混ざるような音です。
7'45",21'00"あたりに音が賑やかになる所がありますが,ここが出産シーンなのでしょうか?
トラックの最初と最後に,波の音を入れる演出あり。
3.は,イルカとザトウクジラの声。
「にぃぃぃぃ」「くぅぅぅぅっ」といった声が入り混じって聞こえています。
本盤中では,声が一番クリアに聞こえています。
"Songs of the Humpback Whale"
- 英国盤 BGO Records BGOCD526 (1970/2001)
- TT:34'28"
- 1.Solo Whale(9'31") / 2.Slowed-Down Solo Whale(1'06") / 3.Tower Whales(3'23") / 4.Distant Whale(3'55") / 5.Three Whale Trip(16'31")
1970年に米Capitolから発売された,世界初のクジラの声という歴史的一枚のCD化。オリジナルジャケを再現した,ザトウクジラのジャケ画がイカしてます。
1,2,4は,バミューダでの水深1,500フィートの水中マイク,3,5は,船上から下ろした水中マイクでの収録。
1.は,「くぅぅぅん」という中低音の声,「きゅゅゅぅぅぅ」という甲高い声と,時折「ぐぅぅぅぅぅ」という低い声が,水中をこだまする,幻想的なトラック。クジラの声の基本パターンが聞けます。
4'05と4'50"のところで「ごぉんんんん」という音がします。解説によると,なんと水中でダイナマイトの爆発音を流してクジラの反応をみる実験^^;らしいですが,クジラの声はさっぱり普段と変わらなかったようです。
2.は,その声の高いところだけを,テープを1/4に落として再生したもの。その高音の複雑な響きがわかりやすくなるとともに,ゆったり響くエコーがステキで,もっと聞いていたい気がします。
3.は,ずっと間近で聞こえる感じの音で,エコーがないと低い声は牛の声のようにも聞こえますが。(^^;)
4.は,「ぐぅぅぅぅ」という低くうねる声が中心ですが,「くーーーーー」と高くかすかに長く響く音があり,解説によると,遠くにいる船のスクリュー音らしいです。
プログレファンの皆様,お待たせしました^^;。5.は,オリジナルLPB面をフルに使った長尺トラックです。エコーをともなって,少し遠めに聞こえる複数のクジラの声がしています。
船上から水面に近いところに下ろしたマイクでの収録で,「しゅわー」と,波のノイズもともなっていますが,この音も含めてけっこう心地よく聞こえたり。
収録時間が短いのが残念ですが,英文の解説も丁寧で,クジラの声入門の一枚としてはオススメです。
"Dolphin Touch - #1 In Dolphin / Whale Series"
- 米国盤 Brain/Mind Research (無番号,1989-1990)
- TT:39'56"
- 1.(19'55") / 2.(19'59")
"NASA Space Sounds Recordings"の発売元でもある,Brain/Mind Researchが出しているイルカCD。
と言っても,イルカの声そのまんまではなく,かなり凝ったリミックス作品になっています。
最初の1分間は,なぜか鳥の声と水の流れる音で始まります。盤を間違えたかと思って,確かめてしまったりもしました。^^;A
そして,水中の「こぉぉぉぉ〜っ」という音と「きーっ,きーっ」というイルカの声も聞こえてきます。さらに低くたちこめるシンセの持続音がしてきます。シンセの持続音は,時間が進むにつれ重ねられていきます。
19分目で,イルカの声も音楽も一度止まり,また鳥の声がしてきます。
そして2.では,波の音,水の流れる音とともにイルカの鳴き声,さらにはニンゲンの子供と母親らしき声(その会話はドイツ語?)がミックスされた音で始まります。
数分すると,ウミネコの声と「ちちちちち」というイルカの発するパルス音がミックスされた音になったり,目まぐるしいです。
8分目からは,イルカの声や海の水音のほか,その中に再びシンセの持続音が入ってきます。そして最後は,波の音とイルカの声でフェードアウト。
ちなみに,謝辞には「彼らの教えなしにはこのプロジェクトは成り立たなかった」として,「海の友人」の数頭のイルカの名前が記されています。
"Nature Baby - Ocean Surf & Dolphins"
- カナダ盤 Fisher-Price 34838 (2006)
- TT:59'03"
- 1.Atlantic Spotted and Bottlenose Dolphins(3'29") / 2.Ocean Surf(52'05") / 3.Pacific White-sided Dolphins(3'26")
- Ocean Surf digitally recorded by Dan Gibson
メインに波の音,イントロとアウトロにイルカの声という一枚。
意図はわかるし悪くはないのですが,波の音だけでCD1枚分の長さがある中,ものの数分しかないイルカのトラックはちょっと中途半端感も。(^^;)
1.は,水中でのイルカの鳴き声で,ごく甲高く短い「きゅっ,きゅっ」という声。鳥のさえずりのようにも聴こえなくはありません。
ちなみに,"Atlantic Spotted Dolphin"は「タイセイヨウマダライルカ」,"Bottlenose Dolphin"は「ハンドウイルカ」。
2.は,穏やかに長めの周期で繰り返される「ざぁぁぁ」という波の音と,手前で「ちゃぷっ,たぷっ」としている水の音。
50分間,さしたる音の変化はありません。(^^;)
3.も,水中でのイルカの鳴き声。
こちらの鳴き声は「ひりひりひり」という感じ。
"Pacific White-sided Dolphin"は「カマイルカ」。
"Sound of Nature : Dolphins Delight"
- EEC盤 Galaxy Music / ZYX Music 3884542 (1998)
- TT:64'30"
- 1.(4'49") / 2.(5'20") / 3.(4'24") / 4.(5'21") / 5.(3'33") / 6.(10'34") / 7.(30'27")
イルカの声とピアノソロの小品を組み合わせたCD。
1〜6.は,イルカの声に,ゆったりしたテンポ,穏やかな音色のクラシカルな作風のピアノソロが絡んでいて,悪くありません。
各トラックのタイトルはなし,作曲者もクレジットはなく不明です。
7.はCDの半分を占める,イルカの声のみのトラック。
イルカの声は,水中で録られているようで,背景に小さく繰り返す波の音がしています。
イルカの声はややまばらに聞こえますが,始終している遠くで鳴っているような波の音もいい味わいで,これも落ち着いて聴けます。
余談ですが,音楽関係のデータベースサイト"Discogs"の情報によれば,発売元の"Galaxy Music"はオランダの会社のようです。
"Tranquility - Whales of the Pacific - The Sound of Relaxation"
- 英国盤 Hallmark 301962 (1995)
- TT:59'59"
- 1.(29'58") / 2.(29'59")
- music by Anton Charles Hughes
「ざぱっ,ちゃぽっ」と短く繰り返す波の音に,チャイムのような高い音色の繰り返しのフレーズと,メロディーにならないくらいの緩いコーラスの音色が加わって始まります。
1分半ほどすると,それらの音に加えて「むぅぅぅぅぅ」という,クジラの声らしき音が聞こえ始めます。
その後も,同様の音が続きますが,クジラの声らしきものは,同じものを繰り返し使っている感じで,ちょっと飽きてきます。
このHallmarkというレーベルで,クレジットされているAnton Charles Hughesの関わったものでは,"Tranquillity - Soft Waves - The Sound of Relaxation"をすでにご紹介していますが,それとほぼ同傾向の作品。
というかこれ,"Soft Waves"の音に,クジラっぽい声をかぶせただけなのでは…。(^^;)
余談ですが,レーベル面にあるタイトルは,"Tranquility - Pacific Dream"と,微妙に違っています。
"Echoes of Nature - Humpback Whales"
- 米国盤 Laser Light Digital 12 513 (1998)
- TT:61'11"(1トラック)
このレビューで度々出ている,Laser Light盤の10枚組"Echoes of Nature"中の1枚。
これまたアメリカ人の信心を集めているクジラです。
その声はと言うと「むぅ〜っ」「ぐぅぅ〜」という低音系と「きゅーっ」という高めの音に大別できます。海の生き物というよりは,牛みたいな感じです^^;。発音パターンは,長く延ばすもの,短いもの,短いフレーズを繰り返すものとあります。
そうしたバリエーションもあって,まるで現代音楽を聞いているような気分にもなってきます。^^;
収録は水中マイクのようですが,水の音などのノイズはあまり感じられず,音は間近に聞こえる感じです。複数の声が同時に聞こえるので,群れでいるところかもしれません。
"Deep Voices - Recording of Humpback Blue and Right Whales"
- 米国盤 Living Music LD 0029 (1977/1995)
- TT:43'15"
- 1.Whales Charging A Boat(1'34") / 2.Left Over Sea Running(9'25") / 3.Herd Noises(0'40") / 4.Drifting Off(12'23") / 5.Deep Voices(4'15") / 6.Blue Whales in Range(0'55") / 7.Right Whales(2'31") / 8.Surrounded by Snoring(2'40") / 9.Deep Breathing(7'52")
- produced by Dr. Roger S. Payne
いずれもザトウクジラの声ですが,1〜6.が"Blue Whale",7〜9.が"Right Whale"とのことです(っても,どう違うのか門外漢のワタシにはよくわからんのですが^^;)。
これは癒しCDというよりはドキュメンタリー的なもので,トラック数がある分音のバラエティもあります。
基本的には「むぅぅぅぅ」「きぃーーっ」という牛と鳥を混ぜたような声です^^;
タイトルになっている5.は,他のトラックと比べてかなり聞き取りにくい「ぶぅ〜〜〜ん」という非常に低いパルスっぽい音です。
8,9.は通常の空間でのマイク収録。8.は,クジラの「ぐぅ〜っっっ,ぶわっっ」という,タイトルどおりのいかにもいびき^^;。9.は「ぐぅぅぅぅ」という音ともに,時折「ふぉっっ」という,パイプに息を吹き込んだときのような音がしています。
この盤が最初に出たのが1977年というから,息の長い作品です。
クレジットされているRoger Payne博士によるクジラの声のアルバムは,1970年に最初のものが出ているので(こちらも同じレーベルでCD化されています),これは2枚目とのことです。
"Nature Recordings Presents Vol.VIII : Voices of the Sea"
- 米国盤 Nature Recordings CDN05 (1990)
- TT:60'22"
- 1.Program 1:Point Pinos Buoy Horn (30'19") / 2.Program 2:Songs of the Humpback Whale (30'01")
単純にまとめると,波と鯨の音30分ずつのCD。
1.は,カリフォルニア・Monterey半島のPoint Pinosという所での録音。
基本的に聞こえてくるのは,岩場のものと思われるやや荒い感じの「ざぱっ,ざぁーっ」という感じ波の音。
ただその背後に「ほー,ほー」と2秒間隔くらいの規則的に繰り返される音がしています。最初はフクロウかと思ったのですが,解説を読むとタイトルにある,沖に浮いているブイ(浮き)が発している"Buoy Horn"の音らしいです。
解説によると,その「ほー,ほー」音は波とは別に録られたようで,様々な場所での録音を試みた結果,なんと3マイル先の建物2階からのものとか。
解説者も記しているように,"Buoy Horn"の音は妙に和める音で,動きのある波の音と変わらず音を発している"Buoy Horn"のコントラストのおもしろさもあります。
2.はアメリカ人のお約束^^;,ザトウクジラの声です。音は波の音や時折する海鳥の声とともに聞こえます。解説によると,イルカの声も入っているらしいです。
声にはいろいろバリエーションがありますが,中盤から終盤にかけて聞こえる長く伸ばす声は,能の「よぉ〜っ,おぉ〜」というかけ声を思い出したりします。(^^;)
"Sound of The Earth - Whales"
- 米国盤 Orade Music ORN 5420-2 (1996)
- TT:62'15"
- 1.1986 Humpback Whale Song(11'00") / 2.1989 Humpback Whale Song(40'35") / 3.1991 Humpback Whale Song(10'32")
"Southern Humpback Whales"の水中録音。
3つのトラックいずれも群れでいるところのようで,常に複数の声が聞こえています。
「むぅぉぅぅ」「きゅーーーっ」など,牛かサカリのついた猫みたいな声です。(^^;)
他の盤によくあるエコーは,この盤の音では聞かれません。
そのかわり,クジラの声が間近に聞こえる感じのすっきりした音です。
1.と3.には,なぜかSP盤のような「チリチリチリ…」というノイズがしています。そのかわり,水中録音にありがちなこもった音ではなく,クジラの声が間近に聞こえる感じのすっきりした音なので,特殊なフィルタをかけた結果なのでしょうか?
"Sounds of the Dolphin - Gentle sounds to soothe mind, body and soul"
- 米国盤 SPJ SPJN 4598 (1999)
- TT:53'55"(1トラック)
イルカの声のCDですが,インレイカードに軽く説明があるほかは,録音日時・場所や録音時の状況のわかるような解説はありません。
水中録音らしい音で,やや距離をもって響いてくる感じの「あぉー,あぉー」という複数のイルカの声が,時々寄せてくる「こぉぉぉぉぉ」という水中でのこもった波の音とともに聞こえています。
近くに来るイルカもいるようで,「きゅーっっっ」という甲高い鳴き声や「ちちちちちち」というパルス音もしています。
ただし,54分間さしたる展開はなし。リアリティがあるといえばありますが。(^^;)
「ナチュラルサウンド イルカとの会話」 "Tranquil Moods - Dolphins of The Deep"
- 香港盤 Tring Internetional ATM0033 (日本発売:Keep MMK-612)
- TT:59'57"(1トラック)
- Long Island Music原盤
まず,波の音とともに,海面上で録られたと思われるイルカの声が聞こえてきます。
すぐに軽妙な,短いフレーズを次々繰り出すピアノ中心+シンセの音楽が入ってきます。即興っぽいのですが,ピアノのフレーズにはドビュッシーっぽさを感じます。ところどころ,なんとなし坂本龍一風も^^;。
さらに,数分ごとに曲調が変わりつつ進みます。癒し系にしては,珍しい曲調,展開です。
中盤は,水中マイクででのこもった音色の波の音と,ところどころで聞こえるイルカの声とシンセ音楽。なかなか味わい深いです。
最後,47分目からは,再び海面の波の音とイルカの声,シンセ音楽の組み合わせ。
イルカの声より,音楽の表現が少し強い感じもしますが,その演奏がストーリーを添えているようでもあります。
単にイルカの声や波の音を聴いているだけの盤とは,またちょっと違う味わいがあります。
ちなみに,この盤は「ダイジェストCD」(別項参照)付の2枚組。
"Nature's Relaxing Sounds - Song of the Whales"
- 米国盤 Union Music V80602 (1995)
- TT:60'05" (1トラック)
クジラの声のみ,ジャケにも"Not Subliminal"と表示があります。
水中での録音のようですが,波や水の音らしいものはほとんどしていません。
静けさの中で,クジラの声だけがしているのが,本盤の特徴。
常に手前で,やや低めの「むぅぅ〜ぅぅぅ〜」としている声がしています。
ほか,近くから高めの「きゅぅぃぃぃぃ」という声,遠く小さめの音で低く響いている声もあります。
60分通して,さしたるシチュエーションの変化のようなものはありません。
海鮮ミックス弁当系(^^;)
「音の浪漫館 ストレスマネージメント 港 The Harbour」
- 日本盤 ARC T15P-109 (制作年度不明)
- TT:33'57" (1トラック)
- ロケーション:横浜国際港にて / 録音年月:1993年7月
こんなものまで,"リラクセーション"の名の下で出ています。しかも,ジャケのサブタイトルには「恋人達のやすらぎと演出」とあります。横浜港って,確かにデートスポットではあるんですが…。(^^;)
聞こえてくるのは,主にタグボートなどの小型船の「ぼぼぼぼぼ」というエンジン音ですが,時折汽笛,ほんとにときどき海鳥の声です。
音そのものもちょっとクリアさに欠けているのですが,それ以上に風景が見えにくい音ではあります。ネタはおもしろいんですが…。
それより困ったのは,8分目から15分目にかけて室内楽の「パッヘルベルのカノン」が,27分目からラストまではドビュッシーのピアノ曲「月の光」が風景音を押しのけて入ってくることです。
ちょっとこれは感心できません。港の音だけではつまらないと思ったのでしょうか,こういう企画を立てておいて潔さが足りないのではと^^;。(>ディレクターさん)
「中田悟・自然音シリーズ・躍動の島、カリブ」 Voices of The Earth - Islands, Satoru Nakada Nature recordings "Carribian Islands - Rhythm of Sunlight"
- 日本盤 KITTY MME UMCK-1106 (2002)
- TT:51'49"
- 1.トバコ〜ピジョン・ポイント・ビーチ・サイド(17'03") / 2.トバコ〜ストン・ヘヴン・ベイ(1'47") / 3.トバコ〜ベルモント付近ジャングル(12'32") / 4.トリニダード〜マラカス・ベイ付近ジャングル(1'36") / 5.ロックスボロー・アルギール・フォールズ(6'13") / 6.トリーズ・ベイ・サンセット(6'38") / 7.トリニダード〜ポート・オブ・スペイン・カーニバル(5'58")
自然音の収録とその表現では第一人者だった故・中田悟の2001年から2002年にかけてリリースされていた"Voices of The Earth - Islands"のシリーズの一作。
本作は,カリブ海の最南端,トリニダード・トバゴでの録音。
解説の最後に「(*トリニダード・アンド・トバコには治安が良くない危険な場所もあることを御承知おき下さい。)」とあるのがご愛嬌と言うか,ご苦労がしのばれるというか。^^;
海の音からジャングルの音まで網羅していますが,いかにもカリブの国らしいドラムの演奏が入っているのが特徴。
自然音のCDとしては賛否ありそうですが,中田氏自身もパーカッショニストの経歴があり,こだわりのミックスか。
1.はスティール・ドラムの演奏とともに,波の音,いかにも南国的な鳥の声数種の声が聞こえてきます。
2.は,夕暮れの波の音で,虫の声なども聴こえます。
3.から再びドラムの音,波,鳥の声から,ほどなくしてジャングルの音がミックスされてゆっくり入れ替わります。
4.はジャングルの音のみで,ポルタメントがかかったような特徴的な鳥の声がしています。
5.は鳥の声とともに聞こえる滝の音から最後は渓流の音に。滝の音では,人の声が聞こえますが,「若い男の人が歌いながら水浴びをしていた」のだそうで。^^;
6.は,再び波の音。鳥の声のほか,ビーチで遊んでいる人の声もしています。
7,は,ついにカーニバルのスティール・パンの音そのもの。もう少し浸っていたい気分にもなります。^^;
「「心にうるおいを」〜海からの伝言(メッセージ)〜」
- 日本盤 デラ KSG-206 (1995)
- TT:41'05"
- 1.(10'49") / 2.(10'20") / 3.(10'46") / 4.(9'08")
海を題材にした,自然音+音楽の一枚。
1.は,この手のCDではありがちな「ちゃぱっ」という感じの穏やかな波の音ですが,2〜4.は「ぷくぶく…」という水泡の音というのが変わっています。
4.では,泡の音を音楽にうまく組み入れています。
もっとも,音楽は典型的なニューエイジ的シンセ音楽。
可も不可もない音ですが,例によって作曲者は不明。
「OCEAN BLUE」
通販限定で出ていたセット物のかけらを,中古で入手しました。(^^;)
オリジナルのセットは「海」をテーマに,ポップス,ニューエイジ,自然音などを集めたCD8枚組。
うち,自然音のCD6〜8は,日本初の有料衛星デジタル音声放送「セント・ギガ」(St.GIGA/1991年開局,2003年消滅)の編集によるもの。思えば,24時間「癒し系」音楽や自然音が流れ続けたこの放送,早すぎたんですねぇ^^;。(参考:St.GIGA Forever)
現在入手難のSt.GIGAの自然音の音源に,その一部だけでも触れられるのは,ちょいシアワセ。(^^)
「5」
- OCD-16005
- TT:65'16"
- 1.Reverbration - Medwin Goodall(3'08") / 2.Dolphin Dreams - Medwin Goodall(5'31") / 3.Dolphin Touch(part1) - Jeffery Thompson(19'56") / 4.Endolphin - HMD(11'34") / 5.Triton - HMD(11'52") / 6.Under Water (The Dolphin Call For You To Join Them) - UFD(8'05") / 7.Into The Blue (Ending: When We Can Be As One) - UFD(5'08")
- 制作・製造:グリーンエナジー
こちらは,癒し系音楽のレーベル,グリーンエナジー音源。
1,2.は,音楽自体はありきたりのニューエイジシンセ音楽ですが,イルカの鳴き声などのエフェクトの絡ませ方が絶妙。
3.は,別項で紹介した"Brain/Mind Research"原盤のイルカ物。さすが,Thompson博士,アンビエント度突出してます。^^;
4,5.は「HMD」なんてあんまりな名前にされてますが^^;,「エンドルフィン」から,ヘンリー川原氏の2曲。
6,7.の「UFD」は,何者か不明。ニューエイジと言うよりは,ややテクノ寄りの音楽。これまた,イルカの鳴き声とうまく絡んでます。
「6 伝説の楽園〜カリブ海,トリニダード・トバゴ,マルティニーク」
- OCD-16006
- TT:60'19"
- 1.パイレーツ・ベイ(海賊たちの入り江−ロビンソー・クルーソーの島,トバゴ島)(9'59") / 2.レイン・フォレスト(トリニダード島)(15'15") / 3.マルティニーク〜花の島〜(12'46") / 4.カリブ海の夕暮れ(22'17")
- 録音・編集:St.GIGA
1.は,非常にゆっくり繰り返す,穏やかでしかもとても柔らかな音色の波の音。5分ほどすると,鳥の声もしてきます。約10分ほどですが,これはもっと浸っていたいです。
2.は,森林の鳥,動物,虫などの声。間近で聞こえる音はあまりなく,その分その場の空気が感じられる音でもあります。10分目からは,民族音楽的パーカッションの音色も,控えめな音量で入ってきます。音のバランスは良く,違和感はありません。
3.は,穏やかな波の音で,人のいるビーチらしく,はしゃぐ子供の声などが小さく聞こえます。
4.は,「ささっ」と小さく短く繰り返す波の音。背景に小さく,冒頭の数分間は人の声,後半は虫の声がしています。シメにふさわしい,静けさを感じさせる波の音です。
「7 太陽と光の国々〜地中海・スペイン - ギリシャ - イタリア」
- OCD-16007
- TT:58'47"
- 1.ロタの目覚め(10'30") / 2.波と子供たち(10'30") / 3.波の子守歌(24'10") / 4.夕暮れのサンマルコ港(7'15") / 5.広場・午前0時(6'20")
- 録音・編集:St.GIGA
1.は朝らしい鳥の声と波の音。波の音はごく穏やか。1.にそのままつながる2.は,穏やかな波の音の向こうに,子供の声が小さく聞こえています。
3.も続けて波の音。前半のジリジリいうセミの声と波のコラボが,なかなか^^;。やがて波の音だけになりますが,時折海鳥の声がします。
4.は,波の音に加えて,船のエンジン,海鳥といかにも港町らしい音。5.は時を告げる鐘の音がして,シメはまた穏やかな波の音に。
「8 オルカの海〜カナダ・ジョンストン海峡」
- OCD-16008
- TT:59'37"
- 1.海峡の朝(23'30") / 2.海草の森を泳ぐ(12'10") / 3.原生林の中へ(12'10") / 4.平和な海(11'45")
- 録音・編集:St.GIGA
1.は,最初は手前で「ちゃぷっ」としている緩い波の音と海鳥の声だけですが,5分目くらいから遠目にオルカらしい鳴き声が聞こえてきます。2.は水中マイクでの収録らしき,クリアな鳴き声。
3.はうって変わって,密林っぽい鳥や動物の声がする音。4.は再び水中のオルカの声。最後はまた,穏やかな波の音でシメ。
(2009/07/26 「6」追加 2011/03/28) △上に戻る
「CD Letter サウンドリゾートシリーズ1 海の一日物語−サイエンス・エコロジー・ロマンストーリー」
- 日本盤 ビルド CLBI8001SR (1992)
- TT:42'16"
- 1.海はとても賑やかです (1)ペンギン (2)オットセイ (3)アザラシ (4)イルカ (5)クジラ(潮吹き+鳴き声)(3'07") / 2.プロローグ−海がする深呼吸(2'02") / 3.海をのぞいた日−イワトビペンギン海に潜る(7'41") / 4.いたずらしないで−オットセイとアザラシ,それぞれの作戦(7'09") / 5.はじめての旅,内緒の話(4'14") / 6.ずっと友達−イルカとクジラのハーモニー(6'10") / 7.夢−ペンギンが空を飛んでいたころ(8'28") / 8.エピローグ−海の一日(3'23")
- 語り:柳彦馬 / 文:夏野洋子
- 企画・制作:ビルドアース
ナレーションと海の動物や波の音,音楽で,物語を構成する企画物。
冒頭の1.は,登場する動物達の鳴き声を手短に紹介しているトラックです。(「ピーターと狼」冒頭みたい。)それぞれ,インデックスもふってあります。
それにしても,ペンギンが「ぐっ,ぶぅぅぅ゛」と鳴くなんて,寡聞にして初めて知りました。(^^;)
2.以下は,テレビの動物番組風に,それぞれの動物の子供たちのストーリーが語られています。
動物の声は,自然中で収録されたままのもので,シチュエーション通りに表情がついているわけではありません。
それなりにムードはあるし,物語も大人も子供も楽しめる,ほのぼのしたお話です。
ただ,ストーリーはもっぱらナレーションだけで説明されていて,自然音がイマイチ活きてない感じが,ちょっと微妙。(^^;)
"Relaxing with Nature - Ocean Surf / Sailing"
- カナダ盤 Distributions Madacy MAD-2-2315 (制作年不明)
- TT:51'33"
- 1.Ocean Surf(26'11") / 2.Sailing(25'20")
1.は,ゆっくり寄せては返す波の音。海鳥の声も聞こえています。
「こぉぉぉぉぉっ,ざざざざざざ」という感じの,中域から高域にかけての音が目立つ,シャリシャリした音質で,低音が不足気味です。時間が経つにつれ,少し波は強くなってくる感じです。
砂浜で水がしみるような音がしないので,岸壁のようなところで録っているのかもしれません。
2.は,解説文を見ると,ヨットで航海をしているという,この種のCDでは珍しいシチュエーション。(^^;)
聴いてみると,左右両チャンネルから水を切っている「さぱっ,ざざざっ」という感じの音,遠くで大きくうねるような低い波の音がしています。よく聞くと,船体がきしむような音も時々聞こえます。
"Les Murmures du Monde - Le Voyage de la Mer (A Journey by Sea)"
- TT:54'07"
- フランス盤 Ellebore 55926-2 (制作年不明)
- 1.Latitude(11'36") / 2.Meridien(14'11") / 3.Sextan(12'24") / 4.Marine(9'02") / 5.Voyage de la mer(6'52")
- Musique : Benoit Berge et Philippe Jogwell
波の音を背景に音楽を入れたCDは珍しくないのですが,フランス盤だったり,「世界のつぶやき」というシリーズ名(?)がちょっとおもしろかったので,とりあげてみました。(^^;)
1,2.は,アンビエント一歩手前の,全曲波の音に合わせたようなごく緩いテンポで,流れがあるのかないのか微妙な,そのとりとめのない感じが心地良いです。(^^;)
1.は,低くゆったりうねるシンセの音にピアノの音,さらにパンフルート風の音色が絡んできます。
2.はたなびくシンセの音の上を,オルガン風の音色,中盤のギターっぽい音色が奏でる,ちょっと哀愁のあるメロディーに味わいがある曲。
3〜5.は,1,2.とは明らかに違う芸風で,作者が違うのがわかります。
ピアノ,キーボードの演奏をメインに,シンセが味付けをしている感じの曲。こっちはちょっとベタな音楽。筆者と違って,普通のイージーリスニングが好きな人になら悪くはないんですが。(^^;)
"Echoes of Nature - The North Coast"
- 米国盤 Laser Light Digital 12 514 (1998)
- TT:60'18"
- 1.Waves, Sea Lions and Gulls(6'45") / 2.Jumping Salmon(4'04") / 3.Walrus Island(4'30") / 4.Spouting Whales(2'03") / 5.Kittiwake Cove(18'40") / 6.Sea Lion Rock(9'36") / 7.Wilderness Beach(14'36")
これまたLaser Light盤"Echoes of Nature"の1枚。こちらは,アメリカ・北西海岸の音。
1.はタイトルどおり,波にカモメにアシカ。
2.はごそっ,ごそっと音はしているのですが,いまいち何なのかよくわからないです。
3.もごく静かなトラックで,何かがごそごそ動き回っている音と,ときどき「ふぅっ,ぶぁーっ」というセイウチの声らしきものが聞こえる感じ。
4.もタイトルどおり,クジラの潮吹きの音。つっても,「ぶぁっ,ぶぁっ」という音は,機械みたいで生き物っぽくない感じもするのですが。(^^;)
5.は海鳥の声も波の音も小さく,ちょっと音が遠目すぎる感じはします。
6.もタイトルどおり,「ぐぅーっ,ぐむーっ」というアシカの声が多数,海鳥の声と混じりつつ聞こえています。
ラスト7.は,「どぉーっ,ざぁーっ」と,ゆったり打ち寄せる波の音。ごくゆったりしたテンポの波で,もう少し浸っていたい感じ。このCDは,全体的にやや詰め込みすぎのきらいはありますが。
"Echoes of Nature - Tropical Lagoon"
- 米国盤 Laser Light Digital 12 515 (1995)
- TT:63'20"
- 1.Dolphin Medley(4'35") / 2.Common Dolphins(5'35") / 3.Glistening Beach(26'52") / 4.Magnificent Frigatebirds(20'39") / 5.Sunset Beach(5'35")
北の海岸の次は南,熱帯の珊瑚礁です。
1.と2.はイルカの声ですが,これも間近に聞こえる感じの音。
2.では,ほかの音源ではあまり聞かれない,「ひーっ」という感じのきわめてピッチの高い持続音が聞かれます。イルカといっても,ほとんど電子音楽状態。(^^;)
3.では「ちゃぷっ,ちゃぽっ」という感じの波の音に,「ひゅいーっ,ひゅいーっ」という鳥の声がいっしょに聞こえています。
4.では,波の音は消えて,3.と同じ鳥の声+他の何種類かの鳥の声が聞かれます。
4.とシームレスに続く5.では「ちゃぷっ,ちゃぷっ」という波の音が聞こえます。
「Nature Sound Selection 七つの聖域 vol.5 不思議の海 Ocean Wonders」
- 日本盤 日本音楽教育センター OCD-11005 (1992)
- TT:60'09"(1トラック)
- 米・Wild Sanctuary Communcations原盤
通して聞いてみると,10分単位で音を変えているのがわかります。
最初のパートは,「さぁーっ,さぁーっ」と波の音と海鳥の声が聞こえてきます。次の10分間のパートでは,波の音とクジラやアザラシらしい鳴き声が交錯しながら聞こえます。(ただ,クジラもアザラシも飼ったことがないんで,どれがどの声かわからんのですが。^^;)続く10分間はまた波と海鳥の声に戻ります。
そして30分になったところで一度フェードアウトします。
後半30分,最初の10分間は波と海鳥の音のパート。そして,次にまた海の動物の声が入り,最後の10分間はまた波の音になって終わりです。
「セイリング」 "Relax with... Sailbooat Journey"
- EEC盤 Pilz CD 445426-2 (1993) 総輸入元:ミカサ通商 UN-101
- TT:60'01"(1トラック)
バブル崩壊前後の時代,駅のワゴンで売られていたミカサ通商のCD。(^^;)
原盤も今はなき,クラシックでお馴染みだった"Pilz"。
リラクセーションCDとしては,航行するヨットで録音されたと思しき,変わった音源。
音源は2種類あるようで,交代で違う音色の音が出てきます。
一つは,水面を切る「ざさっ,さぱっ」という音が延々続く中,何の音かわからないのですが,ときどき「ぎっ」「ぎしぎしっ」という音がしています。
時折海鳥の声も聴こえます。
もう一つは,音色も少し丸くなり,次第に「ちゃぷちゃぷちゃぷ」と,真近でする水の音がメインで聴こえてくるようになる音。
水の音は,海の波というよりは,洗濯機の渦巻く水の音に近いか。(^^;)
「海洋嬉游記 Enchanting Journey from the Ocean」
- 台湾盤 風潮音樂 Wind Records CB-111 1CD+1DVD (2005)
- [CD] TT:47'38"
1.藍色洋流(4'17") / 2.鯨豚嬉游記(4'53") / 3.冬日[盧鳥][茲/鳥]之舞(4'26") / 4.天地一沙鴎(4'39") / 5.海祭(4'49") / 6.青春木麻黄(6'05") / 7.滄海(4'39") / 8.月光漫游(4'53") / 9.K面琵鷺之歌(3'53") / 10.珊瑚之舞(4'57")
- [DVD]
影音圖鑑 / 海洋録音影像側記
CDは自然音+音楽。音楽は,本サイトで採り上げた他の「風潮」レーベルのものと比べて,ちょっと重めな感じ。(強いて言えば,NHKのドキュメンタリー風か。^^;)
自然音は,波の音や海鳥の声が主ですが,1.では,波の音のほかに漁港のセリの声の音,2.にはイルカの声,7.では老いた男性の声などが入っています。
余談ですが,CDの「大提琴」(チェロ)の演奏者のクレジットに「陳主惠」という名前が見えます。これはもしや,90年代の台湾語ポップス幕開けの歴史に名を刻むグループ「黒名単工作室」の人?
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