片手にラヂヲ♪ホームひとりごと「癒し」をCDに求めて「空」の音

作成日:2007/10/25
最終更新日:2015/07/12

「癒し」をCDに求めて〜癒しCD・風景音CDレビュー〜

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「空」の音


雨・風
「デジタル最新録音による効果音大全集(自然編) 5 暴風雨 他」
「効果音大全集9 雨/風/木枯らし/吹雪」
雷 (@o@;)
「デジタル最新録音による効果音大全集[自然編] 4 雷」
「雷雨 Electrifying Thunderstorms」
「恵みの雨 雨音に心ゆだねて」
"Echoes of Nature - Thunderstorm"
"Lifescapes - Rain and Thunder"
"Environmental Sounds - Distant Thunder"
"Relax With… - Thundering Rainstorm (Enhanced with Music)"
"Electrifying Thunderstorms - Gentle Persuation - The Sound Of Nature"
飛行機
「成田新東京国際空港 ロマンティック・アトモスフィアーズ」
「さよなら747ジャンボ All about The 747」「さよならダグラスDC-10  All about DOUGLAS DC-10」
「音の浪漫館 空港」
宇宙
「ブレイク / リラックス / リフレッシュ スペースサウンドリミックスシリーズ#2」 NEW!
「ESP - NASA Space Probe Recordings #4」
「ヒーリング / ヘルシー Neo Space Sounds Remix #3」
「カーム ダウン / 穏やかな気持ち NASA Space Probe Recordings #1」
「コスモサウンドシリーズ」
「とく得BOX リラックス・ミュージック」
"NASA Space Sounds Recordings"

雨・風


「デジタル最新録音による効果音大全集 (自然編)5 暴風雨 他」

  • 日本盤 キング KICG 1005 (1990)
  • TT:42'56"
  • 1.暴風雨(イ)(8'33") / 2.暴風雨(ロ)(8'34") / 3.台風(8'36") / 4.海上の暴風雨(イ)(8'36") / 5.海上の暴風雨(ロ)(8'35")
  • 監修:日本サウンドエフェクト研究会 / 解説:長尾和夫

効果音CDとはいえ,1トラックが長尺でサウンドスケープとして聴ける(?)一枚。
このコーナーで採り上げている「癒し系」ではあまりない題材なので,ちょっと新鮮です。(^^;)

1.は,雨よりは風の音。うねるFMの局間ノイズのようにも聞こえます。(^^;)
2.は,かなり大粒の雨がたたきつけるような音がしています。風の音はバックで軽く「ひゅぅぅぅぅぅぅ」としていますが,それほど目立ちません。そのかわり,雨音が風に煽られて変化するのがわかります。
3.は,1.に似た音ですが,強い雨粒の音,しばしば低く「どぉぉぉぉぉぉぉ」とうねる強い風の音が特徴。
4.は1.の音に,しぶきをあげながらうねる波の音が加わった感じ。
5.は,風雨の音というより,大きくうねる波の音で表現されています。

聞きようによっては,ホワイトノイズを変調したような電子音楽的響きも感じなくはありませんが,本能的にキケンを感じる音で,癒される音というわけではありません。
しかし,聴き終わった後感じる静寂,安堵感は「癒し系CD」とは一味違うものがあります。(^^;)

(2012/04/02) △上に戻る

「効果音大全集9 雨/風/木枯らし/吹雪」

  • 日本盤 キングレコード KICG-1509 (1999)
  • TT:57'25"
  • 1.トタン屋根の雨(6'10") / 2.軒先の雨(6'13") / 3.大雨(6'13") / 4.小雨(6'12") / 5.雨の路上(6'11") / 6.木枯らし(5'41") / 7.吹きすさぶ風(5'42") / 8.林を吹き抜ける風(5'07") / 9.枯れ葉の舞う音(3'09") / 10.吹雪(3'36") / 11.風鈴をゆらす風(3'09")

キングから出ている効果音CDの中に,上記「雷」のように長めに収録されていて,サウンドスケープCDとして聴けなくはないものもいくつかあって,これもその一つ。(^^;)

前半は雨の音。どれもイメージ通りの音ですが,3.大雨と4.小雨の違いは,音量くらいしか感じられないです。これは,絵もないと表現しにくいところかも。(^^;)

後半は風の音。7.は,風の「ごぉぉぉぉ」という音とともに,笛のような「ひゅぅぅぅゅぅぅぅ」という音が重なっています。聞きようによっては,金属的な音色の電子音楽的な響きも^^;。10.もよく似た音ですが,ちょっとこもった感じの音にしているのがミソか。
8.は,小さ目の「さぁぁぁぁぁ」という風の音と,枝が触れ合う「さささぁっ」という音。意外と癒される音だったりして。(^^;)
11.は,鉄器と思われる澄んだ風鈴の音。これこそが,日本人の風の感じ方ですね。

どうでもいいことですが,聴き終わってもまだ音がするので,ついに耳がおかしくなったと思ったら,ホントに外で雨風吹いてました。(^^;)

(2012/03/31) △上に戻る

雷 (@o@)


「デジタル最新録音による効果音大全集[自然編] 4 雷」

「効果音大全集 雷」
  • 日本盤 キング KICG 1004 (1990)
  • TT:42'10"
  • 1.遠雷[イ](8'01") / 2.遠雷[ロ](8'11") / 3.雨中の雷(8'42") / 4.落雷[イ](8'40") / 5.落雷[ロ](8'19")
  • 監修:日本サウンドエフェクト研究会 / 解説:長尾和夫

こちらは,効果音としての雷サウンドですが,各トラックとも8分程度の長さで,浸るには十分な時間です。(って,雷の音に浸るって^^;。)

さすがそこは効果音で,先の"Echoes of Nature"の風景中のいろいろな音の中で聞こえている雷と違って,わかりやすく強調された音になっています。

それにしても,4,5での17分間の落雷の連続は,さすがに癒されるどころかすごい緊張感です(^^;)。
4.は静けさの中から,突然「ばぁっごぅぉぉっんんっ」と鳴ってすぐ静寂に戻って,油断してるとまた「ぶわぁっ,ぐわっっんっ」と来る,一番スリルのあるトラック(^^;)。
5.も激しいのですが「ごわぉっっ,ぉっっっぉっっぅっぉっっ」と音が長く引きつつ,また次の一発が来るパターンの音。

みょーに味のあるジャケ画もたまりません。(^^;)


「雷雨 Electrifying Thunderstorms」

  • 日本盤 テイチク TECX-20147 (1992)
  • TT:60'04"(1トラック)
  • 米Essex Entertainment原盤

この「雷」CDは国内盤ですが,やはりアメリカ原盤。
帯には「夕立の空にとどろく雷鳴。自然が織り成す音と光のページェント」とあります。

雨音+雷の音の「雷」CDとして典型作。
雨音と雷の音のバランスも良く,お薦めできます。

まず雨音と遠雷が聞こえてきますが,15分目くらいから雷の音が激しくなってきます。ラスト数分間にも,フィナーレを飾るように激しく鳴るところも^^;。(音量を上げているとビビるので注意^^;。)
雷の音が激しめとは言っても,こういう用途のCDなので,音はまあソフトですが…。

(2009/04/19) △上に戻る

「恵みの雨 雨音に心ゆだねて」"Lightning, Thunder & Rain - Mind Relaxation"

  • 日本盤 Pigeon FX-104 (1999)
  • TT:60'04"(1トラック)

駅のワゴンで売られているCDでおなじみ「ピジョン」盤。
同じような売られ方をしていた上記"Relax With… - Thundering Rainstorm"とタイトルも似ていて,収録時間も近いので同一音源かと思いましたが,別物です。

こちらは,雨音,雷鳴に加えて鳥などの声が賑やかめに聞こえています。いずれの音も明瞭に聞こえるので,ミックスされたものかもしれません。
そこに,哀愁を帯びたシンセの和音が繰り返されます。自然音と楽音の音量は同じくらいです。
ある程度時間が経つと,鳥などの声は小さめになってきます。

悪くないのですが,筆者の個人的好みで言うと,楽音の音量をもう少し抑えてくれていれば,とも思えます。

(2010/01/21) △上に戻る

"Lifescapes - Rain and Thunder"

  • カナダ盤(?) Compass Productions LS23-148-2
  • TT:60'24"(1トラック)
  • Recorded by Peter Roberts

文字通り,雨と雷の音。(^^;)

いかにも,加工なし,生で音を録った感じの,淡々とした音です。
音は,あまりシゲキはなく柔らかいです。
雨音もそれほど強くなく,ときどき思い出したようにする雷の音も,やや遠目に聞こえ,驚かされることはありません。

(2009/03/1) △上に戻る

"Echoes of Nature - Thunderstorm"

  • 米国盤 Laser Light Digital 12 151 (1998)
  • TT:45'40"
  • 1.Showers(3'00") / 2.Thunder & Rain(26'22") / 3.Jamboree(16'11")

「雷」なんてのもあります。

1.では「さぁーっ」という雨音だけですが,2.に入ると「ごぉーっっっ」と雷の音がします。ときどき雷様は鳴るのですが,大部分は「さぁーーーーっ」という雨の音ばかりです。3.では,雷の音といっしょに鳥やカエルの声がします。それにしても雨の音って,変化なく続くと,ただのホワイトノイズみたいです。(^^;)

雷の音って,案外この種のCDのネタになっているようですが,癒しになるものなのでしょうか。(^^;)


"Environmental Sounds - Distant Thunder"

"Environmental Sounds - Distant Thunder"
  • 米国盤 The Nature Company NC-227728 (1988)
  • TT:60'09"(1トラック)
  • produced by Bernie Krause

これも「雷」です。
なぜか雷の音のCDは,アメリカ盤ばかり見かけます。雷って,何かアメリカ人の心情に訴えかける言われがあるのでしょうか?(^^;)

この盤は,3枚組"Environmental Sounds"の中の1枚。"Wild Sanctuary - Nature Sound Selection"(「秘境」ほか参照)でも名前の見えるBernie Krause氏が制作,エンジニア,ミキシングでクレジットされています。

内容はタイトルどおり,延々60分間,雨がしとしと降る音に「遠雷」の音が「どぉぉぉっ」としています。突然激しい音で脅かされる心配はありません(^^;)。
60分中,30分目で一度フェードアウト,そしてまもなく次の30分間のパートが始まりますが,音源や音のバランスなどには変わりはなさそうです。(こういう構成は,氏のプロデュースした"Wild Sanctuary"シリーズの盤にもあります。)
雨と雷の音だけで延々続きますが,50分目頃から,やっと鳥の声が聞こえ始めます。

ちなみに,この盤の録音・制作プロセスを示すコードは「DAD」。つまり,デジタル録音をアナログテープにミックスダウン,最後にまたデジタルでCDにマスタリングという珍しい手法です。アナログ的な,中低音の音の豊かさにつながる効果があるようです。
こういう手法は,稀にクラシックのCDで見かけますが,音へのこだわりを示すエンジニアさんのキアイが垣間見えます。

(2007/11/10) △上に戻る

"Relax With… - Thundering Rainstorm (Enhanced with Music)"

;Relax With… - Thundering Rainstorm
  • EEC盤 Pilz No.445420-2 (1993)
  • TT:60'15"(1トラック)
  • 日本盤「癒しと安らぎのために。〜雷鳴と雨音〜」EMK-401(輸入元:ピルツ・ジャパン / 発売元:キープ)

タイトルのとおり,雨音と雷鳴に音楽がミックスされています。
本来的には,このページで扱うCDは自然音のみのものなのですが,内容があまりに良かったこと,いかにも駅のワゴンで1,000円で売られていたCDの怪しさ,悲哀満載^^;で,捨ておけなかったからです。

雨音と雷鳴はいずれも穏やかで,この種のCDにありがちな,雨音がノイズのようにしか聞こえないとか,雷の音で驚かされるとかいうことはありません。
それに加えて音楽なのですが,ジャケには「パン・フルートをベースにしたやさしい環境音楽」とありますが,実際はパンフルートの音色の入ったシンセ音楽といったところです。

穏やかな雨音と雷鳴の音にミックスされているシンセ音楽も,ごく控えめな音量で深いリヴァーブがかかり,雨音や雷鳴同様に遠くで鳴っているかのようで,違和感もなく幻想的な風景の一部にさえなっています。
この種のCDでは,ジャマに感じられることの多い音楽が,この盤では癒される音ながら単調な雨音の隙間を絶妙なバランスで埋めています。

(2008/05/10) △上に戻る

"Electrifying Thunderstorms - Gentle Persuation - The Sound Of Nature"

  • 米国盤 The Special Music Company SCD 4534 (1987)
  • TT:60'06"(1トラック)

雷のCD,これもまたアメリカ盤です。(^^;)

強めに感じられる雨音の中,雷の音がしばししています。
雷の音は,けっこう激しい感じの音色ですが,その割には音量がさほどではなく,音色も柔らかめです。雨音と雷,別々の音源をミックスさせている感じがします。

余談ですが,私の持っている盤はプレスが粗悪で,透かすとところどころに星のように穴が見えていて,55分目くらいのところで止まってしまったりします。(T_T)

(2010/07/30) △上に戻る

飛行機


「成田新東京国際空港 ロマンティック・アトモスフィアーズ」

  • 日本盤 FOA Records/Universal Music FRCA-1045 (2002)
  • TT:43'35"(1トラック)

日本という国は,こんなCDまで出ているのかと,ただただ感動というか,謎が深いというか(^^;)。

帯には「空港ロビーで出発を待っているような雰囲気に包まれ,いつしか心の疲れがほぐされていく感覚を体験していただけます。」とあります。ということは,いちおう癒しCDということでしょう。けど,そういう心の疲れのほぐれ方ってあるんでしょうか。^^;

成田空港の出国ロビーの音,出発案内アナウンスをメインに収録。ところどころ,旅客の呼び出しアナウンスもあります。
収録された航空会社名等は,インレイカードに順に記されています。このCDのトラックは1つですが,音それぞれにインデックスがついていて,総インデックス数57になっています。

録音はけっこう前のもののようで,聴いていると今はなきパンナムや,「アエロフロート・ソビエト航空」,アンカレッジ経由のヨーロッパ便のアナウンスが出てきます。

さすがに案内アナウンスだけでは飽きると考えたようで^^;,途中いろいろな音が入ってきます。
冒頭に開港時のファーストフライトの交信音声,14分目で離陸時のエンジン音,交信がミックスされた音,30分目にエールフランスの機内アナウンスにジェット機の爆音,36分目にはアナウンスに爆音がかぶってきます。

企画物とは言え,録音・編集とも実に丁寧なシゴトです。


「さよなら747ジャンボ All about The 747」

  • 日本盤 ユーキャン FRCA1216/7 (2010)
  • Disc1
    • TT:71'11"
    • [操縦室 テイクオフ・コックピット] 1.日本航空成田行きジャンボ―ホノルル国際空港離陸(8'06") / 2.日本航空アンカレッジ行きジャンボ―成田国際空港離陸(13'26") / 3.ルフトハンザドイツ航空成田行きジャンボ―フランクフルト国際空港離陸(8'25") [飛行音] 4.747-400エンジン音(0'52") / 5.747-400離陸音(0'55") / 6.747-400着陸音(0'52") / 7.747-200エンジン音(2'05") / 8.747-200離陸音(1'03") / 9.747-200着陸音(1'10") [機長アナウンス] 10.KLMオランダ航空アムステルダム便(3'03") / 11.日本航空コペンハーゲン便(2'07") / 12.日本航空サンフランシスコ便(1'32") / 13.カンタス航空シドニー便(3'24") / 14.パンアメリカン航空ニューヨーク便(1'23") [ランディング・コックピット] 15.日本航空コペンハーゲン行きジャンボ―コペンハーゲン着陸(10'54") / 16.日本航空J・F・ケネディ空港行きジャンボ―ニューヨーク着陸(11'52")
  • Disc2
    • TT:74'05"
    • [747ジャンボのコックピット・ボイスレコーディング] 1.アンカレッジ国際空港(エンジン始動前の計器点検と飛行打ち合わせ)(7'23") / 2.アンカレッジ国際空港(エンジン始動と乗客ボーディング)(16'49") / 3.アンカレッジ国際空港(地上走行と離陸フェアーバンクスへ)(9'19") / 4.アラスカ北部上空(フェアーバンクスからハリソン湾へ)(4'36") / 5.北極圏へ(北極圏飛行クリアランス ケンブリッジ・ベイ管制区)(7'39") / 6.ノースポール(ポーラトラック14ルートで北極圏へ)(3'16") / 7.スカンジナビア北部上空(ノルウェー北部から北海へ)(6'06") / 8.デンマーク上空(デンマークからドイツ北部へ)(9'17") / 9.ドイツ・ハンブルグへ(ハンブルグ国際空港進入着陸)(9'38")
  • 録音・編集:武田一男

「さよならダグラスDC-10  All about DOUGLAS DC-10」

  • 日本盤 ユーキャン FRCA1218/9 (2010)
  • Disc1
    • TT:69'55"
    • [操縦室 テイクオフ・コックピット] 1.ハーレクイン航空ホノルル行きDC-10―関西国際空港離陸(14'30") / 2.日本航空アンカレッジ行きDC-10―ニューヨーク JFK空港離陸(6'53") / 3.コンチネンタル航空グァム行きDC-10―成田新東京国際空港離陸(11'33") [飛行音] 4.エンジン始動音(1'45") / 5.離陸音(0'37") / 6.着陸音(0'36") [機長アナウンス] 7.ハーレクイン・ホノルル便(3'24") / 8.日本エアシステムホノルル便(3'19") [ブリーフィング] 9.日本航空ニューヨーク便のコックピットクルーとキャビンクルー飛行前打ち合わせ(5'31") [操縦室 アプローチ&ランディング] 10.コンチネンタル航空グァム行きDC-10―グァム国際空港着陸(7'33") / 11.KLMオランダ航空アムステルダム行き―アムステルダムスキポール空港着陸(1'48") / 12.日本エアシステムホノルル行きDC-10―ホノルル国際空港着陸(12'24")
  • Disc2
    • TT:68'41"
    • [ダグラスDC-10のコックピット・ボイスレコーディング] 1.成田新東京国際空港離陸(2'50") / 2.北太平洋飛行(9'41") / 3.白夜のアンカレッジ国際空港ランディング(14'01") / 4.アンカレッジ離陸とカナダ横断飛行(18'31") / 5.ニューヨークへの下降とJFK空港ランディング(23'36")
  • 録音・編集:武田一男

こちらは,日本の旅客便からは引退してしまったジェット機,2機種を題材にしたCD。
これはさすがにマニア向けで,癒しCDではないのですが,ちょっとした旅気分が味わえるかもと購入。(^^;)

構成は両者とも共通で,Disc1がコクピットでの,クルーの機内での会話や無線交信の音や離着陸時の爆音など,Disc2は,一つのフライトをコクピットの録音を中心に再現してみせています。
Disc2のお題は「747」ではアンカレッジからハンブルグまで,「DC-10」では成田からアンカレッジ経由でニューヨーク。アンカレッジが出てくることで,録音時期はだいぶ以前のものとわかります。

聞こえてくる会話や無線の交信は,大部分は例によって英語です。よって,シロウトの私には解説かトランスクリプションなどがほしいところなのですが,解説書はジェット機の写真がある程度で,そこらへんのサポートは手薄。
ただし,「DC-10」のDisc2に限っては,日本語の解説ナレーションやBGMが入っています。これを理解の一助として喜ぶべきか,邪魔な音かは聞き手次第とは思います。

素材が日本発着便か日本の航空会社のものなので,機内アナウンスやコクピットのクルー同士の会話に日本語もちらほら聞こえていたりもします。
「747」のDisc2,2.のボーディングのシーンでは,未搭乗者の名前が報告され対応を指示していたり,なかなか生々しいです。(自分も,こんなことで迷惑かけないようにせんと。^^;)

旅気分を味わうというよりは,飛行機の旅の舞台裏を覗いてみた感じです。
またジェット機に乗って,どこかに行きたくなってきます。(^^)

(2011/12/19) △上に戻る

「音の浪漫館 空港」

  • 日本盤 ARC T15P-108 (制作年不明)
  • TT:35'18"(1トラック)
  • ロケーション:国際線デッキにて / 録音年月:1992年9月

それにしても,こんなものまで「リラクセーション」にと出ています。(^^;)

最初の3分間は,ジェット機の爆音が間を置いて代わる代わる聞こえてきます。
3分目からは,日本の空港のロビーらしき音で,案内の日本語・英語のアナウンスが聞こえてきます。
さらに8分目からは,再びジェット機の爆音。
10分目から14分目までは爆音に混じって,なぜかクリスタルサウンドの「亡き王女のためのパヴァーヌ」が。(^^;)

14分目には,ロンドン・ヒースロー空港到着を告げる日本語,英語の機内アナウンスが流れます。そして,爆音が一回聞こえた後,英語のみの空港内のアナウンスが聞こえてきます。
そして爆音を挟んで,空港内の英語のアナウンスが聞こえはじめますが,訛りのある英語で,どこか別の国の空港を思わせます。
さらに21分目には,シャルル・ドゴール空港らしきフランス語のアナウンスも聞こえます。

また爆音を数回挟んで,26分目には日本の空港のロビーらしき日本語のアナウンスです。
そして数度の爆音の後,シメはこれまた意味不明のクリスタルサウンド「乙女の祈り」。(^^;)
想像以上にあれこれやっていますが,凝ったツクリなのか,適当なのか,よくわかりません。(^^;)

(2011/01/10) △上に戻る

宇宙


「コスモサウンドシリーズ」

  • 日本盤 キング (1993)
  • 企画制作:日本音響研究所 Music Inn Studio / 監修:鈴木松美(工学博士),生月誠(臨床心理学者) / データ提供:Dr.Lee Sup(天文学者)

「単なる環境音楽という枠を超えた,これまでにない新しい精神治癒CD」の計5枚のシリーズ物。

解説によると,ハワイ島,マウナ・ケア山頂付近の「すばる電波望遠鏡」で受信した数GHz〜数百GHz,赤外線までを音響に変換したものとか。
要するに,ラジオと同じように電磁波を検波して(解説には「目的に応じてFM,AM,SSB,DSB,PC,リング方式等」とあります),耳に聞こえる音にしたものらしいです。(わかったようなわかんないような。^^;)

どの盤も非常によく似た音で,控えめな音量の「どぉぉぉぉぉぉ」と延々持続する重低音がベースです。地上で聞く,高空を飛ぶジェット機の音が,延々続いているのに近い感じです。
ただし,それぞれに微妙な違いは感じられます。

ちなみに,各CDに「精神統一効果」「不安解消効果」「安眠促進効果」「自己啓発効果」「瞑想黙考効果」のレートが★の数でランク付けされています。(^^;)

しかし,これは使用目的とか考えなければ,まったくアンビエント・テクノとして聞くこともできます。癒される,というより,"電子音楽"としての感動に満ちています。(^^;)

「天の川からのメッセージ」

  • KICS 324
  • TT:39'15" (1トラック)

持続する中低域の上に,長い周期で「ひりひりひりひり」という,ごく高いノイズ的な音が聞こえています。

「オリオン座からのメッセージ」

  • KICS 325
  • TT:41'40"(1トラック)

1500光年先という,遙か彼方のオリオン座大星雲からの電波の音。
解説によると「星雲のガスがだんだん集まっていって新しい星が生まれるようす」なのだとか。
「ぐぅぅぅぅ」という低く立ちこめる音と「しゅわーっっっ」という風を切るような音が,基本の音。ちょうど,高空を飛ぶジェット機のような音です。
ときどき,わずかに「ひりひりひり」という高い音もしています。7分目くらいから,小さく「がさがさがさ」という音もし始めます。さらに14分目以降には,時折「ぶぅぅぅぅ」と,ごくごく低い音が唸ります。

「月からのメッセージ」

  • KICS 326
  • TT:41'06" (1トラック)

やや長い周期でうねる「ぐぉぉぉぉぉぉ」という中低域の音もあって,非常に緩やかな変化をしながら続いています。
解説には「月の表面に電波を当てて,はねかえってきたものを記録した」とあります。

「パルサーからのメッセージ」

  • KICS-327
  • TT:41'11"(1トラック)

1秒間に数十回,一定間隔でパルス波を出しているという「パルサー」の音。
解説によると,ここに収録されているのは「かにパルサー」で,1054年(!)に爆発した超新星の中にあって,1秒間に30回,つまり1秒間に30回も自転しているというもの。(@_@)

収録されている音は「ぐぉぉぉぉん」という,モーターの音のような静かにうねる低音。30Hzの低音というわけではないと思いますが,そんな音がイメージされている感じです。

「ブラックホールからのメッセージ」

  • KICS 328
  • TT:42'35" (1トラック)

「ブラックホール」では,ごくゆるくうねる重低音の上に,数分おきにやや高めの「くぉぉぉぉぉぉ」という音と「ひゅぅぅぅぅぅ」という風のような持続音が現れます。
解説によると,この音はブラックホールの周りを回る星の物質が,ブラックホールに落ちていくときに出てくる電波やX線だとか。

各CDともジャケ画もステキです。ここでは代表して「月」を。

「コスモサウンドシリーズ 月からのメッセージ」
(2008/02/15 06/08「オリオン座」追加 2009/07/26「パルサー」追加)
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「とく得BOX リラックス・ミュージック」

「とく得BOX リラックス・ミュージック」
  • 日本盤 キングレコード KICW7536/40(5枚組CD)(1998/2006)
  • コスモ・サウンド:鈴木松美
  • プロデュース:三枝成彰

大手レコード各社には,様々なジャンルのCDを数枚まとめて廉価で発売しているものがありますが,これはそのキング版。(シリーズには「映画音楽」「軍歌歌謡」「効果音」など。)
ところが,そんな中になんと「コスモサウンド」が。完璧に盲点でした。(^^;)

もっともこれは,1998年にリリースされた「コスモサウンド」に音楽を乗せた企画物(当時のカタログ番号はKICS 2245〜2249)です。
しかし,こういうイロモノ^^;で,日本を代表するパーカッショニスト・吉原すみれ,バッハ演奏の権威・武久源造の名前を目にするとは(三枝成彰は,なぜか意外な感じがしませんが^^;)。
こんなところで全力出すってどうなんですか,キングさん。(^^;)

各ディスクでは,"コスモサウンド"は,終始しているわけではなく,要所要所で聴こえて,それぞれの演奏をインスパイアしている感じです。

作曲は,ほとんどが三枝成彰と他の作曲家との共作とクレジットされていますが,三枝成彰の解説によると「天空からのそういう「音」に触発された5人の演奏家と,それをサポートする5人の作曲家たちとのコラボレーション・アルバムです」とあるので,実質的には三枝成彰以外にクレジットされた作曲家によるものと思われます。

[Disc 1]「ミステリアス 天の川」

  • TT:40'18"
  • 1.銀河(9'33") / 2.重力(9'34") / 3.遊泳(15'15") / 4.引力(5'54")
  • 演奏:吉原すみれ(パーカッション)
  • 作曲:三枝成彰・石川洋光

Disc 1「天の川」は,吉原すみれのパーカッション。メロディーのようなものはなく,ほとんど"テープとパーカッションのための"現代音楽作品の趣。
解説書の本人のコメントによると「鋭角的な音,大音響はなるべく避け」たそうですが,それでも"リラックス"どころかけっこうテンションの高い濃密な演奏だったりします。もちろん傑作。(^^;)

[Disc 2]「ロマンチック 月」

  • TT:50'29"
  • 1.半月・むかしむかしあるところに(3'56") / 2.水平線のかなたに(6'56") / 3.星たちのたわむれ(2'43") / 4.三日月・雲のいたずら(2'01") / 5.眠らない夜に(6'21") / 6.月の光(6'05") / 7.月に祈る子ども(6'00") / 8.宇宙にさまよう(3'05") / 9.蜃気楼(3'27") / 10.宇宙再生(2'09") / 11.満月・月でお祭り(6'07") / 12.さようならお月さま(1'37")
  • 演奏:武久源造(パイプオルガン)
  • 作曲:三枝成彰・野村教裕

Disc 2「月」は,武久源造のパイプオルガン演奏。なんと録音は,かのコジマ録音です。冒頭から,鐘の音のような音も聞こえますが,解説書によると「115の音栓(鐘の音を含む)を駆使した音の絵巻物」とのことです。
メロディックで,シンセ音楽のような多彩な音色,リズムが聴こえます。
パイプオルガンを見直したというか,武久氏のバッハ演奏からはちょっと想像しがたい世界だったりもします。

[Disc 3]「バイブレーション パルサー」

  • TT:46'05"
  • 1.星の誕生(12'20") / 2.銀河のささやき(9'05") / 3.流星(8'39") / 4.夢との出会い(8'00") / 5.マウナケアが夢を見るとき(7'59")
  • 演奏:直居隆雄(ギター)
  • 作曲:三枝成彰・田垣内孝治(1〜4)/直居隆雄(5)

直居隆雄は,石川晶の"カウント・バッファローズ"のメンバーでもあったジャズ系ギタリスト。
終始響き続ける「パルサー」の音響の上に,1トラック数曲の構成で,メロディアスなギターの音を,エレクトリック,アコースティックとり混ぜて乗せています。
ベテランの余裕を感じさせる,リラックスした演奏ではあります。

[Disc 4]「グルーブ オリオン」

  • TT:41'08"
  • 1.三光(10'43") / 2.鼓星(8'52") / 3.小三星(10'30") / 4.オリオン(11'01")
  • 演奏:斉藤晴(サックス etc.)
  • 作曲:三枝成彰・今野登司憲

斉藤晴は,各種セッションを中心に活動している,これまたベテランのサックス奏者。
サックスソロのほか,さらにはクラリネットやフルートなど他の管楽器も使っての多重録音もあり,飽きさせません。全体的にはジャズ色はさしてなく,穏やかな室内楽風ですが,4.の冒頭だけは見事にスイングしてます。
やはり,随所に入るコスモサウンドが絡むところにいい味わいが。(^^;)

[Disc 5]「メディテーション ブラックホール」

  • TT:41'22"
  • 1.ダーク・マター(9'51") / 2.エクアミニティー(10'10") / 3.グラヴィティー(10'17") / 4.イン・ザ・ホール(11'02")
  • 演奏:長谷川英郎(シンセサイザー)
  • 作曲:三枝成彰・佐藤直紀

作曲者は,本作の後,2000年代に入って数多くの著名な映画,ドラマの音楽を手がけている佐藤直紀と思われます。(ご本人の公式サイトのディスコグラフィーにはないのですが…。)
音楽は壮大さもあって,トラックごとのメリハリもありますが,"リラクセーション;"と称するには,ちょっと表現が強い感じもします。後に,NHK大河ドラマ「龍馬伝」の音楽担当となる作曲者の芸風らしいのかもしれませんが^^;。
そもそも,コスモサウンドがシンセティックな音なので,難しい組み合わせかもしれません。
演奏の長谷川英郎は,80年代からスタジオミュージシャン兼アレンジャーとして活躍していた人ですが,2003年に47歳の若さで亡くなっています。(-人-)

(2011/02/16) △上に戻る

「ブレイク / リラックス / リフレッシュ スペースサウンドリミックスシリーズ#2」 "Break / Relax / Reflesh - NASA Space Probe Recordings #2"

「ブレイク / リラックス / リフレッシュ スペースサウンドリミックスシリーズ#2」
  • 日本盤 グリーンエナジー GECA1014 (制作年不明)
  • TT:30'37"(1トラック)

"NASA Space Probe Recordings"(下記参照)の派生商品で,日本盤独自の企画のようです。
ジャケには,「短いブレイクを取りたい時,ちょっとリラックスしたい時,,気分転換,そして,元気にリフレッシュしたい時に最適」とあります。

サウンド的には,ベースになっているのは"NASA Space Probe Recordings"の"Voice of Earth"の音量,音圧を上げた感じの音。
さらに,金属的な持続音,低い風のような音も加わってきます。

「いろいろな惑星のバイブレーションを用途別に効果が最大になるようリミックス」したものだそうですが,オリジナルが既にリミックスされたような音ですので,このシリーズ,どこがどう違うかというと,微妙なものもあるかもしれません。
けど,電子音楽的にはどれもありだと思います。(^^;)

(2015/07/12) △上に戻る

「ESP - NASA Space Probe Recordings #4」

「ESP - NASA Space Probe Recordings #4」
  • 日本盤 グリーンエナジー GECA1016 (制作年不明)
  • TT:30'16"(1トラック)

アメリカの"Brain/Mind Research"制作の"NASA Space Probe Recordings"の派生商品の一つ。
ジャケには,「感が冴える,気の回りが良くなる,五感がするどくなる,気が出やすくなる,第六感が鋭くなるなど,不思議な力を強化するようにリミックスした」とあります。

低く長くたなびく音を背景に,頻繁に「どおっ,どおおっっ」という低く鈍い衝撃音のような音,その間を縫う風のように金属的な音がしています。
聞きようによっては,特撮に出てくる宇宙空間で怪獣が咆哮しているシーンのようにも思えたりとか。(^^;)
他の盤同様,何も考えず浸ってしまうと,めちゃステキな電子音楽です。

それにしても,この盤,シリーズの「#4」ですが,「#3」より番号が若いのもまた,サマツな謎。(^^;)

(2010/09/24) △上に戻る

「ヒーリング / ヘルシー Neo Space Sounds Remix #3」

「ヒーリング / ヘルシー Neo Space Sounds Remix #3」
  • 国内盤 グリーンエナジー GECA1063 (1997)
  • TT:45'14"
  • 1.(23'00") / 2.(22'12")

上記"NASA Space Sounds Recordings"を日本で発売していたグリーンエナジーが,「スペースサウンド」が特に日本人に顕著に効果が現れたとして,用途別に効果を及ぼすデータを合成したものとか。
この「#3 ヒーリング / ヘルシー」は,「心に悩みがあるとき,最近どうも体の調子が今一つという人,イメージ療法のBGMなど」のためのものだそうで。

重低音をともなった持続音が切れ目なくうねる音,ということでは,オリジナルのものと同様です。ただし,そこはリミックスしたなりに音楽的な要素が入ってきています。
1.では"Song of Earth"にあったような,重低音の上に長くたなびく女声コーラスのような音が続いています。
2.は「ごぉーーーっ」という持続音の上に,軽く短いメロディーの繰り返しが現れては消えてまた現れ,という感じです。

ほか,シリーズには「#1 カーム ダウン 穏やかな気持ち」「#2 ブレイク/リラックス/リフレッシュ」「#4 E S P」「#5 パワー アップ」があるようです。

(2008/04/27) △上に戻る

「カーム ダウン / 穏やかな気持ち NASA Space Probe Recordings #1」

「カーム ダウン / 穏やかな気持ち NASA Space Probe Recordings #1」
  • 日本盤 グリーンエナジー SS 013 (制作年不明)
  • TT:30"16"(1トラック)

「スペースサウンドリミックスシリーズ」の一枚(上記記事参照)。
ただ,どういうわけか,ジャケには"NASA Space Probe Recordings #1"とあり,盤面には別のカタログ番号"GECA1013"が記載されているという極めて混乱した盤。^^;A

ただし,ナカミはきわめてステキな電子音楽。というか,ムードは現代音楽的というか,お化け屋敷ノリ。(^^;) 全体的には激しい展開もなく,終始音が遠くで鳴っているようなリヴァーブがかかった,タイトルどおり静謐な音響です。

最初はやや高めの金属的な持続音で始まり,やがてこれも長くたなびく女声コーラスのような音が重なってきます。時間が進むにつれて,音が少しずつ厚くなっていく音楽的展開はあります。

(2008/06/05) △上に戻る

"NASA Space Sounds Recordings"

NASA Space Sounds Recordings
  • 米国盤 Brain/Mind Research (8CDs set)

「空」と言ってもはるか上,上に行きすぎて^^;宇宙の音。

と言っても,空気のない宇宙空間で空気の振動たる音がしているわけはありません。
これは,NASAの宇宙探査機,Voyager I & IIが拾って送ってきた宇宙空間の電磁ノイズ類のデータを,耳に聞こえる音声に変換したというシロモノ。それをリラクセーション,メディテーションにというのですが....。(^^;)

ぶっちゃけ,これら8枚のCDとも,多少音色の違いはありますが,重低音をともなった持続音が切れ目なくうねり続けるものです。音源の性質上,わかりやすい展開は一切なく,延々と同じ音色の音が続きます。(オーディオセットの性能も試されるかもしれません。)
わかりやすく端的に説明しろと言われたら,「深く静かな地下鉄の騒音」とでも言っておきましょうか(^^;)。

しかし,その音というのが,意図に反しているのかいないのか,電子音楽の超傑作です。違った意味で快感です。(そう言えば,若き日の武満徹が,地下鉄の音から音楽を発想したという話も思い出しましたが。^^;)

  • "Voice of Earth"(30'37")
    ごく低く静かに「ぐぅぅぅぼーぅぉっごぅぉぉふぅぅゅっぅぅ」と,音が渦巻き続けています^^;。これを聴いて思い起こしたのは,Pierre Henry "Le livre des morts Egyptian"(1990)でした。その老練な電子作曲家の作品に,勝るとも劣らない表現力です。
  • "Jupiter"(31'14")
    重低音を背景に,弦楽器の低速再生のような音,風音のような高めの「ふぅぅぅぅぅ」という音が続いています。そして,ときどき「ごごごごぉ」と低く唸る音もします。これらの音のバランスが変化しつつ,音は続いていきます。強いて例えると,Tangerine Dream "Zeit"(1972)のタイトル曲が近いか。
  • "Saturn's Rings"(32'03")
    低く立ちこめる「どぉぉぅぉぉぉ」という音が,ごくゆるやかにうねっています。そして,時折「ひゅぅぅぅぅ」という風のような音が立ち上がっては消え,また立ち上がっては消えていきます。冒頭「ぷつっ,ぷつっ」というノイズが出るのですが,これは重低音が割れているのでしょうか。
  • "Saturn"(30'44")
    冒頭,「こぉぉぉぉぅ」という,強いて言えばガスバーナーのような持続音が響き渡ります。さらに,それに「ひゅぅ〜〜」という高めの音など,いくつかの持続音が次々と重なり音のバランスを変えながらうねります。"Voice of Earth"を少し激しくしたような音です。
  • "Miranda"(31'52")
    「ごぉぅぅぅ〜」という静かに低く立ちこめる風のような音で始まります。音は小さくなったり,また立ち上がったり,言うなれば波立っています。じきに,高めの「ひゅっ〜〜」という音も入ってきます。
  • "Ring of Uranus"(30'32")
    鐘をたたいた後の残響のような「こぉぉ〜〜」という,金属的な持続音がベースです。それにビブラートのかかった高音や,いくつか他の持続音が重なってきますが,終始静謐さを保っています。
  • "Neptune"(31'40")
    機械が動いているような「ごぉーっ」という持続音に,ときどき「ひりひりひり」という高めの音,やがてやがて低く立ちこめる「ごごごごご」という音も聞こえ始め,これらの音が入れ替わり混ざり合いトーンを醸し出しています。ただし,音はどれもおとなしめ。
  • "Song of Earth"(30'51")
    「ごごごごご」と低くうなる音の上に,コーラスのような音が被ってきます。これら8枚の中では,一番「音楽的」に聞こえる音かもしれません。付属の解説書によると,「地磁気圏での太陽風の相互作用」なのだとか。(う〜んっっ^^;)

実はこのCDセット,一般のCDショップにはなく,なんと健康器具,瞑想グッズなどを扱うアメリカのショップ"Tools For Wellness"で発見したのでした。(ちなみに,値段は$99.95+送料でした。)

ちなみに,このCD,日本語解説が付いたものが,以前「グリーンエナジー」から発売されていて,私の手元には,"Voice of Earth I"があり,それでこのCDの存在を知ったのでした。

その日本語解説ですが,使用方法について実に周到な指示が書かれています。そして,こんな記述もあります。
「一般には次のような人には効果が現れにくいと考えられています。 1 自分の考え,体験に強く固執し,今までの自分の常識に反する現象を素直に受け入れない人。俗に言う頭の悪い人。 2 独りごとを言う癖のある人 3 今の自分が変わることを怖れている人や,それを望んでいない人。」
すみません,私はとても修行が足りません....。<(_ _;)>

[追記]

本家http://www.body-mind.com/を見ましたら,なんと"Sphere of Io"と"Space Sounds Music"の2枚を加えた10枚組が同じ値段で出てました(;_;)。分売もされている残り2枚をコンプリートするか,悩んでます。(^^;)

[追記2]

2007年に記事を書いて以後,未入手だった"Sphere of Io"と"Space Sounds Music"を,MP3で入手しました。
入手先はなんと,MP3販売を始めたばかりの"アマゾン"で,なんと1トラック100円!(ただし,この記事を書いている時点では,出ていないようです)。上記8枚入手するのに,$100以上つぎ込んだワタシ,涙目ですが。(^^;)

  • "Sounds of IO"(29'51")
    木星の衛星「イオ」です。30分の時間内に,そこそこ展開があります。
    最初の5分間は,「ひゅうぅぅぅぅごぉぉぉぉぉぉ」と,音程が緩く連続的に低く高く変化する金属音で,まるでジェット機が上空をひっきりなしに通過しているような感じです。
    7分目以降は,「ふぁぁぁあんっっ」という長々続くハウリングのような音や,「こぁぁぁぁ」という列車の通過音のような音がしてきます。20分目からは,金属音に「うにょうにょ」と短い周期で音程が揺れる音,最後はヴィブラートをかけれられた高めのオルガンのような音もしています。
  • "Space Sounds Music"(33'00")
    しょっぱなから「しゅぉぉぉぉ」というSpace Soundを背景に,初期Pink Floyd的な哀愁を帯びたオルガンの和音が漂います。(^^;)
    3分目くらいからは,ヒーリング系にありがちなシンセの和音も入ってきますが,こちらは70年代ドイツのサイキックなシンセ音楽のノリです^^;。さらに後半は,その延々たなびく和音のシンセソロの方がメインになっていて,そのクチのシンセ音楽ファンにはたまらんものに。(^^;)

余談ですが,制作元の"Brain/Mind Research"のURLが無効になっていたので,検索してみたら,"The Center for Neuroacoustic Research"と改称していたようです。("NASA Space Sounds"のページはこちら。)

(Thanks to オノさん 2011/02/20) △上に戻る

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