片手にラヂヲ♪ ホーム短波ラヂヲの世界へのお誘い「楽器」としてのラジオ?!"Radio Moscow"VS."Voice of America"ネタ

最終更新日:2015/11/06

「楽器」としてのラジオ?!

小ネタ特設コーナー

"Radio Moscow"
VS.
"Voice of America"ネタ

この記事のネタを集めていると,"Radio Moscow"とか"Voice of America"という感じのタイトル,絡みの内容を持った曲が多いのに気がつきます(キリがなさそうな雰囲気....^^;A)。

そこで,過去に「小ネタ」でご紹介したものを含め,この手のネタをまとめてみました。

Asia "Voice of America"
Cabaret Voltaire"The Voice of America","Methodlogy '74/'78. Attic Tapes"
Jethro Tull "Radio Free Moscow"
Johannes Fritsch "Radiostuck I"
Sammy Hagar"VOA"
M "Transmission"
Negativland"Time Zones"
Louis Philippe "Yuri Gagarin"
その他未確認,未聴曲
  • 別ページ
    Jon Appleton"CCCP (In Memoriam: Anatory Kuznetsov)"

Asia "Voice of America"

Asiaの 80年代最後のアルバム "Astra"(1985)に収録。

それにしても, "Voice of America"という曲名,ありがちなんですね。それとも,80年代のアメリカで "Voice of America"というフレーズを声高に歌いたい気分が大ありだったんでしょうか。(Asiaっていちおうイギリスのグループなんですけど。^^;)

この"Voice of America"も "radio"と結びつけられて歌われているので,かの放送局のことなのでしょう。単に"Voice of America"と聞いたとき,英米人はかの放送局をストレートに思い浮かべるものでしょうか。その辺も解釈のポイントかもしれません。

このAsiaの "Voice of America"の歌詞を見てると,ラジオの時代は終わって,今やステレオやビデオの時代だけどというニュアンスがあるのですが,これってAsia版 "Video Kills..."みたいな感じもしなくはありません。(^^;)

(Thanks こばさん 2003/02/23 記) トップに戻る

Cabaret Voltaire
"The Voice of America"

(1980, アメリカ盤 Mute Records 9173-2)

Cabaret Voltaireは1973(1974?)年イギリスで結成された,ノイズを多用するいわゆる"インダストリアル・ミュージック"のハシリ的存在です。(リズムボックスや,この手のバンドにしては妙にしなやかなベースに特徴があります。)

タイトル曲に,VOAの受信音を使っている(??)との情報があり,期待しつつこのCDを入手しました。

1曲目が,いわばタイトル曲 "The Voice of America/Damage Is Done"です。冒頭にラジオっぽい音の演説が聞こえます。ただし,短波の音ではありません。同アルバムのレビューによると,"暴動鎮圧部隊(?)に指示する南部の警察官"の声らしいです。また,アルバムリリース当時のインタビュー記事を見ても,本作のコンセプトは,かの放送局との関係はなさそうです。

8曲目"Obsession"には,短波の音(モールス信号なども聞こえる)が絡んでいます。ただし,この種のバンドには,ありがちな音とも言えます。
ほか,"News from Nowhere","Message Received"といったタイトルの曲があるので,メディアやコミュニケーションのテーマはあるのかもしれませんが....。

このとおり「ラジオ」ネタとしては,さほど収穫なし。ただし,本作はノイズ・前衛系の作品としては傑作です。

(2003/07/30)

"Methodlogy '74/'78. Attic Tapes"

(3CD/イギリス盤 Mute Records CABS17CD)

"The Voice of America"を探したついでに入手。
"Original Voice of America"という曲が収録されてます。この曲には,電子音の合間をぬって,確かにVOAらしき音が入ってます。
"Calling Moscow"という曲もありますが,"Radio Moscow"とは関係なさそうです。こちらは歪んだラジオやテープの音がランダムに流れ,その中に"Moscow"という断片(何かの通信らしく, "...conversation down to the Moscow Control..."と聞き取れる箇所がある)が繰り返し聞こえています。

(2003/07/31) トップに戻る

Jethro Tull "Radio Free Moscow"

(1984,アルバム"Under Wraps"収録)

プログレの大御所,Jethro Tullにも「モスクワ放送」ネタがあります。
もっとも,このアルバム"Under Wraps"は,このバンドのイメージからちょっと離れた,打ち込みの音が目立ちポップさも感じられる異色の一作でもあります。

随所で,Radio Moscowらしき受信音が入っていますが,冒頭には"This is Radio Moscow"と女性アナの声が聞こえます。
歌詞も,東西冷戦下での戦争の脅威を歌っていて,ラジオからそんな風景が思い起こされるという内容です。歌詞中には,"Voice of America, symbol of the free"という対照的なフレーズもあります。

Sammy Hager "VOA"と同じ1984年の作品ですが,この年はアメリカはレーガン政権下で,米ソ関係がかなり緊張した年でした。

(2015/11/06記) トップに戻る

Johannes Fritsch "Radiostuck I, Texte aus V wie Vietnam von Armand Gatti und aus amerikanischen und deutschen Rundfunksendern"
(テープ音楽,1971,17分)

  • "Musik in Deutschland 1950-2000 - Komponierte Zeitgeschichte"
    (ドイツ盤 RCA Red Seal-Sony BMG Music Entertainment 74321 73561 2 )収録

Johannes Fritsch(1941-)は,1960年代,短波ラジオを使った作品がある大家,Stockhausenの下で「短波」などの作品の演奏にも携わっていた,ラジオとは浅からぬ縁のある作曲家です。

この作品では,サブタイトルにあるように全編に英語,ドイツ語のラジオの音声,短波のノイズなどが使われています。サウンド的にも,なかなかラジオ度の高い作品です。(^^;)
ただし,メインは複数のナレーターがドイツ語で読み上げている,フランスの劇作家Armand Gattiの作品"V comme Viet Nam"(1967)のテクストです。

出だしは,まず低くうなる「ぶぅーぅーん」というバズノイズが聞こえ,その背景に歪んだラジオの音の断片,短波のノイズ,ピアノの音などが聞こえてきます。そして3分目くらいから男性の声でドイツ語のナレーションが入り始めますが,この声もラジオのように歪ませたり,ノイズが入ったりしています。

ラジオの音では,5分半頃に短波らしいノイズをともなった英語の放送が聞こえますが,ちょっとエコーのかかったような音の感じから,当時の"Radio Moscow"のように聞こえます。
そして,6分目に聞こえる英語の放送は,"VOA Evening Broadcasting Service"とはっきり聞き取れます。

後半には,ナレーションに絡んでベートーヴェンかモーツァルトらしきピアノ曲,管弦楽曲の引用も聞こえます。終盤,14分半頃には再び冒頭のバズノイズが聞こえ,さらに銃声,爆発音(電子的に作った音か?)もします。

サウンド的にはおもしろいところもあるのですが,やはりドイツ語で読み上げられているテクストがわからない筆者には,使われているラジオの音が置かれている文脈がわかりづらいです。A^^;
ただ,制作年代とテクストのタイトルから,ベトナム戦争をモチーフにした作品であろうことは見当がつきますし,その文脈でVOA(と,たぶんRadio Moscow)の音が使われている一例ではあります。

(2009/08/06) トップに戻る

Sammy Hagar "VOA"

ハードロック系のヴォーカルの大御所,Sammy Hager(Van Halenなどに在籍 )に,"VOA"(1984)というタイトルのアルバムがあります。

タイトル曲は確かに「冷戦」絡みの歌詞で,"VOA, Voice of America"と繰り返すところがあります。(「BCL」の皆さんには快感でしょうか?)
これが,かの放送局のことか,もっと抽象的な「アメリカの声」なのかは,解釈の余地がありますけど....。

ちなみに,ジャケはホワイトハウスにパラシュートで着地する彼の姿が描かれています。
ジャケや歌詞は,オフィシャルサイト
http://www.redrocker.com/
で見られます。


M "Transmission"

我が国においては, "Pop Muzik" (1979)の一発ヒットで知られるMの 2ndアルバム "The Official Secrets Act"(1980)収録の 1曲です。

4分半ほどのこの曲には,ボーカルはなく,当時ハヤリのエスノなパーカッションに乗って,ラジオの英語のアナウンスが次々に浮かんでは消えていくのですが,これがなかなか短波っぽいです。(音を聞くと, VOAと Radio Moscowのようですが...)

CDで 56秒目には,
"...The transmission in the 31 meterband is now available..."
2分24秒目には,
"this progam comes to you from United States of America"
と言ってますし, 3分 17秒目にはついに
"...we continue a program from Radio Moscow World Service..."
(なつかし〜,泣けます )と,局名もはっきり聞こえやす。

...ただ,それだけと言えばそれだけの,さほど盛り上がりもない曲だったりしますが (^^;)。
でも,アルバム1曲目,イントロダクションの役割は果たしています。

あるいは,海の向こうのエキゾチックなビートと,これまた海の向こうから来る短波のイメージが交差する象徴的1曲とも言えるかもしれません。

(2002/06/28記 ) トップに戻る

Negativland "Time Zones"

("Escape From Noise", 1987 収録 アメリカ盤 SST Records, SST CD 133)

Negativlandは,80年代から今で言うところのサンプリングを多用した音楽を作っているグループです。
ただし,"musical/cultural terrorists"を自称し,確信犯的に数々の問題も起こしているようです。
このアルバムにも,有名ミュージシャンの名前を列挙する,タイトルもズバリ"Michael Jackson"とか,"Christianity Is Stupid"だの,ヤバそうな曲満載です。(^^;)

ラジオネタは,この"Time Zones"という曲で,Radio Moscow World Serviceの英語放送の音声と,標準電波局"WWV"らしき時報アナウンスの音を使っています。

この5分半ほどの曲は,まず,"Russian Federation"を,共産主義を揶揄する"Commie"という言葉を使いながら紹介する男性のコメントで始まり,そのバックにRadio Moscowの受信音が流れます。その後"WWV"らしき時報アナウンス,再び男性のコメント ("Do you know how many time zones there are in the Soviet Union?"というフレーズが繰り返し入る)が入り,終盤にRadio Moscowの周波数アナウンスが流れ("This concludes our transmission to Oceania...."などと聞こえる),最後にTVのチャンネルを回すような音(懐かしい^^;)がして曲は唐突に終わります。

約40分,18曲入りのアルバムの15曲目に収録され,アルバム中一番長い曲です。CDにはオリジナルLPの裏ジャケット(?)も印刷されていて,"ソ連"の地図の上にハンマーとカマのシンボル,バックに3本のアンテナ塔がデザインされたイラストがあります。この曲が,アルバム中で重要な役目を持た されていることが窺えます。

(2003/07/25記) トップに戻る

Louis Philippe "Yuri Gagarin"

(1989, CD "Yuri Gagarin" [el/Cherry Red ACME 23/23CD]収録)

Louis Philippeの音楽は,やや高いトーンの澄んだボーカルの軽いポップスで,「ネオアコ」とか「渋谷系」のくくりで語られることが多いようです。そんな人にラヂヲネタは,ちょっと意外ではあります。

この曲には冒頭,かつて"モスクワ放送"でおなじみだった「祖国の歌」のチャイムの音,「ガヴァリット,モスクヴァ(こちらはモスクワです)」というロシア語のアナウンスが入っています。さらに曲の終盤にも,ロシア語のスピーチが入ってきます。

曲はというと,ラブソングだったりして「ユーリーは星に行った」というサビも,ちょい唐突ではあります。心を宇宙に引き上げる恋の力か,悩みの多い恋から逃げたい気分なのか,でしょうか。(^^;)

見方を変えると,こうした宇宙ネタ,ロシア語ネタは,ポップスにはありがちだったりもします。類似の宇宙+ロシアネタのラブソングとしては,新居昭乃「スプートニク」(別項参照)も思い出されます。(^^;)

[参考サイト]

(спосибо, Ларпан-сан^^ 2005/08/30記)

その他 未確認・未聴曲

"Radio Moscow"

ネットで検索すると,"Radio Moscow"と名のつく音楽はけっこう出てきます。ただし,かの放送局にどれほど関係あるかは,わかりませんが。
その中に,その名もズバリ"Radio Moscow"というグループがあったりしました。アルバムのタイトルにまで"Worldservice"なんてつけてるみたいです(これは要調査物件か^^;)。
あと,"fjord motor company"というテクノ系(drumn' bassに分類されている)グループにも"Radio Moscow"があります。
ほか,Cosmic Mind Warp "Radio Moscow Call-Sign"なんて曲,そして"The Kremlin Groove Boys"という,トホホなナマエのグループの"Radio Moscow"もあり,この世界,怪しさ充満しています。(^^;)

「冷戦」も終わり,かの放送局も"Voice of Russia"と局名が変わりましたが,"Radio Moscow"はついに,B級音楽の世界の"伝統"のネタとして,永遠の生命を得たのでしょうか? (^^;)

(2003/07/25) トップに戻る

"Voice of America"

"Voice of America"については,さらに膨大な曲数がありそうです。しかし,かの放送局のことか,ずっと抽象的な「アメリカの声」なのか,タイトルだけではわかりにくいのです....。

ここで採りあげる判断基準としては

  • 音にVOAやRadio Moscowそのものや,ラジオの音がふんだんに使われている
  • 歌詞に"ラジオ"や"東欧"が歌いこまれている
などでしょう。
(2003/07/30) トップに戻る

(c) 2003-2015 gota

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