片手にラヂヲ♪ ホーム > 短波ラヂヲの世界へのお誘い > 「楽器」としてのラジオ?! > Keith Spears "49N 15E" |
これまた,アメリカのインディーズCDの販売サイト"CD Baby"で見つけた,暗号放送をネタにした「諜報,スパイ,暗号の秘密の世界に対するトリビュート」「冷戦の悪夢のサウンドトラック」というアルバム。 作者Keith Spearsの詳しいプロフィールなどは不明ですが,本作の制作の動機として,ロシアの暗号放送局として知られている"The Buzzer"を知り,暗号放送の録音集"Conet Project"の音源(別項参照)に触れ,気味悪くて穏やかでないものを感じたといいます。 タイトルの"49N 15E"ですが,ジャケットにデザインされた"乱数表"らしきものの中に,このフレーズが赤で強調されているほかは,とくにコメント等は見当たりません。 作風は,典型的なシンセ音楽ですが,暗号放送の音源やラジオのノイズで味付けされています。 1.は30秒ほどのイントロ的トラック。ラジオのノイズの中で小さな音でモールス信号が聞こえていて,"…UDIO WANDERER EP IS ODE 6 49N1…"と聞き取れます。 3,4.はアップテンポのビートがあるシンセ音楽に乗って,前述の"Conet Project"の音源がまぶされていて,3.で件の"Buzzer",4.で女性がアナウンスする暗号の音声が使われています。 7.はアウトロのピアノソロ。不協和音を響かせ、最後は2.の冒頭にもあった鳥の声でアルバムを閉めます。 シンセ音楽としては水準以上の出来なのですが,テーマと音楽,暗号放送や短波の音がうまく絡み切っていない感じがします。 それにしてもこれ,考えたら,2012年発表のバリバリの新作だったりします。(^^;) [参考リンク]
(2012/12/09)
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