ラジオの雑音

ラジオは，「アナログ」のメディアでありますゆえ，

ちょっとくらいの雑音はガマンしていただかないといけないのでございますが，
工夫次第でおさえることもできるのでございます。

雑音あれこれ

遠くから来る電波は弱いので，多少雑音が混じっているものです。
電波の弱さ以外の理由で出る雑音には，大別すると自然現象として発生しているもの，人工的なものがあります。

自然現象の雑音は，お天気と同じで防ぎようがないです。A^^;)

昔理科の時間で習った「フェーン現象」ではありません。(^^;)

実際遠くの放送を聞くとわかりますが，

電波が強くなったり弱くなったりする現象

のことです。(正確には「雑音」ではないのですが。)

[対策]

防ぎようがないのですが^^;，短波ラジオには，電波の強さや音量の大小に応じて，感度や音量を自動的に調節するしくみを持ったものがあります。

雷(これは電波ではないけど電気ですね)の出す雑音は
「ガリッ」という音
が特徴です。これまた自然現象なので逆らえません。(@_@)

今いるところが晴天でも，相当離れたところで発生してる雷の雑音を拾うこともあります。
これを逆手にとると，天気の変化を察知することもできます。(山によく行く人は，そんなラジオの使い方をご存じの方もいますね。^^)

[対策]

これも防ぎようがないです。A^^;;
ただし，雷が近くに来ている場合は，落雷にはくれぐれもご注意！
とくに外にアンテナを出している場合，アンテナをラジオから外すなどしてください。

遠くの放送を聞いていると

という現象がよくあります。
これは「混信」という，遠くの放送を聞くときには避けるのが難しい現象の一つです。

あるいは，ある国が自国民に異なる主義主張の放送を聴かせないためにわざと同じ周波数に雑音のような電波をかぶせる
妨害電波
もあります。

[対策]

目的の放送に複数の周波数，放送時間があれば，そっちを狙います。
高級な受信機ならば，混信の影響を減らすための機能(同期検波など)も，あることはあります。

今やこれが一番手強い相手です。

考えられるものとして

パソコン(+周辺機器)，クーラー，テレビ，電子レンジ，蛍光灯，電気湯沸かし器，電子楽器，電話(fax)機，コピー機 etc....

要するに電気を使うものは，少なからず可能性があります。(@_@)

また，自動車，航空機が近くを通過しても，雑音が出ることもあります。
それと，近くに放送局や無線局があって強い電波を出していると，ラジオに雑音を立てることもあります。

[対策]

なら，どないしたらええねん，というわけで，チェックポイントはこちら　「雑音対策あれこれ」をご覧ください。(^^;)

おまけ

短波放送は，確かに雑音だらけで，デジタル時代にステレオ・ハイファイに慣れきった耳には堪えがたい音の悪さを感じるかもしれません。

ところが，慣れるとどんなに雑音が多い中でも，目的のモノを聞き分けられるようになってくる(あるいは気にならなくなってくる)ので，フシギです。

これは心理学で言うところの，「カクテル効果」で説明できるかもしれません。
カクテルパーティのようなやかましいところでも，相手の話がきちんと聞き取れることから，人間の聴覚が聞きたい音だけを選択する性質があることを示すものです。

せっかく短波放送を聴いているのですから，自分の中に眠っているそんなパワーを実感してみるのはいかがでしょうか。(ここまで言うと，ちょっと苦しいかな．．．．^^;)