片手にラヂヲ♪ ホーム短波ラヂヲの世界へのお誘いそこらのラジオで,遠くの放送をキャッチ

君は知っているか,そんじょそこらのラヂヲのパワーを!

そこらのラジオで,遠くの放送をキャッチ

てなわけで,やってみました。

[実験日時]

2002年1月5日,6日各21:00〜23:00頃 (日本時間)

夜間,とくに冬は,遠くのAM放送が受信しやすい時期です。

[実験場所]

東京都内 作者「ごた」邸 (木造モルタル造り 2階 四畳半の部屋 ^^;)

木造の建物は,比較的電波が通りやすいので,比較的受信しやすいです。鉄筋の建物でも,窓際ならいけると思います。

[使用機材]

いずれも,
一見こういう用途には向いてなさそうなもの
をわざと選んでみました。

  • SONY CDラジカセ CFD-25
  • CDラジカセは,AMステレオ対応機種。
    ただ,ラジカセ,とくにAMステレオ対応のものは音質重視で遠くの放送のキャッチにはあまり向いてないと思いつつ,使ってみました。

  • AMポケットラジオ (ダイソー )
  • ご存じ100円ショップの商品。
    こんなんで...(我ながらムボーか^^;)と思いつつ,ダメモトでチャレンジです。

受信周波数は,同時にデジタル式ラジオ (SONY IFC-7600G)を使って確認しています。 radios

← 今回使った機材
上:左から
周波数確認用デジタル短波ラジオ
(SONY ICF-7600G),
CDラジカセ (SONY CFD-25)
下:左から
筆記用具,「ラジオ番組表」,
通勤ポケットラジオ (SONY ICF-M701),
ダイソーAMポケットラジオ

実験結果

  • 数多い各地のNHK第1,第2放送は省略しました。
  • 「受信状態」欄
    受信状態の良い順に ☆☆☆☆〜☆ (あくまで主観です)
    「×」:受信不能
    「S」:ステレオ受信ができたもの
  • 放送局名は,月刊ラジオライフ編「ラジオ番組表」KK三才ブックス,2001
    などの資料も参考にして割り出しました。
  •      :ローカル局       :海外からの日本語放送あり
    周波数
    (kHz)
    放送局名 所在地 受信状態
    CDラジカセ 100円ラジオ
    549 Radiostantsiya Mayak ロシア ☆☆☆ ☆☆☆
    558 AM KOBE 神戸 ☆☆☆ ☆☆☆
    567 KBS全州 韓国 ☆☆☆
    NHK第1混信
    ×
    594 NHK東京第1放送

    ローカル局 (東京)

    621 平壌放送 北朝鮮 ☆☆ ×
    648 KBS? 韓国 ☆☆ ×
    657 平壌放送 北朝鮮 ☆☆☆ ☆☆☆
    693 NHK東京第2放送

    ローカル局 (東京)

    720 ロシアの声 ロシア ☆☆☆ ☆☆
    NHK東京第2混信
    720 平壌放送 北朝鮮 ×
    720 中央人民広播電台 ? 中国 ×
    810 American Forces Network (AFN)

    ローカル局 (東京)

    855 平壌放送 北朝鮮 ☆☆☆☆ ☆☆☆
    891 KBS釜山 韓国 ☆☆☆☆ ×
    954 東京放送 (TBS)

    ローカル局 (東京)

    972 KBS社会教育放送 韓国 ☆☆☆ ×
    1008 朝日放送 (ABC) 大阪 ☆☆☆☆ S ×
    1044 中国国際放送 中国 ☆☆☆☆ ☆☆☆
    1134 文化放送

    ローカル局 (東京)

    1170 KBS社会教育放送 (ラジオ韓国) 韓国 ☆☆☆☆ ×
    1242 ニッポン放送

    ローカル局 (東京)

    1278 RKB 福岡 ☆☆☆☆ S ×
    1305 KBSウルジン 韓国 ☆☆☆☆ ×
    1323 中国国際放送 中国 ☆☆☆☆ ×
    1332 東海ラジオ放送 名古屋 ☆☆☆☆ S ☆☆☆
    1350 中国放送 (RCC) 広島 ☆☆☆☆ ☆☆☆
    1404 CBS基督教放送 (釜山) 韓国 ☆☆☆ ×
    1422 RFラジオ日本

    ローカル局(横浜)

    1449 西日本放送 高松 ☆☆☆ ×
    1476 Radiostudiya O'key ロシア ☆☆☆
    NHK第2混信
    ×
    1566 FEBC 韓国 日本語放送
    ☆☆☆☆
    その他言語
    ☆☆☆
    日本語放送
    ☆☆☆

    考察

    • CDラジカセ

    実験前は,この種のラジオは混信・雑音にかなり弱い,あるいは感度自体がそれほどでないものと思っていましたが,電波の強いローカル局のそばを除くと,意外によくキャッチできます

    もともとCDラジカセは,音の良さがウリであると同時に,"BCLラジオ"より音質調整もよく効くので,雑音もカットできて音の良さでは抜群です。("BCLラジオ"にも,こういう音の良さがほしいな〜。)

    ただし,AMステレオの機種で弱い信号を受けると,雑音でAMステレオの回路が誤動作するらしく,その雑音が耳に痛いです。(その点,AMステレオのON/OFFができる機種がいいかもしれません)

    それと,この機種はダイヤルが堅めで,遠くの放送をキャッチするための,ダイヤルをゆっくり回す動作がしにくいのも難点です。

    • 100円ラジオ

    地元の局が聞こえるだけでも御の字だと思っていたら,さあ大変,強力なNHK第2放送(693kHz)のそばで無理だと思っていた,ロシアの声(720kHz)まで,混信しながらも聞こえるではありませんか!

    ただし,あくまでごく電波の強い局が聞こえる程度です。
    また,聞いているうちに少しずつ周波数が動くようで,弱い電波を見失うこともあります。

    でも,それにしても,意外なパワーがあります,これは。

    • その他 (デジタル式通勤ポケットラジオ)

    今回結果を示しませんでしたが,同時に試してみたデジタル式の通勤ポケットラジオ (SONY ICF-M701)で,CDラジカセで聞こえていたものが聞こえないということは,ほとんどありませんでした。
    混信に弱く,高めの音がキンキンして雑音が耳に刺す感じなのは難点ですが,周波数がデジタル表示で選局がしやすいのは大きな利点でしょう。

    結論

    この感じなら,たいていのラジオ,ラジカセで受信可能な遠方の放送が一つや二つはあると言えそうです。
    遠くの放送を聴くということはどういうことかを知るために,とりあえずお手元のラジオでトライするのは,オススメします。
    そして,ラジオにも相応のパワーがあると思います。

    ただし,"BCLラジオ"以外のラジオは,遠くの放送を聴くためではなく,良い音で聞くようにすることや小型化を重点に置いていたりします。

    ですので,はじめから遠くの放送を聴くつもりなら,"BCLラジオ"をお使いになることをお薦めします。("BCLラジオ"なら,アナログ式ラジオでも,選局はこれより楽だと思います。)


    注.
    この結果は,あくまでここに示した環境で出た結果です。

    使っているラジオ,住んでいる地域,ラジオを置いてある場所,受信する時間,季節などの環境によってかなり違った結果が出てくることがあると思います。その点はお含みおきください。


    (c) 2002 gota

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