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とにかくやってみよ〜 A^^;まずは中東からいきましょう。 この地域には,比較的聞きやすい日本語放送がある「イラン・イスラム共和国国際放送」もありますが,ちょっと違ったところも狙ってみましょう。
前述のOhmori氏の記事での難易度評価は,一番易しい★1つです。(もっとも,氏所有の"通信機型受信機"でのお話ではありますが。^^;)実際,同局のこの周波数は年間を通して聞こえています。 見えない「周波数」をどう読むかでは,この電波が強くなってくる23:00頃に,この放送を聞いてみましょう。
これだけで,アラビア語やアラブ風音楽が聞こえたら,ラッキーです。 しかし,この時間のこの周波数近辺は,ほかにもいろいろな放送,いろいろな言語が入り乱れていて,どれがどれやらさっぱりわからないこともしばしです。(T_T) [裏技]11810kHzという周波数には,09:00〜13:00にラジオ韓国 (09:00〜10:00日本語)がきわめて良く聞こえています。 「周波数リスト」と「言葉の壁」そこで先に用意した「周波数順リスト」が役に立ちます。 資料から,23:00に11810kHz付近で出ている,近場の強く受かりそうな放送局を探します。 ....いろいろありますが,11785kHzにVoice of America (VOA) 中国語放送 (タイ中継)が20:00〜24:00に出ています。これなら,比較的電波は強そうです。 VOA中国語放送なら「美国之音(メイグォジーイン)」とアナウンスが出ますが,放送に"妨害電波"がかかっていたりもするので,見当がつけやすいでしょう。 これを確認できたら,ゆっくりゆっくり高い周波数の方に,ダイヤルを動かしていきます。くどいようですが,ダイヤルは注意深く回していかないと,弱い電波に気づかず,通り過ぎてしまいます。 んで,聞こえたでしょうか? この時間,この周波数近辺で,アラビア語らしきものや「コーラン」が聞こえれば,Radio Jordanだと言ってしまってもいいかもしれませんが....。 で,ここは修練で(^^;),もう少し深く聞いてみましょう。 ここで,もう一つ壁が立ちはだかります。 相手は,英語ならともかくアラビア語です。言語の見当もつかないところで,それをどうやったらどこの放送だとわかるのでしょうか? 放送局名を名乗るアナウンス("BCL"の世界で言うところの「ID」)は,日本語で言えば「こちらは〜放送局です」にあたるアナウンスのパターンがあります。こうしたアナウンスは,たいてい毎時00分,30分など番組の区切りに出てきます。 ここで役に立つのが, WRTHによると,Radio Jordanのアラビア語のアナウンスのパターンは, このうち "Huna....","idha...."が,アラビア語での局名アナウンスのパターンのコアです。 アナウンスは,常にこのとおりに出たり,あるいは聞き取れる受信状態とも限りません。が,地名など固有名詞,それ風の音楽とかも,手がかりになります。 <余談>"Amman"はもちろんヨルダンの首都アンマンのことですが,"hashimiyya"もヨルダンの正式国名が「ヨルダン・ハシミテ王国」(英文では"Hashemite Kingdom of Jordan",外務省の表記では「ヨルダン・ハシェミット王国」)だということを知っていれば,ヨルダンを指していることがなんとなくわかります。
[もうひとふんばり]
Ohmori氏の記事では,日本時間早朝の9855kHz・アラビア語放送が挙げられています。が,早起きの苦手なワタシ的には,まずはこちらをトライしたいところです。A^^; この周波数帯は夏季の方が調子が良いのですが,この時間帯は他に目立って強い放送も周囲にないので,コンディションが良ければ見つけやすいでしょう。 「周波数の壁」「時間の壁」....壁だらけ ^^;;;いよいよアフリカです。 ここでまた問題発生です。 アフリカ・中南米の短波局は,熱帯地域での国内向け放送によく使われている4750-5060kHzの周波数帯,いわゆる60mb(メーターバンド)に多く出ています。 ところが,この周波数帯はICF-SW10(ICF-SW11,RF-B11)では受信できない(*)のです。(ToT) そこで,ICF-SW10で受信可能な周波数帯を使っている局を狙います。上記の要領が飲み込めていれば,キアイでカバーできます。(^^;) さらにまた,もう一つ壁が....。 アフリカ地域は,電波の伝わり方や地域のゴールデンタイム(日本時間−9時間前後)の関係で,狙えるところは深夜からとくに早朝に集中しています。 って....早起きがニガテなオラじゃだめだぁ〜(ToT)
フランスの対岸,北アフリカのモロッコからの放送です。 この周波数は24時間放送ですが,電波の伝わり方の関係で日本で受信できるのは,上記の時間帯です。この時間帯内に徐々に聞こえはじめ,ピーク時にはかなり強くなり,また弱まっていき聞こえなくなります。 受信の目印は,9595kHz・ラジオNikkeiです。 使用言語はフランス語とアラビア語のチャンポンで,フレンチポップスがよくかかっています。いかにもこの地域の放送のムードです。(^^) [もうひとふんばり]
大西洋上の絶海の孤島,アセンション島にある,BBCのアフリカ向け放送の中継局です。ここからは,Radio Japanの中継も出ています。 とは言っても,島のローカル番組も,アセンション中継のアナウンスもありません。ラジオの音を聞きつつ,こんなところから飛んで来ている電波なんだわ〜,としみじみ思えるイマジネーションのモンダイ,でしょうか。^^ゞ 17790kHzは,30kHz下に同じくBBC World Serviceの東アジア向けタイ中継・17760kHzも聞こえています。同一内容と思いきや,地域別のプログラムだったりします。BBC,芸が細かいです。(^^;) さらに難物,中南米は....?!南北米は,日本時間18:00前後,早朝06:00前後に受信のチャンスのある局がいくつかありますが,ここは国内向けのごく小出力の放送が多く,さらに受信困難な印象を受けます。 それでも,送信出力100kWクラスの海外向け放送もあって,ねばれば受信できるものがあります。
かつて親しまれた日本向け日本語放送がなくなって,もはや聞こえないと思いきや,HCJBは1年を通じてどこかで聞こえています。 目印としては,11980kHz グアム・Adventist World Radio (AWR, 22:00〜22:30 日本語,22:30〜23:00英語),15kHz下,11945kHzにBBCシンガポール中継の強い電波があるので,選局の見当をつけられます。11965kHz・VOAフィリピン中継が混信することもあります。 受信できると,スペイン語のクリスチャンポップ(これがラテンノリだったり),エクアドル音楽も聞こえます。毎正時と30分に,時報が入るのも特徴です。ちなみに,アルファベット"HCJB"のスペイン語読みは「アチェ・セ・ホタ・ベ」。 [もうひとふんばり]ちょっと視点を変えて,北米にはこんな局もあります。
アメリカ本土から送信しているキューバ向け放送で,ラテンノリ音楽も聞けるので,中南米のムードは案外この局で味わえるかもしれません。A^^; この記事を書いた2005年1月時点では,7365kHzが放送開始時からよく聞こえていますが,18:00以降同一周波数にアラスカ・KNLSが混信してきます。 「寄り道」のメディア・ラジオいかがでしたか? いくつかの条件さえ揃えば,このグレードのラジオでもいろいろと聞くことができるのが,おわかりいただけたと思います。 それより,選局中に今まで気がつかなかった放送がたくさんあったのにお気づきになったのではないでしょうか? そのムカシ,「BCLブーム」に沸いていた70年代,周波数デジタル表示の受信機が高嶺の花で,アナログ表示のポータブル機を使うほかなかった頃は,こんなことをしながら深みにはまっていったものでした。 英語の勉強とか,情報収集とか,実用一点張りでラジオとつきあうのも悪くはないのですが,ちょっと寄り道もできるラジオの魅力にも触れていただければと思っています。 (2005/01/27)
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