片手にラヂヲ♪ホームひとりごとラジオといっしょの台湾の旅^^;2011秋山の中の路線バス6時間!

作成日:2011/11/09

台湾のサマツなものスペシャル^^;
山の中の路線バス6時間!

アンテナ飛行機でラジオ山のバス6時間

台湾の観光情報の収集をしていて,偶然ある路線バスを見つけました。
東は台中から標高3,000mのところまで駆け上がり,西は山中の梨山まで6時間かけ走り抜けるという,なかなかスゲー路線バスです。
そりゃ,ごたさんの興味をそそらないわけはありません。(^^;)

ルートの詳細は,そんな奇特な路線^^;を運営しているバス会社「豐原客運」のこのページ(PDF)を見ていただくとして,ごたさんが見たバスの車窓の風景をお届けします。(^^;)

ちなみに,中部横貫公路を通して走るバスはなく,このバスの終点,梨山が中継点となります。
ほか,梨山へのバスは,東海岸の宜蘭から「国光客運」が1日2便,花蓮から「花蓮客運」が1日1便あるのみ。さりげに秘境です。(^^;)

やろうと思えば,台中から梨山に14:00着,さらに梨山から15:00発,20:00花蓮着の花蓮客運の便で一気通貫という手がありますが,そこまでするのはちょいと…^^;というわけで,梨山まで行って1泊することにします。


台中駅前の豐原客運バス乗り場

[07:30/台中駅前]

台中駅前の,豐原客運のバス乗り場です。

バス乗り場は,台中駅前,駅を出て左手,ビルの屋上にUFOのような構造物があるビルの前にあります。

台中からは,08:00発の1日1便だけです。これを逃すと後がないので,台中に前泊して朝は早起きして,バスを待ちます。


台中駅前の梨山行きバス

[07:55]

発車5分前,梨山行きのバス到着です。

話には聞いていたものの,20人も乗ればいっぱいになりそうなバスです。
これで6時間,標高3,000mの高地まで駆け上がるというのですが。(^^;)

待って乗った甲斐あって,速攻で一番前の「マニア席」ゲット。(^^;)

台中を出発したときの乗客は,ごたさんを含めて3人。後の2人は,大きな荷物を持った行商のおばちゃんっぽい人たち。


台中→梨山の切符

料金は,梨山まで561元(日本円約1,600円)。
街中の路線バスが1回乗って15〜30元(日本円約45〜90円)程度,そこらの食堂で軽く食事しても200元(日本円約600円)にならないので,路線バスにしてはけっこう高額です。(^^;)

バス乗り場に切符売り場もあるのですが,このバスの場合は,乗ってから運転手さんに払って,この感熱紙打出しの切符をもらいます。
この切符は,下車する際に運転手さんに渡します。

ちなみに,お客さんの大部分は,支払いにICカード(台中eカード)を使っていました。


荷物が置かれた梨山行きバスの座席

座席はこんな感じ。シートベルトがあってリクライニングもできます。
もっとも,席の一部は,こんな風に荷物置きにされてしまってます。(^^;)

この荷物を置いて,その後ろの座席に座っている小柄なおばちゃんは,席を2つ使って足を伸ばしてます。(^^;)

運転手さんも,この後停まるバスターミナルで,新聞らしき包みや,荷物を受け取って,途中で下ろしています。山間部への物の輸送も請け負っているのかもしれません。


車内最後方に置いたスーツケース

ちなみに,ちょいと心配したスーツケースの置き場所ですが,トランクはないものの,座席の最後方にスペースがありました。

車内にトイレはありませんが,行程中,時折トイレ休憩を入れてくれます。


豐原のバスターミナル

[08:50/豐原]

08:00に台中を出て,約1時間で豐原客運の本拠地,豐原のバスターミナルに到着です。

台中からここまで,こまごまと各停留所に停まります。
意外とお客さんの乗り降りは多く,その間客席がほぼ一杯になるところもあります。


東勢の手前の車窓の風景

次に向かうのは東勢です。

このあたりになると,風景がすっかりのどかになってきます。


東勢のバスターミナル

[09:10/東勢]

東勢のバスターミナルに着きました。

ここで10分間のトイレ休憩です。バスにトイレがないので,これ以降もマメにトイレ休憩を入れてくれます。

お客さんの大部分は,豐原かここまでで降りていきます。


東勢−埔里間の山道

ここから,標高の平均500mという埔里の街に向かいます。

本来は,埔里まで行かなくても,まっすぐ東に梨山に向かう道があるのですが,1999年の「921震災」やその後の台風などで道路が寸断したため,南を大回りする現在のルートになっているそうです。

この先は,田園というよりは山道という感じになってきます。


埔里の街並み

[09:40/埔里]

台湾島の真ん真ん中,紹興酒などの酒造で有名な埔里の街に入ります。
見所も多いところですが,今回はバスのためにガマン。(^^;)

ここを過ぎると,お客さんは数えるきりになります。


埔里の先,狭い道をバスとすれ違うタンクローリー

埔里を過ぎると,だんだん高いところに登っていくのが感じられます。
道が狭まって,しかも急カーブの連続です。

このあたりになると,後ろに置いた,おみやげを詰めて20kgはあろうかというスーツケースが,カーブにさしかかる度に,左に右にバタバタ音を立てて暴れ始めます。(^^;)

運転手さんは,前に大型車を見つけると,カーブの手前で止まって,車の通過を待ちます。
通過した車が,クラクションでお礼を言ってくるやりとりがなんともいい味わいです。

すれ違う車の運転手さんとバスの運転手さんは,顔見知りが多いのか,お互い運転席で手をあげて挨拶しています。


霧社の手前の「農特産品展示中心」

[11:15]

霧社の手前にある「農特産品展示中心」で休憩。
名前のとおり,このあたりの名産のお茶などの農産物を売っているところです。

ここで座ってお茶をごちそうになります。
いれてくれたお茶は,苦み,渋みが少なく,甘みも感じられる,典型的な台湾の高山茶です。長時間バスに揺られた後で,ほっとする一時です。
実にのんびりしていて,物を売りこんでくる気配もありませんし。(^^;)


霧社の街並み

[11:30/霧社]

歴史に詳しい人ならご存知の「霧社事件」で有名な,霧社に着きます。

乗る人も降りる人もいないようで,通過していきます。


山道の急なカーブ

霧社から先は,勾配のきつい,曲がりくねった山道がひたすら続きます。

5秒とまっすぐ走りません。その揺れ具合ったら,ほとんどジェットコースター。(^^;)

そんな中,乗客のおっさんが運転手さんに何やら話しかけると,バスが何もなさそうなところに止まり,おっさんが降りていきます。
何事かと思ったら,なんと立ちション。のどかすぎます。^^;;

そのおっさん,12時過ぎ,合歓山の入口を過ぎたところで,こんなところに何があるんだというところで降りていきました。ナゾです。(^^;)


車窓からの山間の風景

それにしても,埔里を過ぎてからの山の景色はきれいで,見飽きません。
暇つぶし用のポータブルプレイヤーも持っていったのですが,使うことはありませんでした。(^^)


深い霧のかかった狭い道をすれ違う車

だいぶ高いところまで来たらしく,気圧の変化のせいか,耳がツーンとしてきます。

雲が厚くなり,目の前にも濃い霧がかかってきます。
そんな道ですが,かまわず走り続けます。まかり間違ってコケたら,この下は断崖絶壁です。
ひぇぇぇぇ(ToT)


休憩点の大禹嶺の食堂

[12:50/大禹嶺]

乗車後,ほぼ5時間経過。(^^;)

梨山同様,台湾高山茶で有名な大禹嶺に着きます。
ここでまたトイレ休憩。ちょっとした食堂のようなところがあります。

このあたりは標高3,000m近く,さすがに空気も冷たく感じられます。


山道に転がる木の幹と徐行する車

再度出発。

途中,バスが急にスピードを落とします。
何事かと思ったら,なんとでかい木の幹が道路に転がってます。
この奥深い山道,何があるかわかりません。(^^;)

実は,翌日梨山から乗った台中行きの便では,前を走っていたワゴン車がカーブで対向の乗用車とぶつかりかかるという,ちょっとしたアクシデントを目にしています。いかにも難しい道です…。A^^;


山の斜面にある道路の遠景

写真ではわかりにくいかもしれませんが,こんな山の斜面にある道を走ってくるわけです。


[13:50/梨山]

走ること5時間50分,終点,梨山に着きました。
この時点で乗客は3人。
うち,台中から通しで乗っていたのは,ごたさんと行商のおばちゃんの2人だけ。

バスの停留所の前は,かつての蒋介石の避暑地で,近々営業再開予定というホテル「梨山賓館」があり,その向い側は山間の風景が一望できます。
この景色,来た甲斐があったというものです。(^^)

おもしろかったけど,さすがに疲れました。A^^;
この日は,ここで一泊してのんびりしていくことにします。

この険しく長い道を日々往復している運転手さん,心から敬意を表します。辛苦了(しんくーら,お疲れ様でした)

ついたてに囲まれた工事中のホテル「梨山賓館」
バス停前から見えた山間を見下ろす風景

(c) 2011 gota

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