片手にラヂヲ♪ホームひとりごとネットで"BCL"?^^;

作成日:2010/03/07
最終更新日:2010/04/04

ネットで"BCL"?^^;
〜ネットラジオ受信機で聞く海外放送〜

"Radio Nacional de Argentina - External Service" (RAE)を受信中

ネットラジオでRAE受信中の画面

こういうサイトをやっていて当然のことですが,ラジオが大好きです。(^^;)

メインは短波ラジオで,海外の放送を聞くことを楽しみにしていますが,聞きたいときに受信できるものに限りがあり,またそれがその時の気分に合うかどうかもあります。

金に糸目をつけなければ,有料の有線放送や衛星放送を利用できますが,そこまでするほどのキアイはありません。(^^;)
そこで以前,安価で設置も簡単,無料で聞ける番組のある衛星ラジオ"WorldSpace"を導入しましたが,番組の有料化や受信環境の悪化で,ほどなく使えなくなりました。(T_T)

しかし,今は世界中に多数存在する「インターネットラジオ」があります。これを使わない手はありません。

ただ,これもたかがラジオを聞くのに,PCを立ち上げなければなりません。しかも,そのPCの音が良くないこと。
で,考えたのが,ネットラジオ専用の受信機の導入です。

ただ,これはこれで筆者的にいくつかひっかかるところがありました。

  • 受信機が高い
     2〜3万円くらいが多く,それ以上のものも珍しくありません。しかもムヤミに高音質,高機能を謳っています。私ゃ,せいぜいFM並の音質で"ラジオ"が聞きたいだけなのよ〜。(^^;)/
  • スピーカ付きのものが少ない
     単体で音が出ない「チューナー」は多いのですが。
  • 思いのほか機種が少ない
     皆さん,ネットラジオって聞かないのか,あるいはPCで満足なのでしょうか。
  • 無線LANを使わせるものが多い
     四畳半にパソコン1台だけの筆者の環境では,無線LANは無用の長物です。^^;A

要は,筆者の"ラジオ"のイメージに合わないものばかりだったのです。

が,探せばあるもので,安いうまい早い,ではないですが^^;,安くて,セッティングが簡単そうで,スピーカー付きですぐに音が出せそうなものが。

てなわけで,ぽちっとな,してしまいました。気になるお値段は,13,800円(税・送料込み)。

そんなわけで,インターネットラジオ受信機導入の感想を,意外とネット上にレビュー記事の少ない同機のレビューも兼ねて書き連ねることにします。


やって来ますた。
黒船来航,短波ラジオ,危うし。(^^;)

EEA-713C-LAN前面

前面は,電源,選局,音量のボタンだけ。画面も,今や懐かしの小さな液晶で文字だけの表示。(^^;)

背面も,写真左からDCジャック,LAN端子,ステレオヘッドホン端子(ミニプラグ)だけです。USB端子がないということは,PC接続不可を意味していますが。(^^;)

筆者好みのシンプルさですが,それにしてもとっぱらったこと。(^^;)

EEA-713C-LAN背面

付属品にリモコンがあります。

EEA-713C-LANのリモコン

ラジオサーバー・VJ-10を,リモコンなしの悲しさを味わいつつ愛用しているせいか,妙にうれしいです。(^^;)
ただ,リモコンが薄くボタンがやや固いので,操作しにくくも感じます。

取扱説明書は英語ですが,A4の紙2枚の日本語解説もあります。

英語の取説は"Intelligent Micro Electron"(守富谷科技)という台湾の会社の"MR-713"という機種のものです。(主な仕様はこちらのPDF参照)
MR-713は,無線LANやUSB接続などもカバーした機種らしいのですが,本機はそうした機能を省略しています。


セッティングは,ACアダプタとLANを接続,電源を入れるだけの簡単さ。
筆者の場合,新たなLAN接続のために,スイッチングハブとLANケーブルを別途購入(計約2,000円)しました。

サーバー(この機種ではReciva Internet Radio)に接続している旨表示が出て,数秒で操作可能になります。

表示はすべて英語です。

選局方法は3種類,"Location"(国・地域),"Genre"(ジャンル),"Search"(文字検索)からリストを選びます。
そのリストは,recivaのサイトでも見ることができます。

内容は,音楽がたっぷり聞けそうなところが短波放送との一番の違いでしょうか。
短波放送を聞くのとは,ちょっと違った趣味,選択眼がないと面白さが半減するかもしれません。

短波放送でおなじみの局もけっこうあり,ストリーミングで日本語放送が聴ける局,番組をそのまま流すだけでなく,ネット用のチャンネルまで用意している局もあります。

Radio Taiwan International(RTI,台湾国際放送)に,各言語の番組のほか,"RTI Music"なんてのも。

メニュー画面の"RTI"

もちろん,短波ラジオで聞くのはムリなんてところもたくさん楽しめます。(^^;)


「国・地域」リストは,アルファベット順。
短波ラジオに慣れ親しんでいる筆者的には,この「国・地域」からの検索の方がイメージが湧きます。(^^;)

ABC順に出てくるリストのトップは,"Afghanistan"です。

国・地域別検索画面

あるのか,ネットラジオ,と思って選択すると,なんと9局(.comサーバーだとは思いますが…)^^;。

アフガニスタン局メニュー

短波では聞けないあちこちの国・地域の局を聞くと,流れている音楽が現地語のポップスにしろ,米英のポップスにしろ,思いのほか私たちが普段聞いているものとそう違わないのに気づきます。
そんなことを自宅にいながら知ることができるのも,インターネットの賜物です。

"Japan"は111ほど出てきます。ただ,主要AM局の番組のオンデマンドや,コミュニティFMばかりです。

それでわかりました。日本でネットラジオが今ひとつ盛り上がらないのは,権利処理の問題で音楽が流しにくかったり,主要な放送局の同時放送がほとんどないのが一因でしょう。
ついこの間,ようやっと大手民放局がネット同時放送解禁の動きをみせたばかりです。(参考:https://www.radiko.jp/)

ところがどっこい,ロシアのネットラジオのポータル"101.ru"のJ-POP専門チャンネル"101 RU J-Radio"てな,意表をついたものも。(^^;)

"101.ru J-Radio"受信中の画面

ところで,K-POPを聴きたいと思って"Korea"を探したら,なななんと,ありません。(*o*;)
んな,アホな,と思ってよく見たら…。

"Republic of Ko"の表示

"Republic of Ko"って…,そうです,見出しは"Republic of Korea"だったのでした。_(_ _;)_
本機の弱みの一つは,画面で表示できる文字数が少なく,文字のスクロールを待たないと,確認しにくいものがあることです。(見出しの頭を"Republic of"にするのも,ちょい気遣いが足りないとは思いますが。^^;A)


一方,大国アメリカともなると,その数6,534。
"USA A-Z","USA K's" "USA W's"(後者2つは,コールサインの1文字目で分類)に分けていますが,それでも1カテゴリーで2,000前後になるので,検索しきれません。
「ジャンル」で選ぶ場合も同様の問題があって,例えば"Adult Contemporary"で1139,"Rock"で1,081です。
もう少し細かい分類(あるいはサブカテゴリー)がほしいです。

ジャンル別検索画面

そこで「文字検索」を使います。
「ジャンル」にない"Heavy Metal"の聞ける局を探します。(^^;)
画面に一列に並んだアルファベットから,文字を一文字ずつ選んでキーワードにして検索します(しんどい…)。

文字検索画面
検索結果画面

ただ,この検索結果のリストから一度何か選局すると,元のリストに戻れずまた打ち込み直しに…。(T T)
そうして探したお気に入りをメモリに入れるにも,この機種のメモリは5つだけ…。_(_ _;)_


そりゃあんまり…というわけで,そこをカバーするシクミがちゃんとあります。

本機の[settings]メニューの中の<register>にあるレジストキーを使って,reciva.comでアカウントを取得すると,"My Stations"という,ブラウザ上でユーザー個別のお気に入り局登録の機能が使えるようになります。

reciva.comの"My Stations"編集画面

すると,本機の[My Stuff]メニューから,ブラウザで編集したお気に入り局を選局できるようになります。めでたしめでたし。(^^)


それにしても,当然のことながら,音はPCから出すよりはるかに良いです。
音質調整はできず,低音がやや不足気味に感じるものの,不満を感じるほどではないです。
案外,PCの音でしか聞いていないと,魅力が半減するかもしれません。

ビットレートは,20〜320kbpsまで様々ですが,音の粗さでイヤになるところはそうありません。
筆者の回線は12MbpsのADSLですが,途切れることも意外と少ないです。
もっとも,接続に時間がかかるところ,サービス終了などで接続できないところもありますが…。

「アラーム」機能でラジオを鳴らせるので,タイマーのあるレコーダーと合わせれば,留守録もできそうです。
ただし,オフはできなさそうだし,前述のように端子はデジタル出力もUSBもないので,アナログ出力の録音しかできませんが…。


使っていて,難点も感じました。

一番の問題は,局数が膨大で,逆に聞けるものがイメージできないことです。ことに,音楽は雑食の筆者の場合は深刻です。(^^;)
局の検索のところで触れたように,数の多さというメリットと,何があるのかイメージしきれないデメリットは裏腹です。
いっそ,シャッフルの機能があってもいいかもしれません。(^^;)

ラジオ単体で,局の情報が得にくいのも課題です。
しかし,現時点ではネットで検索しても局の特色がわかりづらく,自分の好みをマッチさせる情報が案外見つけにくいです。もっと多くの人がネットラジオを楽しむようになれば,良い方法も出てくるかもしれませんが…。

ポータルになるサーバーの存在が前提で,前述のようにリストの善し悪しが選局を左右するのも問題かもしれません。
さらに,そのリスト更新がネットラジオの生命線で,リストが更新されなくなるとラジオが死ぬ^^;という不安もなくはありません。


それにしても,海外の「ラジオ」が聞けると言いながら,短波ラジオとは全くイメージが違います。

24時間好きなときに好きなものを聞けるインターネットでは,対象がタコツボ化して,飽きっぽくもなるのでは,と言うのは杞憂でしょうか。
放送が聞こえる時間,周波数が限られたアナログラジオですが,自分の好きな音楽だけではなく,他の番組で背景情報も得て楽しみが増すものですが,ネットではどうでしょうか。

楽しいことは楽しいんですが,まだ短波放送ほどには身体になじんでいないというのが,導入まもなくの感想です。やっばり古いニンゲンなんでしょうか,私って。^^;A

そういえば,ジャンル別の"'80s"で選んだ局を聞いていたら,80年代にサイパンから日本向けに短波でポップスをガンガン流していた"KYOI"を,ふと思い出していました。(^^;)
流れる音楽は当時と同じでも,今インターネットから聞こえるものには,ノスタルジーと当時短波で見ていた夢も一緒に乗っています…。

(2010/03/07 一部改訂:03/08 04/04)

(c) 2010 gota

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