片手にラヂヲ♪ホームひとりごと短波+メモリプレイヤー+DSP! DE1123 [1]

作成日:2008/12/07

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短波+メモリプレイヤー+DSP!

DEGEN DE1123を使ってみました [1]

DEGEN DE1123

イマドキ,"小さい・薄い・軽い"なんて珍しくもないって?短波が聴けるんすよ,あーた。w


デジタル時代にアナログ短波の生きる道

以前,AM/FMラジオとHDDオーディオプレイヤーが一体になった「オリンパス ラジオサーバー VJ-10」をご紹介しました。
かつてのラジカセのように,それ1台でラジオと音楽を楽しんだり,ビデオのように時間指定の録音ができるなど,ラジオの聴取をアシストする機器が,今になってやっと出てきたことに喜びを感じていました。

しかし,そのVJ-10でも「短波」は蚊帳の外でした。(T_T)
一般向けのラジオ,ラジカセから短波が省かれて久しく,日米欧のメーカーのカタログも縮小,あるいは撤退の流れが決定的です。

そんな中,日米欧のメーカーのOEMでならした中国大陸のラジオメーカー各社が,自社ブランドでローコストの短波ラジオを内外に供給し始めています。
別記事にも記しましたが,当初これら中国製短波ラジオは,値段の安さ以上には取り柄の感じられないものが多く,オススメできるものではありませんでした。
しかし,最近は品質も向上しつつあり,様々なアイデアを凝らしたものも出てきました。

そうした中国製短波ラジオの中の一つとして現れたのが,2008年発売の"いにしえの^^;短波ラジオ+今流行のメモリプレイヤー+デジタル技術の粋DSP"というコンセプトのDEGEN DE1123です。

ウリの一つ,DSPとは,"Digital Signal Processor"の略で,ラジオの受信機においては主に受信した信号から音声を取り出す処理で使われています。
DSPを用いることで,それまで外付部品を組んだ回路でしていた処理が,ソフト的にできるようになります。使う部品やその調整の手間を減らすことができ,小型化,低コスト化につながるものでもあります。

以前は,一部の高級受信機やアマチュア無線機でしかその名を耳にすることはなかったDSPですが,早くもお小遣い程度の値段で^^;,"DSP搭載のラジオ"が出てくる時代になってしまったわけです。

そのうえ,短波ラジオだけでなく,メモリープレイヤーもついています。
短波も音楽も大好きな筆者ごたさんが,手を出さないわけはありません。^^ゞ


DE1123我が家に

購入は,eBayに出店している香港のお店,"Anon Co" から。
ここは,他にも多くの中国製ラジオを扱っていて,かなり目の毒です。(^^;)
値段は,US$59.99,送料US$18.00の計$77.99。eBayなら決済もPayPalでできるので,購入手続はホントに簡単です。
ぽちっとな^^;してから,1週間程度で届きました。丁寧な梱包をして書留付きで送ってくれました。

DE1123 箱外観

箱はこんなです。
あでやか〜^^;

余談ですが,かつて筆者が90年代初めに,Grundig Satellit700  を個人輸入したときは,"World Radio TV Handbook"(WRTH)"Passport to World Band Radio"(PWR)に広告が出ている複数のお店に,海外発送の可否を問い合わせて送料込みの見積をもらったりして,思い立ってから届くまで1ヶ月以上かかったのを思うと,これまた時代の変化をひしと感じます。

主要スペックや諸機能は,"Anon Co"さんの商品説明か,DEGENのサイト (簡体字中国語)を見てください。

手に持ってみると,この110×69×13mm,300gという小ささ,薄さ,軽さが感動的です。
なにより,iPod似の外見(テスタみたいという声もあり^^;)がすごくかっこいいです。
どうして今まで短波ラジオで,こういう外観のものがなかったんでしょうか。街中で手に持ってさらしても,誰も短波ラジオだとは思わないでしょうね。^^;

しかも,本体各部も想像していたよりも,しっかり作ってある感じで,期待はふくらみます。^^;
このレビューでは,ラジオやプレイヤーとしての性能よりは,使い勝手がそんな期待に沿っているかどうか,という視点でDE1123をチェックしてみます。


ラジオは…

まずは,音を出してみることにしましょう。

電源の電池は単4×3本。イマドキのポータブルオーディオとしては,+1本多いかな,とも思いますが,短波+プレイヤーなら,と許します。^^;A

電池は充電池(650mA/hのニッケル水素電池が付属)が使えます。付属の充電器はACアダプタ兼用で,右側面のUSB端子とつなぎます。充電 は,PCのUSB端子との接続でもできます。(接続しただけでは充電せず,所定のボタンを押さないと充電が始まらないので,ちょっと注意。)

また,出回ったものの一部に充電の不具合情報もあるので,要注意です。(同社のBBSに情報があります(簡体字中国語+英語)。)

電池は,イヤホンを使った場合で15時間とされています。ラジオにしては,ちょっと短い感じです。そこは,もう少し容量の大きな電池を使うなりして,カバーできるかもしれません。

電池を外すと,周波数メモリなどは保持されるようですが,時刻データは消し飛んでしまいます。(T_T)
そこはなるべく充電地を使って本体で充電するのがよいということになるでしょうか。

電源が入ったら,本体右上の電源ボタンを押します。
モードは,左上のスライドスイッチで"FM","MW/SW","MP3","REC"を選びます。ただ,スイッチが小さいせいか,ちょっと合わせづらかったりしますが。

ちなみに,主要な操作は初見で直観的にわかりました。この手のメカにしては,なかなかよく練られています。(PWRの受信機レビューで「悪意ある操作性」と評された,"DE1103"と同じメーカーなんですけどね。^^;)

受信できる周波数は,中波:520〜1710kHz(ステップは9/10kHz切替可),短波:2.30〜23.00MHz(5kHzステップ),FM:64.0〜108.0MHz(日本のFMはおろか,60MHz台を使っている東欧でも使える)をカバーしています。
ただし,FMで87MHz以下の周波数を聴きたい場合,切替の操作が必要で,この設定も電源が途絶えたときに時刻といっしょに飛んでしまったりします。

まずは,"MW/SW"を選びます。
テンキーがないので,中波・短波の場合は,まずボタンで放送バンドを選び,さらに右側のキーで周波数を前後に送ります。
ただし,この操作で飛ばせる短波の放送バンドは,6MHz帯(49mバンド)以上なので,例えば3.925MHzのラジオNikkeiを聴こうとすると, 選局に手間取ります。6MHz以下の周波数に合わせる場合,周波数を記憶できるメモリ(FM:100/MW:25/SW:100)に打ち込んでおくのが良さそうです。

本体にロッドアンテナがついているので,それを延ばします。
感度はほどほどですが,電波が十分に入ってくるところなら,主だった強い放送はほぼ聞こえます。
スピーカからの音は,ちょっと低音不足には感じられます。ただ,この大きさでありますので,それは。

DE1123でKBS受信中

12:00に強力に聞こえている11810kHz,KBS World Radio韓国語放送を受信中。

表示画面中央下に見える数字で,信号の強さを表示しています。

筆者の住んでいるところは,中波の放送局の送信所が近く,短波にかなり強い「お化け電波」が出てきます。ときには,それが短波の音よりも強かったりします。
DSPはともかく,基本的なアナログの受信部をしっかり作ってほしいとは思います…。

また,電池が弱ってくると,ラジオの音が歪み出すのもちょっとイヤなところです。(電池交換の目安と,言えなくもありませんが…。^^;)

私のように,枕元に置いて聞きながら寝ている人には,ちゃんとスリープ機能もあります。
ただ,これも操作が少し変わっていて,電源オフの状態で右にあるセレクトボタンを押してスリープの時間設定をするようになっています。(これ以外にも,ちょっと惑わされる操作はそこそこありますが…。)

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(c) 2008 gota

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